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ダンジョン配信に憑りつかれた男の娘~何万回死んでも潜り続ける、そこにダンジョンがあるから~  作者: プラン9


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第31話:配信アーカイブ#448

「ふぅーやっと終わったぁー……ウルタール」

「にゃやっ!? なっななななに!?」

「お疲れ様」


:あーいけませんこれはいけませんよー

:完全に乙女の顔になってますねーこれは

:血と臓物がそこら中にぶちまけられてるような状況で流れる空気じゃねえんだよ

:冒険者にはよくあることだ

:まああの笑顔向けられたらそりゃおちるよ

:ぶっちゃけAって男女含めてもトップレベルに整った顔立ちだしな


「うぇへっ、うぇへへへへへっ……Aに褒められたAに褒められたAに褒められた……」

「全部集めるのはかなり骨が折れそう」

「まっ、そうだねぇ……ナイフもこの様だし」


:あっスカイドラゴンの腹に刺さってたナイフ

:うわあ、ものの見事にずたぼろ

:柄が真っ二つに…ウルタールさんの魔法の威力凄まじいな

:刀身ももう…半分溶けてるじゃん

:ウルタールさんの魔法+スカイドラゴンが体内にため込んでいたガスだからな、そりゃ溶かす


「……もしかしてA、今武器無いんじゃ」

「アイスピックと……ナイフ一本くらいだねぇ」

「それはもう無いと変わらない」

「僕もそう思う。だからスカイドラゴンの骨で良い感じに握りやすいものがあればいいんだけど」


:冒険者初心者かな?

:冒険者初心者でももうちょい重武装するんだよなあ

:スカイドラゴン、というか飛行系の魔物は骨は柔らかくスカスカな事が多いのでオススメしません。スカイドラゴンも硬いのはあくまで鱗のみですから


「えっマジ? あー……でもそっか。鳥とか飛ぶのに体をかなり軽量化させてるとかいう話あるもんねぇ……そこは変わらないんだ」

「物理法則を捻じ曲げられる程の魔物はまだしばらく登場しない筈」


:そうそう。ハヤブサとか大型の猛禽類も結構軽かったりするんだよなだから

:そこらへん不思議だよなあ。魔法みたいな明らか物理法則無視した攻撃してくるってのに、それ以外は物理学に準じているっての

:待っているの?物理法則無視する魔物いるの!?

:ちょっとチチェロさんから話を聞きたいんですが!?それはもうじっくりと!!


「うぅん、牙ならなんとかって感じかな……? いやでも使うにはリーチが少し」

「全部納品していいか?」

「……代替品になりそうにはないね。いいよー。あっでも塊っぽいお肉は残しといて。食べたいし」

「了解」


:スカイドラゴン一匹丸々っておいくらになるんだろうか

:弾けて飛び散ったり破損したりしてるのもあるから、それで納品額マイナスになる

:まあ量があるから十分プラスではあるが…モツ全部びっちびちのミンチなのがお辛い

:ドラゴンの肝とか心臓とか高く売れるもんなあ


「……ふぅ。A、いったん戻って武器新調したら? ついでにグレード上げてもいいんじゃないかしら」

「うーん……でも安定して手に入る物が良いんだよなあ……」

「Bランク等級で揃えたらどうだ? ついでに服の方も」

「……変えた方が良い?」

「正直、冒険者初心者と同じ装備で潜っていくのは色々と無茶に思うわよ」


:おっウルタールさん復活した

:ずっととろっとろのにやっにやだったからな

:それはそう

:というか同じ値段同じグレードでもっと性能良くなってるからな

:Aが今使ってるマジックポーチと同じ価格グレードでレンジャー部隊の背嚢と同じくらいの容量を持つからな…

:えっ今のAが持ってるマジックポーチってどれくらいの容量なの?初心者向けのなんでしょ?60kgじゃないの?

:配信開始時から型落ちの安いのを使い続けてたからな…A…

:大体30kg

:死にたいの?


「死んでるんだよねえ何度も……ってか今のマジックポーチってそんな入るの!? えっビックリなんだけど」

「えっ待ってそんなけしか入らないの使ってたの!?」

「……そういえば、Aが持ち込んだ水や食材摂取してるの、あまり見たことなかったな。魔物食だけでやってきてたのかもしかして」


:そういやそうだ

:迷宮にゴミ残すところ見たことない

:そういやこいつ魔物ばっか食ってたな…

:一応服に標準装備として搭載されているマジックポーチ(10㎏)も合わせたらそれなりに持てるとはいえなんたる無茶を


「一度戻るわよ。流石に今の状態じゃ潜っても戦えないし」

「まあ、仕方ないかなー……はあ、苦労して倒したのに」

「引き際も肝心」


:A一人なら死ぬまで潜ってただろうが今はパーティー組んでるからな

:流石に初期みたいな尖り方から柔軟に丸くなってくれて嬉しいよ俺は

:……あのー、ちょっといい?

:これを機に装備新調してバリバリ強化しちゃいなよYOU


「ん、これは……何々? 何か依頼?」

「Aのリスナー? どうしたのかしら」


:今Aのパーティーって、食べ物の方はどれくらいある?魔物肉とかも含めて

:遭難か?

:魔物肉ってきちんとした処理しないとあんまり美味しくないんだが

:魔物肉とかも含めて、ってなるとかなり追い詰められてるな

:まさかの緊急依頼か!?


「このまま戻っても売りに出せるくらいは蓄えてるよー」

「……私も、それなりの量はあるわよ」

「同じく」


:11層道なり、中間地点から右手側、つたの梯子を渡った先の離れたところ、黄色い葉っぱの大樹の辺りで身を隠している。食料が尽きてしまって動けない状態。あたし達を助けに来てほしい

:救助依頼入っちゃったねぇ

:これ死んで戻った方がよくない?

:救助依頼も死に戻りもぶっちゃけ消費でいえばそこまで変わらないんだよな

:そこまで割り切れるの少数なんだってだから!!


「死んで戻った方が安く済むと思うよ?」

「Aじゃないんだから無茶言わないの! ……でも、どうする? ただ働きになってしまうかもしれないし、何より今Aって武器が無いわよ?」


:報酬はBランク相当のラビリンスライト鉱石のロングソード、あとBランク相当のマジックポーチ。大型コンテナ位の容量よ

:怪しくない? これスパムじゃない?

:明らか割に合ってない

:いやでもこのアイコンは常連のもんだぞ

:じゃあマジなんか!? いやでもこんだけ差し出すくらいなら恐怖心込み込みでも死んだ方が得だぜ!?

:鬼還の腕輪を付けていた腕無くなっちゃったのよ。最悪死体だけでも回収してほしいわ。そうすればあたしたち生き返れるから


「……どうする、A」

「そうだねぇ……うん、助けに行きますかー。罠なら罠で面白いし」


:罠で面白いって

:こういうところで臆さないのがAの面白いところ

:パーティー組みたくは無いけど見ていて楽しいからなAは

:俺ならこんな条件で動くこと無理だわ


「二人はどうする?」

「Aが決定したんでしょう? それに従うわよ。……そういうところが好きなんだし」

「二人が死んでも対象の保護は約束する」


:チチェロちゃん心強い……!!

:そういやウルタールさんってAに助けられたんだったか

:見返りあんま気にすることなく助けに行くからAってアンチ少ないんだよな

:ありがとう。本当にありがとう


「さて、助けに行く前に……まずは腹ごしらえと行こうか」

「……お腹空かせて待たせてる子に、食べてる映像見せるのはどうなのかしら」

「一緒に苦しんでほしいんじゃなくて助けてほしい、だから理解してもらえると思う」


:焼き肉だぁー!!

:ドラゴンの焼き肉……!!

:これ遭難してる子からしたら辛いぞ

:おにく

:ああっ精神があかん方に行ってる!!

:たべたい

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