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ダンジョン配信に憑りつかれた男の娘~何万回死んでも潜り続ける、そこにダンジョンがあるから~  作者: プラン9


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第38話:配信アーカイブ#455

「……案外あっさり倒せたねぇ」


:せやね

:割とマジでこれまでで最速で倒せたんじゃねえかキラービー

:虫系統は防御も魔法防御も低いし、ギミックありの敵だったからなあ

:ぶっちゃけスカイドラゴンのが強かったよな

:あっちの方が高度があったし、装甲硬いし……武器がアップグレードされたとはいえちょっと

:いやあ、ここは……


「だねぇ、スカイドラゴンと階層入れ替えた方がいいんじゃない?」

「A、備えなさい」

「備えろって……えっ待って何この音」


:なんかすんごい羽音するんだけど!?

:ブーンブーン鳴ってる

:幽霊さん上!上の方にカメラ向けて!!


「スカイクイーンキラービーを倒したらあれらが出てくるのよね……怒り狂った働き蜂が」


:うわあ空真っ黒!!

:なんでお前等戦闘時は出てこなかったんだよ!?

:流石にAもチチェロちゃんもビックリしてるな

:あの数を相手するのは無理だわ


「A、逃げるぞ。あれは対処無理」

「焼くことできない!? トルネード・フレイムってので!!」

「無限補充みたいなものだから意味無いわ! 降りさえすれば追いかけてこないから急ぐわよ!!」


:走れ走れ!!

:蜂に刺されて腫れまくった顔とか見たくないぞ!!

:血と臓物が見たいだけで腫れてブサイクなったとかは見たくねぇんだよ俺らは!!

:いけいけゴーゴー!!

:別に血も臓物も見たくないわ一緒にすんな


「回収は棘以外はまだだけどどうする!?」

「蜂蜜も欲しかったところだけど美には代えられないからね!」

「普通そこは命じゃないかしら!?」

「ダンジョンで命に価値なんてないよ? とにかく急げ急げ!!」


:いや命に価値は……まあ基本生き返るから無いか

:死ぬときは死ぬぞ

:死んでも香典スパチャが飛び交うだけだがブサイクなったらブラウザバックで他の配信者見るからな

:命が軽すぎるんだよなあダンジョン配信者界隈


「……二人とも」

「きゃっ!? ち、チチェロ?」

「大丈夫?」

「問題ない」


:二人抱えた!!

:擦ってる!Aの鞘擦ってる!!

:やっぱ力持ちだよなあチチェロちゃんって

:下半身の方はパワームキムキってのは想像できてたんだけど、上半身の方もか

:あの、食い込んでない? チチェロちゃんの爪

:そういやチチェロ、ケモ爪だったわ

:おおー早い早い。流石推定キメラ


「痛い痛い痛い! チチェロ刺さってる、刺さってるわ手の爪!!」

「ちょっとくらいなら大丈夫だって! 臓器には刺さらないよう注意してるからチチェロも!!」

「あれに刺されるよりはマシ」


:あーやっぱ刺さるかあ

:でも蜂を寄せ付けない速度

:まあ爪を収納する機能つけるメリット無いもんな、こんな常在戦場みたいなとこ出身で

:やっぱかわいい子から流れてる血っていいよね

:Aの配信枠ってリョナ系性癖の人いっぱい来るから怖い

:おおースライディングで潜り込んだ―!!

:ちょっとカメラ!追いついてないよ!!


「……危なかったわね」

「階段から下には降りてこないっての不思議だねぇ、流石ダンジョン」


:映った

:本当不思議だよな、虫だから普通に降りてきそうなのに

:どういう訳かその階層の魔物ってその階層から動かないからな……

:ダンジョンの出入口崩壊したら階層関係なく1~6層の魔物があふれ出るってのになあ

:たまに別階層の魔物がいることない?

:あれは転移魔法の罠ふんじゃって来ちゃっただけよ


「……内臓まで届いてはないか?」

「ええ、大丈夫よ」

「僕も大丈夫だと思うよー。ほらっ」


:内臓まで届いてないの良かった

:あー確かにちょっと傷付いてるけど……

:お腹!! Aのお腹!!

:なんであんな動けるのにこんな柔らかそうな。。。。。。

:ぺろぺろぺろぺろぺろぺろ

:ウルタールさんの目が怖い、Aのお腹に向ける目が


「……さて、十三階層、かあ。ついに来たねぇ」


:そういやそうか

:長かったなあ……下積み

:本当ずっと6層までを延々やり続けてたからな

:13階層は……草原?平野だな普通の

:言うてちょっと土吹っ飛んだら真っ逆さまだからなここ


「あー、マイクラの土ブロックだけ敷き詰めたみたいな感じ?」

「まあ、そうね。広範囲を攻撃する魔法とか使ったらすぐ抜けるわ」


:そんな薄いんか

:トルネード・フレイムとか使ったら爆発ですぐ足場駄目になる

:というかA、ゲームとかやるんだ……てっきりダンジョン一筋な人間かと


「僕を何だと思ってるのさ!? 学生時代にやったことくらいあるよ、ちょっとだけ」

「Aがそういう俗物的なもの知ってるの、なんかすごい違和感あるわね……同じ現代人の筈なのに」

「……A、何だと思われてるんだ」


:奇人

:変人

:下界とは離れた、高等的なものばかりやってる人かと

:なんというか普通の人がやるような趣味をやっているイメージが全く無いんだよな

:下界から離れたっていうか俺達より下界に行ってんだよな

:ズブズブじゃねえか下界と


「僕の事なんだと思ってんのみんな!?」

「このコメントの意見が全てよ、A」

「……集団が来る」

「チチェロ?」


:集団?

:何か感じ取ったかチチェロちゃん

:鳩していい?

:この階層って徘徊系の魔物いたっけ


「鳩してOKだよー。何か事件でもあった? 救助必要?」


:ニュース見て、DBS

:ダンジョンビジネスサテライトが速報出してる

:アンダーナイトの配信と複窓してたんだけど、水牛とか狼とかが群れを成して走りまくってる。構成員十人死亡だって

:アンダーナイトんとこなら犠牲者珍しくは無いだろ

:いや10人は多い

:冒険者使い捨てるところだろ?新人ぶち込んでそれなら別に普通じゃ


「また懐かしい名前が出たねぇ」

「はいはい。言い争ってる場合じゃないでしょ。情報だけ簡潔に」

「……自分達で確認したらいいんじゃ?」


:それはそう

:古参や正式加入メンバーも含めての犠牲だからちょっとヤバい

:というか進んでいる方向的にA達とかち合いそうっつうか

:まあ逃げるにはそうするしかねえわな


「ねえウルタール」

「なにかしら?」

「……上の蜂って、ここに降りた時点で消えたりしない?」


:あっ

:そういやキラービーが大量にいるんだった

:あの量に刺されたら流石に死ぞ

:だだだ大丈夫だろ流石に……そこまで理不尽な作りじゃない筈……


「そうね。消えるまで大体二日くらいはかかるかしら……それまでは残り続けるわ」

「……あー」


:あーあ

:前門のスタンピード、後門のスカイキラービー

:もう助からないぞ

:どうすんのこれ

:帰る人と攻略する人が同時に同じ階層にってのはたまにある事故だがタイミングぅ

:しかもアンダーナイトってことは……あれっチカちゃんこっち来る?


「……仕方ないかあ」

「A? どうするの?」


:剣抜いた?

:えっ戦うの?

:あれに立ち向かうのは無謀が過ぎると思うぞ!?

:流石に無勢が過ぎる

:数目視で数えた感じだけど、100匹以上はいたんだが


「チカちゃんには色々と迷惑をかけたし、それにこいつを試したいからねえ……ウルタールはどうする?」

「……付き合うわ。Aとなら地獄までだって」

「今回ばかりは例外が起きているから、手伝う」


:おっチチェロちゃんも手伝ってくれるのか!!

:チカちゃん生き残れるかこれ

:死ぬだろチカちゃんは

:さてどうなるか

:どこまで生き残れるか賭けしようぜ

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