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ダンジョン配信に憑りつかれた男の娘~何万回死んでも潜り続ける、そこにダンジョンがあるから~  作者: プラン9


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第63話:配信アーカイブ#482

:無理矢理ボス部屋入ったようなもんだけど……

:ここのボスどんなんだっけ?

:確か……十四階層以降を探索していた冒険者をゾンビで再現したって感じのだったような

:迷宮記憶の複製人間クローンゾンビですね。ダンジョンを探索している冒険者のデータを再現し模倣するというものです。ユニーク武器や遺物は似たようなもので再現してみせるものですので、運が良ければ楽に討伐することができます¥50,000

:最前線攻略班と当たったらマジで勝てないから困るんだよな


「なるほどねえ、疑似的なPvPってことかな」

「そんなゲーム感覚みたいな……そういえばAはゲーム感覚で冒険者やってるんだったわね……」

「……他の冒険者の実力も見られる、という事か」


:大体そうだけどたまに登録に無い冒険者の再現もするんだよな

:なんだったら明らか人間じゃない連中の再現出てくるからな

:我々以外の世界にもこのダンジョンは繋がっている、という説を提唱する研究者もいるくらいですからね

:ぶっちゃけ世界を飲み込みまくってるとかでないと説明付かないからなダンジョンの規模的に……北海道くらいの広さのが何十階層もあるとか意味わかんねぇもんな

:トータル的に見たらアメリカや中国大陸よりも広いからなダンジョン……


「見た感じ人間……っぽい、かな?」

「大きい武器を背負ってるわね……あれ何の武器かしら」

「戦ってみれば分かるよさあゴーゴー」

「ちょっ、A!?」

「……仕方ない」


:もうね、チチェロちゃんがAを見る目に慈母性が溢れてて…

:もうちょい敵観察しなさいな

:元々雑に戦い始めるところあったけど楽に来れるようなったからって雑になってきてるなこいつ

:つうかあの武器見たことが……あっ


「さて、どんな攻撃をしてくる──」


:いきなり仕掛けられた!!

:あいつ一歩も動いてないよな!?

:あいつが背負っていたもんが伸びた!?


「……思い出したわ。あの見た目の武器、蛇腹剣……!!」

「蛇腹剣……使う人いるんだ……」


:蛇腹剣!蛇山に憧れて誰もが使うけど一度使ったら「もういいかな」ってなる蛇腹剣じゃないか!!

:現状現役で蛇腹剣使ってるのは蛇山くらい……ってことはこいつ

:最前線攻略班の蛇山再現ゾンビ!?


「あー、蛇山君かあ……ならちょっと厄介かも、ねえ!!」

「おおっ、Aが防戦一方」


:剣で完璧に防御するのは流石ではあるが

:素直に動きが早すぎる…

:まるで斬撃のドームだもんな、近づけないよこれじゃ

:蛇山ってこんな戦い方だっけ?少なくともこんな密度で繰り出しては来なかったと思う

:ゾンビだとスタミナ問題も関節問題も無いから大技ぶっぱしまくれるからな、シンプルにえぐい


「あははっ、これもしかしたら本物より強いかも!!」

「なんで楽しそうなのよ!! ……燃え上がるは炎、川流れる葉を鋭く穿て!! フレイム!!」


:炎の針!

:いやでもこれどうだ?

:そういや蛇山の装備ってなんだったっけ

:この速度のは避けきれんぞ

:蛇山って荷物持ち二人で探索しまくって稼ぎまくってる冒険者だった記憶がある

:あれ待てよ確か


「……嘘でしょ」

「殴って相殺とかできるんだ」


:近距離戦闘用にアダマンタイト製のオリハルコン付けてるんだっけか

:オリハルコン……伝説級のアイテムん中でも最上位に位置する鉱石……

:純粋に硬いだけじゃなくて魔を滅する効果も持ってるんだっけか……

:いや再現だからそれには劣る物質じゃねえかな

:多分だけどあのゾンビが持ってるのは対魔の力ならオリハルコンと並ぶミスル褐色石じゃねえかな

:ミスルにすれオリハルコンにすれタイミングが合ってないと魔法蹴散らせないのは変わらないからなあ


「……遠距離から攻めるのも駄目、近距離も駄目と来たかー。いやあ、やっぱり面白いねぇ」

「ええ全く持って、最悪を引いたわね」


:いやどうすんだこれ

:笑ってる場合か

:笑うしかねぇよこんな状況

:近付こうとしても駄目遠距離魔法も駄目ってなるとマジで打つ手なしだからなあ


「……ウルタール、ちょっと時間稼ぎしておいてくれる?」

「何か手があるのかしら?」

「うん、とっておきの覚えたばかりのがね」

「了解! なら……私が攪乱しておくわ!! 燃え上がれ、フレイム!!」


:フレイムの簡易詠唱!!

:とっておきの覚えたばかり……?

:ウルタールさんが攪乱するのはいいが、魔法使いにさせるのは長くは持たんぞ

:魔力が尽きるまでに出来る事だといいんだが


「プロジェクト54参照、オブジェクト、ダンジョンにアクセス。ポイント指定、次元移送階段前。干渉オブジェクトチェック、空気圧チェック、オールグリーン……」


:転移魔法!?

:いやなんでここで!?ボス部屋前までワープするだけの魔法だろこれ!?

:……いやそうか!ボス部屋ってのはあくまでイメージしやすい場所ってだけで、実際はイメージできる場所ならどこでも行けるんだ!!

:そうなんですか博士!?

:確かに理屈状ならそうなるが……

:そういう運用は試してないから分からん。失敗してもわし悪くない

:ここに来てかなりの賭けに出たな

:おいクソジジイ!!

:分が悪いわけではないけど賭けたくねぇなあ!!


「ワープ!!」


:画面が急に切り替わった

:ボス部屋前……じゃない!!

:ボス部屋の中っぽいけど落ちてってる?

:あっこれ空中に転移した!?


「勘が、いいねぇ!!」


:蛇山ゾンビもすぐに感づいた!!

:ミスル石メリケンサックによる対空アッパーカット!!

:オリハルコンより数段劣るとはいえそれでも硬いからなあれ

:肩にぶち当たったぞ!!

:剣は……駄目だ肩から足まで貫いただけだ!ゾンビじゃ致命傷にならねぇ!!


「ウルタール!!」

「ええ! トルネード・フレイム!!」


:炎の渦出たー!!

:酸素供給によって爆発するかのように燃え上がる炎に飲み込まれたら、ゾンビと言え度流石に

:A咄嗟に伏せた!!

:ゾンビ野郎は串刺しだから伏せることができねぇ!!

:ひゃっはー丸焦げだぁー!!!!

:燃え落ちていく……朽ちていく……

:完全に灰になったな


「……ふぅー。なんとかいったねーウルタール」

「Aが咄嗟に思いついてくれたお陰ね」


:いや本当よく思いついたわ

:完全に移動手段って固定概念で見てたけど戦闘でも使えるのは盲点だった

:よくよく考えたらワープ利用して戦うキャラとかいっぱいいるもんな、そりゃ使えるよな


「……なんか、ここ最近楽に勝てるようなってきてるねぇ。僕たちもレベルアップしてるってことかな? あちっ」

「楽っていうほど楽に勝てては無いわよ……」

「初見の敵でも死んではないから楽勝、か……?」


:火傷するから冷めるまで抜くんじゃないの!!

:あれを楽勝というか

:まあ確かに、ギミックさえ攻略すればって感じはするかなここ最近のは

:Aの観察眼が凄いから楽々なんよな

:そうなんよねAって初見の敵とも普通に戦って勝ってるんよね

:もしかして今まで初見の敵相手に死にまくってたの、武器が悪かった説ある……?

:だから早く買い替えろとあれほど

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