第六章 自治省の救助部隊 その1
第六章スタートしました。よろしくお願いします。
その1はリアンが視察に行く直前のお話。
名付けて、ルバーブ・ジャムをめぐる狂想曲。
お楽しみいただけると嬉しいです。
リアンはこのところ機嫌が良い。
季節は新緑の五の月を迎え、ファネ国王都キサラは花も樹も色鮮やかだ。
大気は澄んでみずみずしく、空は時おり霞むことあれど優しい青色だ。
何となく浮き浮きする陽気。
いよいよ鬼の政務次官にも遅い春が?
………残念ながらそうではなく、彼女は目下、3日後に控えた初の
地方視察に向かって意識が飛んでいるのである。
「次官殿、視察なんですよ。物見遊山じゃないんですよ?」
自治省次官付サナンがフォークを片手に念を押した。
「列車と車で移動に丸2日。腰が痛くなるぞ。
着いたら着いたで、在地の役人と腹の探り合い。しんどいぞ。
観光も買物もしてる暇なぞないぞ?」
同じく自治省次官付リーグがくどくど難点を挙げつらう。
「分かっているわよ、二人とも。仕事よ、仕事。
そこに一厘の娯楽が無くても、私は構わないわ!」
リアンはスプーンをマイク代わりに高らかに宣言する。
3人は行きつけの官員食堂で昼食をとっている最中であった。
時間をずらして独りで行くことが多いリアンだったが、
今日は偶々仕事の区切りがよく、普段より少し早めにの昼食となった。
食堂はまだ混雑していたが、先に来ていたサナンとリーグが
リアンのために座る場所を作ってくれた。
そればかりか、「飲物無料券」と「おやつ引換券」まで提供して
くれたのだ。そんなお得券の存在を知らなかったリアンはまだまだ
修行が足りぬと己を戒めた。
「2週間ほど留守にするけど、二人とも、くれぐれもよろしく」
「10日では?」
サナンがコーヒーを啜りながら確認する。
「2、週、間です。移動だけで往復丸4日かかるのよ?
中10日で隣接する2州を回るのだから、それだけでもかなり
キツイ行程だわ」
10日で往復なんて無理に決まってんじゃない、と鼻息荒い。
「あーそーですね」
リーグが曖昧な返事をした。
数日前の事である。
実は今回の視察を巡って長官対次官の激しい口論が展開したのを
同僚ミシェラが目撃していた。
追加資料を持ってリアンを追いかけ、長官室に入った彼は
そこで………
あまりに怖すぎる上司二人の白熱戦を目の当たりにしてしまった。
長官は王族出身の公爵様である。
黒髪は黒曜石、瞳はラピスラズリ、肌は白磁の宝石よりも神々しい
…と王都薔薇色通信で評された御方である。
次官は伯爵家令息を父に子爵家令嬢を母に持つファネ中央貴族の
お嬢様である。
“世紀のロマンス”の結晶は琥珀の髪に黄緑の瞳の美姫
…と同じく王都薔薇色通信で評された御方である。
「すっ凄かったよ!
あれ、凍土の白豹と砂漠の黒鷹っていうの?
俺、長官が『脳みそ腐ってんのか、お前』って叫ぶのも、
次官が『あんたは、すっこんでろっ』って怒鳴るのも
ばっちり聞いちゃったよ~」
あまりの衝撃に転がるように次官執務室に逃げ帰ったミシェラは
半泣き状態で同僚たちに見て来たことを捲くし立てたのであった。
ミシェラ自身は男爵位を有しており、平素は上品な言葉使いや物腰を
自然としているのだが、その彼が、すっかり取り乱してしまったため、
ヴァンサランほか次官室一同は言葉もなく青ざめた。
サナンとリーグはちらりとリアンに視線を送り、
それから二人で顔を見合わせた。眼差しだけで会話をする。
政務次官は本当にご機嫌であった。
二人がいなければ鼻歌でも始めそうだ。
本日のデザート「林檎シャーベット」が気に入ったためだけ
ではないだろう。
長官との舌戦の果てに、どうやら予定通り視察の件を
承認させたらしい。
そう、リアンが上機嫌な理由は自治省次官として初の地方視察という
大任をいただいた誇らしさ…ではなく、しばらく長官とか殿下とか
伯爵夫人とかから解放されるという歓びであった。
(奴らに邪魔されず、思う存分、めいっぱい、お仕事できる!)
嬉しすぎる~と飛び跳ね(スキップ)しそうな勢いでお盆を片付け、
おやつ交換券を持って食堂併設の売店に行く。
もともと買っても幾らもしない値段なのだが、庶民育ちの彼女のこと、
無料券の類いは大好きなのだ。
「今日のおやつ」コーナーには数種類の焼き菓子やら果物、飴玉が
揃えられている。
いずれも少量を紙でくるんであり、仕事場でちゃちゃっと口に入れる
ことができるようになっている。
こんな気配りもリアンが食堂女将を尊敬する理由だ。
人気の焼き菓子はすぐに売り切れてしまうのだが、今日のリアンは
幸運だった。ビスケットを入手することができたのだ。
この「おやつ」は内務省留置所に拘留されて以来、彼女のイライラ防止剤
となっていた。
「リアン…?」
ビスケットの袋に鼻を埋めていたところ、背後から躊躇いがちに肩を叩かれた。
振り返ると農業省に勤める顔見知りの男が立っていた。
「こんにちは、ラウザ」
そうなのだ。食堂に来るようになってから、元・恋人の姿を時折見かけるように
なった。
大抵リアンが来るのが遅いので、見かけても、すれ違うのがせいぜいだ。
しかし、5の月に入ったあたりから、無視するのも大人気ないと互いに
思ったのか、ほんの二言三言の挨拶程度は交わすようになった。
「これ、もし良かったら」
ラウザは目の前に硝子瓶を差し出した。
「こ、これはー!」
ラベルも何もないが一目でリアンは中身を確信した。
がしっと両手で瓶を握りしめる…ラウザの右手ごと。
「プルメリ小母さんのルバーブ・ジャム!ゆ、夢にまで見た…」
ラウザは狼狽えた。
小さく「夢にまで見るなよ」と囁くのが彼の精一杯。
リアンの手が、手がと、内心動揺するも、顔には出さない。
思えば故郷ルーマに居た頃、この「動揺するが、冷静な振り」を
彼はリアン相手に何回経験したことか。
2ケタいや3ケタはいくであろう。
職場の先輩・後輩として出会ったゆえ、
彼は常に「できる先輩・大人な男」の態度を貫いたが、
幼なじみの町医者に言わせると、かなり苦しい演技だったらしい。
………昔の話である。
人目を気にして、リアンの手を解くと、改めて硝子瓶を渡した。
「…田舎から大量に送られて来たから」
「ありがとう、ラウザ」
リアンは満面の笑顔で礼を言って、きびすを返した。
その笑みがラウザにしばしの慰めと…心の痛みを与えるとも知らず。
「えーと、どうすんだ、あれ?」
リーグはサナンに声を掛けた。
「仲良く会話していましたね」
「…してたな。で、何か貰っていたぞ」
次官を待っていたらトンデモナイ現場を目撃してしまった。
二人は同時に溜息をついた。
「…長官に報告するか?」
「わざわざ火に油を注ぐような真似はしませんよ。
それに私たちが言わなくても…今頃誰かが報告に走っているはずです」
「…そうだな」
二人は再び溜め息をつき、午後に勃発するであろう修羅場を憂えた。
ビスケットと硝子瓶を小脇に抱えた自治省次官が無邪気に笑いながら、
彼らに走り寄ってきた。
*** *** *** *** *** ***
17時12分。退勤時間が近づいていた。
自治省政務次官室は異様な緊迫感に包まれていた。
選りすぐりの次官付8名は元より優秀な役人たちであったが、その彼らが
何故か平素の3倍を超える速度で黙々、着々と仕事を片付けているのだ。
リアンだけが訳がわからず、何度か「皆、どうしたの?何かあるの?」と
尋ねるのだが、捗捗しい回答を得られない。
辛うじて、聞き出したのは「今日は残業しないで帰りたい」との要望であった。
視察準備でこの数日間は忙しかったが、間際になると、かえって時間に
余裕が出た。次官室付一同が退勤時間に上がっても何とかなりそうだった。
(しかし、なんで皆…?)
17時23分。あと少し、というところで皆の表情が明るくなってきた。
希望が射してきたというところだったが…それは無残に打ち砕かれた。
「リアン、いますか?」
自治省のいとも優雅なる政務長官が次官執務室に姿を現したのだ。
「どうなさいました?」
先日の舌戦も忘れ、リアンは丁寧にキリルを迎えた。
もう少しでこの綺麗な顔を当分見ないで済む、と思うと
それだけで微笑みすら浮かべることができる。
「先ほど送った書類の中に、私の書簡が混じってしまったようなのですが…」
「ええっ、どれでしょう?」
リアンは慌てて、机の上をかき混ぜた。
視察前なので、長官=次官間で往復する書類が急増していた。
アイルが先ほど一山の書類を長官室から持ち帰り、リアンの机に運んだのだが、
どうやら途中でひっくり返してしまったらしく、
色々な種類のものがゴチャゴチャに交じって積まれてしまっていた。
長官の書簡。
「私の」というからには、自治省のものではなく、
もしかするとミルケーネ公爵としてか、内務省長官としての書簡かもしれず、
そんなものをうっかり目にしてしまったら厄介だった。
「象牙色でやや厚地の料紙で、透かしが入っていて…ありませんか?」
キリルもリアンの机を見回しながら、探し始めた。
17時30分。
次官付き8名は「お先に失礼します」という時機を伺っていた。
長官が何やら大切な書簡を失くして、次官と一緒に探している。
ここは部下として、「一緒にお探ししましょうか?」と言うべきだ。
しかし…誰もその台詞を口にすることができずにいた。
「これかな?」
キリルが書類の山から一枚の紙を抜き取ろうと身を屈めた。
途端に、派手な音がして何かが吹っ飛んだ。
どうも長官の肘が運悪くぶつかってしまったらしい。
ちょっと当たる位なら、机の周りに一部敷きした絨毯(冬仕様の
毛織物地ではなく夏仕様のパイル綿生地に変わっている)に
転がり落ちるだけで大事にならなかったはずだが
………なぜか、扉の方にまで飛び、壁に嵌めた金具に激突、大破した挙句
中身が床の上にぶちまけられた。
「ああっ……!プルメリ小母さんのルバーブ・ジャムがっ!」
自治省次官の世にも悲しげな声が執務室に響き渡った。
「何してくれるんですか!私のジャムが!」
リアンは涙目になって、長官に掴みかかった。
机の隅にジャムの瓶とビスケットを並べて、至福の境地であったのに、
厄病神のせいで台無しになったのだ。
「ええと…そんなにルバーブ・ジャムが好きでしたか?
今度、贈物しますから許してください」
長官は実に申し訳なさそうに謝って見せたが、リアンは許さなかった。
「ルーマ州の行列のできるパン屋さんの期間限定・数量限定の
稀少品なんですよ!もう、王都では手に入らないのに!」
食べ物の恨みは根深そうだ。
「ご、ごめん…」
キリルは殊勝に頭を下げて項垂れた…が、リアン以外の皆は知っている。
それが計算し尽くされた演技だということを!
「ああもう、今、掃除道具持ってきますから、手を出さないでください」
部下に頼まず、自分で動いてしまうのがリアンである。
そして、8人の次官付きは…誰も「私が取りに行ってきます」と名乗り
でることができなかった。皆、その場に固まって石化している。
部屋から出る時、リアンは悔しさが抑えられず、つい叫んでしまった。
「皆、明日予定していた“ルバーブ・パイ”のおやつはなしになりました!
長官のせいでねっ!」
その瞬間、石化は溶け、
代りに一同は「ひいいっ」と声なき叫びの形相を示した。
リアンが退室するのを見届けると、自治省長官はそれはそれは美しい
微笑みを浮かべてお尋ねになった。
「予定していた“おやつ”って何かな?ミシェラ」
8人中の最年少(28歳、でも3児の父)に藍色の瞳を向ける。
「それは…」
「ん?君が答えても良いよ、キタラ」
8人中の最年長(65歳)に視線を移す。
「はっ、時折、次官がお手製の菓子を差し入れしてくれまして…」
キタラは自治省に長くいる…その分、表も裏も知っていることが多く、
公爵サマのご下問に素直に白状した。我が身と我が家大事だ。
「へぇ、あなた方、上司に差し入れさせていたんですか…」
「あの、あの、決して私どもから、お忙しい次官殿を患わす
お願いをした訳ではなく…」
すっかり精悍な容貌になった元・中年太り二人組フェイとアイルが
声をそろえて弁解する。
「そんなことは当たり前でしょう」
しかし、キリルに一刀両断されて、二人とも震え上がる。
「何で報告が上がって来ないのでしょうね?」
しきりに眼鏡の調整をしている、モムルをちらりと見やる。
一見人畜無害な彼は実は内務省から送りこまれている密偵だ。
勿論、そんなことをキリルは次官室で暴露したりしない。
が、“自分だけ美味しい思いをして”というキリルの恨み節が
ひしひしと伝わって、モムルは今期の査定が最低になることを覚悟した。
それからキリルは、サナンとリーグに「次官は心配なところがあるので、
食堂では気をつけてあげてください」と“お願い”した。
…もちろん裏の意味は“余計な虫が付かないよう、しっかり見張れ”
である。
最後に残ったアイルには「今度から私も“おやつ”にご一緒させて
くださいね?」と念押しして、無理やり相手に何度も頷かせた。
要するに…リアンが掃除道具を取ってくるまでのわずかな時間を
最大利用し、8人の震える生贄たちで欝憤晴らしをしたのである。
もちろんリアンは戻るなり、キリルに抗議した。
「何、私の仲間たちを虐めているんですか?
………それで、お探しのものは見つかったんですか?」
「ええ、ありました」
キリルは懐からちらりと象牙色の料紙を出してみせた。
リアン以外の全員が知っている…それは元から長官の懐にあったことを。
「それでは長官室にお戻りください。こちらは大丈夫ですから」
そこにきて漸く、ミシェラとモムルが動いて次官から掃除用具を
受け取ると、汚れた場所を片付け始めた。
リアンも雑巾を持って、濡れた所を拭き始める。
そこで静かに立ち去ればよいものを、キリルがまたもや余計なことを言った。
「今度、おやつを持ってくる時は、私の分もよろしく、リアン」
「何を言ってるんですか!長官には専属の調理人がいるじゃないですか」
冗談も休み休み言え、と口の中だけで続ける。
「でも私は、君の手作りが食べたい」
「もう、いい加減に…痛っ!」
怒りのあまり雑巾を握りしめたところ、指先に鋭い痛みが走った。
どうやら小さなガラス片が付着していたらしい。
見ると左手の薬指と中指の腹から血の滴が流れ落ちている。
「切ったのか?すぐ手当を」
キリルが驚いて、がっちりとリアンの手首を掴んだ。
「この位、大したことない…」
「だめだ、来い」
抵抗するも全く腕力では敵わず、リアンはキリルに肩を抱かれるように
して次官室から連れ去られた。
廊下から「指を舐めるな」「離せ~」「手をどけろ」という
アギール伯爵令嬢の絶叫が響いたが、誰も…
誰も助けに行くことはできなかった。
「何かさ…」
ミシェラが呟けば、
「疲れた、もの凄~く、疲れた」
キタラが自分で自分の肩や腰をトントン叩く。
「早く、片付けて二人が戻ってこない内に帰りましょう」
モムルがこの場でもっとも有益な提案をする。
それに従ってフェイとアイルがせっせと箒と塵取りを動かす。
サナンは雑巾がけを引き受け、
トウトウとリーグは書類や資料を最速で片付けた。
全く素晴らしい連携作業であった。
長官の次官に対する熱すぎて危うい恋情は今や8人全員の知るところ
であった。しかし、如何せん、肝心のリアンには全く伝わっていない。
それどころか、段々とキリルの態度が相手に構ってもらいたいあまりの
「好きな娘いじめ」になってきて、むしろ最近では嫌われる傾向にある。
ミルケーネ公爵の暴走を何とか、何とか、平穏にやり過ごしたい。
その気持ちが、生まれも育ちも違う8人を仲間として固く結びつけた。
「おーい、みんな、まだ居るのか?」
ひょこり現れたヴァンサラン補佐官に次官付き8人は遠慮なしに憤怒の顔を
向けた。今の今までどこに行っていたのだーと一斉に詰め寄る。
ヴァンサランとしては遊んでいたわけではなく、内務省と自治省の連絡役
として奔走し、今も内務省次官レムルにイロイロこってり絞られて
疲れて帰ってきたところなのである。
いつもは何も言われないのに今日に限って集中砲火を浴びるとは
訳がわからない。
「あれ、リアンは?預かり物があるんだけど」
「あ~それはっ!」
サナンとリーグが同時に叫んだ。
「ルバーブ・ジャムとか言うやつ?何か農業省のヤツが、
もう一本あったから良ければどうぞ、ということで、リアンに
渡してくれってさ」
「もう勘弁してくださいよ~」
ミシェラが本気で泣き出した。
次官付8人には分からなかった。
その硝子瓶を素直に次官に渡すべきなのかどうか
(でも隠してバレたらどうする?)。
渡したところで、ルバーブ・パイを本当に作ってもらうのかどうか。
(喜々として作ろうとするのを誰が止める?)
作ってもらったところで、長官も招ぶべきなのかどうか。
(自分たちだけでご馳走になれば恨まれる。しかし、招べば招んだで
新たな瓶の存在がバレでやはり恨まれる)
さしも自治省の精鋭たちも、解のない問いに頭を抱えてしまった。
ヴァンサランには分からなかった。
自分が親切で預かってきた、でも、たかだかジャムの瓶が何故に
同僚たちをそこまで苦悩の沼に沈めることになるのかを。
…ということで、きっと翌日は。
「どう?どう?一味違うでしょう?」
と嬉々としてルバーブ・パイを配るリアンに
「あ~美味しいですね~」
と本当は恐怖で全く味が分からない8人が異口同音に回答する場面が
あったりして。そしてまた。
「どうですかっ長官、ご満足ですか?」
と偉そうにパイを差し出すリアンに
「う~ん、やっぱり公爵家の料理人の方が味は上だね」
と本当は美味しいくせに、憎まれ口を叩いてしまうキリルにまたも
リアンが切れるという場面が展開したりして。
登場人物紹介が出来上がらなくて…申し訳ありません。
ここでリアン付秘書官8人が揃いましたので簡単に年齢別おさらい。
60代…キタラ(65) 50代…トウトウ(58)、リーグ(52)
40代…サナン(48)、アイル(45)、フェイ(41)
30代…モムル(33) 20代…ミシェラ(28)
次回「第六章 自治省の救助部隊 その2」
いよいよ自治省視察団が出発ですが、その前にリアンにとって
衝撃の展開が! 原因は従弟イェイルと、そしてもちろん某長官です。