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EMPTINESS  作者: 朱希
4/10

4 相棒

エルクロス学園の入学式が始まって30分が経過した。

現在、 学園にいるほとんどの人間が視線をステージの上に立つチェルシーに向けている。 …………1人を除いて。


「――では、これからの皆さんの活躍に期待しています。 くれぐれも紫の髪の先輩の真似はやめて下さい」

チェルシーはその人物を一瞥して、 ステージを降りた。

2年生の席からは笑い声が洩れた。

その間、 アルダは別のことに少々気を取られていた。

――隣の席が空いている。

1年生の席は1クラス男子1列女子1列で構成されている。

エルクロス学園では1年間2人 1組で行動を取らなければいけないという伝統的なやり方があった。 これは生徒の身を守るためである。 そして今己が座っている隣に座る人物が1年間自分のパートナーなのだ。

だがアルダの席の隣には誰もいなかった。

欠席か、 と思ったところで体育館の入り口からバーンと派手な音が響いた。

全員の視線が入り口に集中する。

音の正体はすぐ判明した。

それは扉が壊れた音。

「誰だ!」

職員の1人が声を上げた。


「やぁーっと着いたわ」

扉を壊した本人らしき男がダルそうに呟いた。

「君! 遅刻の挙げ句器物損害とはどういうつもりかね!」

教師達が男を取り囲む、 がそれは意味のないことだった。

男はありえない跳躍力を発揮したのだ。そしてそのまま例の空席にストンと降りた。

場が静まったところで男はアルダの肩を掴んでニッと笑った。 「キミが俺のパートナー? 俺、 リスキー。 よろしくちゃん♪」

アルダは目眩がした。

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