第68話:配信アーカイブ#487
:カタログ見てたら、チチェロちゃんが狩った手足魚の手足結構高値付けられてやがる…
:本体の方はあんまりお値段しないのね…まあ食べるかくらいしか使いようがないもんなあれ
:うわ移植できるのあれ?マジで?実質人間じゃんA達食べちゃったじゃん
:どんな血液型にも合うし神経繋げなくても自動で繋がるってなにそれ怖い
:まあ人間に移植可能な手足が付いていた魚を食べたいかっていうと……
「いや豚の臓器移植して延命できるってのに君達豚肉食べるでしょ? それと変わらないよ!!」
「豚と比べるには、積み上げて来た食の歴史が違いすぎると思うわ……」
「味は美味しかったが」
「確かに美味しかったけれども……!!」
:マグロみたいな味言ってたな、見た目サバだし中身も白身だったのに
:赤身魚の味がする白身魚…舌がバグりそう
:豚とあれを比べるのはちょっと…
:半世紀くらいしか歴史の無いダンジョン飯と数世紀も食べられてきた豚とじゃ認識の差を埋められねぇんだよ
:というかあれレアものというか、滅多に討伐できない魔物だからな…希少性も考えたら慣れるのは無理だろう
:警戒心強いから滅多に遭遇しねぇもん
「……もしかして、食べずにそのまま納品した方がよかった?」
「その方がギルドに貢献できたでしょうけど……出来る限り保存食を温存しておきたいもの、チチェロの判断は間違ってないわ」
「そうそう。それにみんな知らない味を僕達が初めて味わったんだよ? これは歴史的快挙と言えるんじゃないかな?」
「……まあ、そう言われたら悪い気はしないわね」
:そう言われたら羨ましいような羨ましくないような
:最初はめっちゃ嫌々食べてたけど味知ってからはバクバク食べてたなウルタールちゃん
:市場に出ない魔物の味を知れるのは冒険者の特権よな
:あんまり魔物食を普通のものだと思わせないでほしいんですけどぉ!?
:実際焼いてる間に脂すっごい垂れててヤバかった。急いでスーパー行ってトロ買って焼いて食ったもん
:魔物食忌避する冒険者はあんま深く潜れないから、A達はマジで冒険者の適性あるんだよな
「確かに、言われてみれば十層以降を探索していて魔物を食べない冒険者ってあんまりいないわね」
「そうなの?」
「……Aはもう少し他の冒険者に興味持った方が良いと思うわよ?」
「いやあ、配信見てる暇があるなら配信したいからさあ……」
:意外にも見てないんだ
:Aって冒険者との繋がりは結構広いけど配信とかコラボとかはアウトオブ眼中だからな
:あのスタンピードが例外なだけでAって基本他の冒険者と共闘しねぇもんな
:合わねぇんだよAと探索スタンス!!
:活動頻度でいえば一番チカちゃんとコラボしやすいんだがなあ
「僕もチカちゃんのこと好きだから一緒に探索したいんだけどねぇ……」
「……あのAを見るたびに怯えていた冒険者のことか」
「チチェロ、覚え方もう少しなんとかしてあげなさい」
:Aと遭遇したチカちゃんの反応切り抜き動画早速作られてたからな、スタンピード終わった後
:正直あの怯えようは見ていて可哀想になる
:ブラック企業退職した後毎日詰めてきてた上司とエンカウントした時の事思い出して笑えねぇんだよな…
:あの時スタンピードが起きて帰れなかったスネーク・イーターとかU・S・D団とかはどうなん?
「僕より深いところまで探索できている冒険者をコラボに誘うのはちょっと気が引けるかな……」
「チャンネル登録者の数の差もあるけど、探索深度の差もコラボ誘うかどうかの足かせになるのよね……」
「そうそう。キャリーと思われかねないからねぇ」
:キャリーかあ……確かにあれは問題だけども
:あれの問題って実力が釣り合ってない冒険者がキャリーされてで姫プ探索させるのが悪いんだろ?Aならそこらへん問題なくない?実力は引けを取らないくらいなんだし
:あの人達のレベル凄まじいから、流石にあいつらと比べたらAの実力は一歩劣るくらいかな……
:Aの事高く評価しすぎだろ、いいとこ見積もっても20階層レベルだぞ今のAは
:逆に言うとそこまでは普通に行けちゃうんだよなAの実力って…今何層だっけ?
:15階層
「すぐに追いつくよ。スネークイーターにもUSD団にも」
「というより、追い越さないといけないのよね……目的が何なのかは分からないけど、チチェロが協力してくれるくらいまで」
「求めているのはこのダンジョンの踏破、だからこのくらいで満足されたら困る」
:踏破って何十層あるんだよこのダンジョン
:チチェロちゃんがA達に求める目標キツいっすねぇ
:一般的冒険者からしたらこの時点でもう中級レベルなんですがそれは
:チチェロちゃんから見たらスネーク・イーターもU・S・D団も全然足りないってことか
:踏破ってどれくらいあるのよチチェロちゃん
:チチェロちゃんがこのダンジョンの階層を知っているか知らないかで話が変わってくるな
:知らずに目標設定していると予想
「博士が言うには全部で百層、でも把握できているのは八十くらいまでだった記憶がある」
「まだまだかかるねぇ踏破には」
「相当無茶苦茶な事言ってるわよチチェロ……」
「Aなら成し遂げられると確信してる」
:100!?mmっまてそっでしょ
:そんなあるのかこのダンジョン…
:マジで浅瀬でちゃぷちゃぷじゃん俺ら
:ねえそんな情報知らないんだけど!?これ初出じゃない!?
:ダンジョンがどこまで続いてるかは長年の謎だったが…まさか100とか
:チチェロちゃんが言う博士が言うには、だから……いやそれでも80は確定か
:80以上あるダンジョンの踏破とかこれ末代までかかるやつじゃねえの?
:本当、チチェロちゃんって何者……?
:というか博士って何?人工的に作られたのかチチェロちゃん
「……言ってなかったっけ?」
「言ってなかったわよ……自然に生まれるような姿はしてないとは思ってたけど」
「あれ言ってなかった?」
:初耳です
:少なくともAの配信でも聞いたことないかな
:いや薄々察してはいたけどね?
:やっぱ人造生命体か…
:どう見てもキメラだもんねチチェロちゃん
:既存の魔物を色々組み合わせた姿なんだろうなとは思ってた
:ってことは……チチェロちゃんの攻撃手段、元になった魔物いたりする……?
「いる」
「……この尻尾のも?」
「オリジナルはもっと早いし鋭い、あと酸素や魔素を吸収する」
「……会いたくないわね、その魔物とは」
:凄い嫌な情報が出てくる
:チチェロちゃんの尻尾より早いってなにぃ、ねえなんなの?
:そんなのどう対処しろってんだよ
:ただでさえ音速みたいな速度出してるのにそれ以上の速度で、しかも酸素や魔素枯渇させるとかなんなのどう対処すりゃいいの
:話聞いてる分だと勝てっこないってなるんだけど
「動かれる前に斬り落とすかすればいける」
「……ちょっと僕でも厳しそうかなあ」
「無茶言わないで欲しいわ」




