第66話:配信アーカイブ#485
:クソッ、安物の肉じゃ配信の中の蜥蜴肉に遠く及ばねぇ!!
:お腹空いた……
:ようやく15階層に突入できたってのに肉の事しかコメント欄に
書いてねぇ!!
:食いしん坊万歳すぎるだろお前等
「いや良いんだけどさ……でももうちょいあるでしょ!?」
「水着持ってくればよかったわねぇ」
「臭い……」
:青い海!白い砂浜!光輝く太陽!!デカい島!!
:海外ロケとか洋画で見るような海と砂浜だもんなー、綺麗
:チチェロちゃんは海の臭い苦手か。まあ好き嫌いあるもんな
:まあ海入ってもいいことないからな、武器錆びて海の魔物に襲われるだけだし
「ここが十五階層じゃなければのんびり釣りとかできたんだけどねー……」
「実際、魔物が無限沸きじゃなければ開拓できたなーって場所いっぱいあるからねぇ」
:本当そう
:泳ぎてぇもん水着でこの海
:エメラルドグリーンだもんなあ、ハワイだよこれハワイ
:実際この規模の土地が開拓できないのはかなりの損失だよなって俺でも思うもん
:豊富な土壌に放射線が僅かたりとも無い鉄に北海道レベルの広さ……これで開拓できたらなあ
「まあ無限沸きする魔物と現地の植物の環境守るには、今の状況がいいかもしれないねぇ……エイズの治療薬とか現状ダンジョン産のものしかないし」
「現代の科学では治療できないものもダンジョンのものならなんとかなる……ダンジョンに依存しているみたいであんまりよろしくないのだけれど、現状代替手段が無いものね」
:そうなんだよなー
:ダンジョン産の代物が良すぎるせいで技術の発展が遅れてるって指摘する学者もいるしな
:鉄に関しても採掘するよりダンジョンの魔物から鎧はぎ取ったりした方が高純度のが手に入るからな……炭鉱夫とか採掘する仕事、現状赤字で回しちゃってるから……
:技術途絶えさせないって理由の為だけに行われる無意味な重労働に何の価値があるのかってたまに思うもん。俺達の孫の代が死ぬまで枯渇しねぇだろこれ
「孫というか子供いるのか? こんな時間の配信見てて」
「やめなさいチチェロそういうこと言うの!」
「午前二時だもんねー今」
:なんでそんなこというの
:泣くぞ大の大人が赤ちゃんみたいに泣くぞ
:孫どころか子供どころか彼女すらいねぇけど何か?
:いいもん!俺にはワイフがいるもん!!シリコン製で喋らないけど!!
:純粋な子の純粋な一言が俺達Aリスナーを刺し殺した
「……そうか今、ダンジョンの外は深夜か……ダンジョン内って時間過ぎないから気付かなかったよ」
:ダンジョンの中って常に同じ時間ばっかだもんな
:これダンジョンに住んでたら時間間隔ぶっ壊れて狂う奴だな
:解体されてなくてよかったー、絶対俺らそこ住まわされてたもん
:ぶっちゃけそこまで狂うか?一日の感覚おかしくなるくらいで?
:俺起きる時間も寝る時間もくっそランダムだけど別に病んでないぜ
:ぶっちゃけ仕事が不定期に夜勤日勤入り混じるから時間間隔とかとっくに狂ってるわ
:太陽上がったら寝る時間だろJK
:この時間にAの配信見てる奴らは変わらねぇだろ
「……大丈夫なのかこの配信のリスナー」
「自己責任自己責任……っと、出て来たねぇ海系の魔物が」
「……しばらく肉続きだったし、シーフードもいいかもしれないわね」
:ショッキングピンククラゲか
:毒持ちだから気を付けないといかんよこいつ
:呼吸器系統駄目にするからなこいつ
:クラゲってシーフードか?
:一匹くらいならまあ大丈夫か
「海の生物はみんなシーフードじゃない? っと……刺さるか、なっ!!」
「その理屈だとクジラもシーフードになるわよ?」
「いやそれは、広義的にはシーフードでいいんじゃない、かなっ!!」
:どうでもいい会話しながらナイフ投げてる…
:クラゲはやっぱ柔らかいから刺さるなあ
:ピンクに見えるのって血かあれ。ナイフ引き抜かれるたびに漏れ出てるけど
:捕食した動物を体内に取り込み、無数の針を突き刺して抜き取った血液を栄養にしています
「でもクラゲってシーフード食べたいって時には食べたいって思わなくない?」
「まあ、魚よねぇどちらかというと」
「魚は骨が多いから嫌い」
「チチェロって結構不器用だものね」
:好き嫌いはいかんぞ
:魚はカルシウム豊富だから大きく成長したいなら食べた方が良いぞチチェロちゃーん
:まあ、あの手では箸とか持ちにくいしな…
「大きい魚なら骨も大きいから取り除きやすいよ? ここなら大型サイズのも取れそうだけど」
「それなら、多分」
「問題はそんなのが出てきたところで捌けるかって話よね……A、魚を捌いた経験ある?」
「無いねぇ。肉食動物ならあるけど」
:三枚おろしとか結構難しいよねあれ
:俺は市販の切り身を買うようにした
:Aってなんでも器用にするタイプだと思ってたから意外
:料理センスは無いからなA……チチェロよりも……
:出来ないことは出来ないでスパッと諦めるのがAだからな
:捌くって言ってもすんごい雑な適当解体だけどなA……もっと丁寧にやったら1.5倍くらいになるのに
「お金困ってないからねぇ今のところ……あとコメント見た感じ、これ食べない方が良さそうだねぇ」
「何を食べたか分からないものね……未知の病原菌を持った鼠とかだったら、ちょっと目も当てられないもの」
「そういうの気にするんだ……」
「隔離されちゃ自由に買い物できないからねぇ」
「病院食って味気ないのよ……本当、嫌になるくらい……」
:栄養価はちょうどいいし健康になる。ただ味がなあ
:梅干し無いとなあ…食べてて気が滅入るんだよなあれ
:あらゆる患者に合わせたメニューってなると個人で味付けしてくれってなるのも仕方ないそれは分かっているんだが……!!
:でも猿普通に食ってたAが鼠食わないのは意外
:そういうの気にするんだ……
:買い物(ダンジョン探索に必要な道具)
:ギルド直営の店だと安いアイスピック売ってないからな
「僕の事なんだと思ってるのさみんな!?」
「猿を当然のように食べる冒険者はAくらいよ? 自覚持ちなさい、異常者側だって」
「……とりあえずこれ、このまま納品でいいのか?」
:クラゲは解体せず納品しちゃってOKよ
:下手に解体して針刺さって毒ったとか笑えないからな
:ギルド内でなら毒っても即座に処置できるから気にしなくてよか!!
:こいつの神経毒薄めたら良い麻酔になるのよ
:むしろ下手に解体して毒線失う方が痛いからそのままで
:異常者だ言われて凄いショック受けてる…
:復活からの復帰のスパンは異常と言われるのに慣れているAでも食生活を異常と言われるのには慣れてなかったか!!
「了解」
「そんなに悪くないと思うけどなあ……」
「正直悪食の方に入るわよ……」
:こんな落ち込むかA
:長いことAのリスナーやってるけどごめん、正直そこに関してはフォローできない……
:ためらいなく虫とか猿とか食べるのは悪食としか言いようが無いんよ




