第61話:配信アーカイブ#480
「そういえば、スタンピードは解決したけど結局ボスには会ってすらいなかったねえ」
「スタンピードの主犯者と相打ちになっちゃったものね……」
:あれはマジでビビった
:あの欠損の仕方は復活しねぇ仕方だったもんなあ
:ちょっと前にAがアイテムポーチ利用して救出したあの子達、結局助からなかったしね
:あれより欠損率上やったのに生き返ってるんやもん意味わからんわA
:あの時のAよりマシな死体何回か見たことあるけど大体復活せんかったよ
:チチェロちゃんとの出会い然りスタンピード然り、何かとあのリビングアーマーと縁があったよなA、何やらかしたんや
「いやいや何もやらかしてないよ僕!? 同業者にならそれなりに心当たりあるけど……」
「その怨念がリビングアーマーに意思を宿らせたりして」
「うぅん……魔物も含めたらあり得そうだから怖い」
「まあ、確実に魔物からは恨み買ってるものね……私たち冒険者って……」
:チチェロちゃんそういう事言うんだね、意外
:まあAは他の冒険者よりも殺しまくってるところはあったからな……低階層限定だったけど、潜る頻度がね……
:虐殺ってのがこれ以上に当てはまるものはないってレベルで殺しまくってたからな
「うぅーん……そう考えると、あの一連の流れも納得できてしまうところがある……のがやだなあ」
「確かに、しばらくの間魔物の素材納品数トップだったものね……上位勢は割と戦闘避ける傾向にあるから……」
「Aみたいに見敵必殺で探索している冒険者はそういない」
:1~6層まで全マップ踏破されてるの、Aが暇を持て余したお陰なんだよな……
:全マップの魔物全部倒すとかやってたからなA……
:あれは割と狂気だった
:7層に行けない怒りをぶつけてたからな……
:お陰で底辺冒険者は大変助かってる
:とか言ってる間にボス部屋か
:ペース速いよねA
:というかスタンピード超えてからマジで移動速度早くなってるからな……
「でここのボスってどんなんだっけ? リビングアーマー?」
「なんだったかしら……?」
:スタンピード起きたってので注目されてたけど、13階層ってぶっちゃけ目立たないところなんだよな
:何があるかって言われたらマジで何もないところだから……
:ボスもぶっちゃけ地味だった記憶がある
:弱い訳ではないし強いって訳でもない、そんなボス
「エアパンサーに……人が乗ってる?」
「パンサーナイトね。あれも一応魔物よ」
「中身はA達とは全然違う」
:DNA検査の結果だとどっちかってーと猫のが近いらしいな
:人間にしか見えないけど爪とかすっごいからなあの人型
:スラム街の連中はこいつ殺す為のデモンストレーションだった説
:近くで見たら「あっ猫だこいつ」ってなるけど遠目だとマジで人間にしか見えないんだよな
「とか言ってる間に……来るわよ!!」
「チチェロはいつも通りお願いねー」
:エアパンサーの速度ってすげぇ早い筈なんだけどな
:ここに来るまでの間にAの移動速度に見慣れてしまったから…
:なんか、普通に見えるな……
:実際パンサーナイトの速度にノーコメントだもんこの人ら
「……なんか、普通に目で追えたわね……今まではデバフかけまくってでようやくだったのに」
「慣れというのは怖いもの」
:普通にパンサーナイトの攻撃躱しててウケる
:あれ先読みして避けるもんだからな普通
:つうか武器使わず爪て……乗ってる意味
「分離して戦った方がよくない……?」
:Aにも言われてる
:そうなるよね
:まあ、こいつと闘うのに慣れた人みんな同じこと言うからな
:スカイパンサーとの同時攻撃ってので厄介度は上がってるんだけどなあ
「とりあえず……動きを封じるわね。我描きしは地を這う蜥蜴、我望みしは採火の荒縄……フレイム・バインド!!」
:追従しながらの完全詠唱すっげ
:チチェロちゃんがある程度の攻撃から守ってくれるからやれる無茶だなこれ
:普通なら絶対当てられない魔法なんだけどなあパンサーナイトには
「ナイスだねぇウルタール! ……っせぇい!!」
:スカイパンサーの首斬り落としたぁ!!
:ボスとなるとパワーが違うので動きを止められるのは一瞬なんだが……まあ一瞬動き止められたら十分だよな
:これで足を失った訳だが、ナイト部分どうする
「キライ、オマエ……ニオイ……キライ!!」
:喋った!!
:臭い嫌い?
:なにA臭いの?
「長時間探索してる冒険者はみんな臭いの!! 風呂入れないんだから!!」
「あいつ喋るの!? 始めてのパターンよこれ!!」
:そういや俺も始めて見た
:色んな冒険者の配信見てるけど基本無言か唸り声かだもんな
:なんかあったっけ……Aがそんなこと言われる理由
「……もしかしてだけど、Aのスキルか?」
「Aのスキル? あー、あのすっごい痛いやつ?」
「ええー……あれ痛いだけじゃなかったのデメリット……」
:あの片腕が竜の顔になるやつね
:確かに。あのスキルって現状Aしか保有していないスキルではあるな
:あのスキルあきらか厄ネタの香りしかしなかったもんな、そりゃあな
「……ケス!!」
:こいつ降りた方が早いんだよな
:おまけにしゃがむような体勢で、地面スレスレに動くから捉えにくくなるし
:あれっ?こっちのが強くね?ってなることままある
:おおー一気にAに肉薄した
:このまま爪で一気に斬り裂けるか
「みんなどっちの味方なのさ!?」
「アグッ」
:見ることもなく顎貫きやがった…
:ノールックで殺すなエリアボスを
:近距離ならナイフで十分だもんな、近づかれたらそりゃあな
:だからってコメント見ながら殺すのはちょっと異常だと思いますよ
:Aの配信ずっと見てたら慣れるよ
「はぁー……終わった。えっ終わった?」
:初ダンジョンなのに随分あっさり終わったなあ
:ぶっちゃけスタンピードが間に挟まってたせいでな
:リビングアーマーが馬鹿強かった分パンサーナイトはどうしても格落ちがね…
:でもなんか喋ったとかいう意味わからん現象起きたぞ
「……なんだったのかしら。今までこんなこと起きなかったのに」
「僕が新しく手に入れたスキルが厄ネタって事だろうね~……チチェロ、何か知ってる?」
「いや、詳しくは聞かされてないから……ただ、Aのスキルと似てる気がする」
:似てるって……何に?
:チチェロちゃんの視線的に尻尾にか
:確かに、チチェロちゃんの尻尾とAのスキルで出てくるドラゴン……色似てるかも?
:というか聞かされてないって、何かいるってことか裏に
「……まあ、潜っていくうちにわかるでしょ多分。それより納品納品~」
:せやね
:ネタバレされる方が萎えるしね
:しかし今回のナイト、メスか…
:おっぱいあるねぇ
:これは納品期待だわ
:獣娘だからなあ、色々と需要があるんだよなあ
「……最っ低ね」




