第27話:配信アーカイブ#382
:そういや10層から即死ゾーンが出てくるようなったんだよな、今まではなんだかんだそういうのなかったのに
:即死ゾーンというか、それ以外は生還ゾーンというか
:落ちたらどうなんの?A試そうとするなよ
:本当ウキウキですなあ足取りが
:落ちたら5日間くらい落ち続けて地面にたたきつけられて死ぬ
「ここは私が前線を張るわ。Aは援護をお願い」
「了解。ここはウルタールが先輩だもんね」
「せっ、先輩……フヒッ。ええ、先輩に任せなさい!!」
:ああっ冷静キャラが!冷静キャラが!!
:俺達の冷静沈着なウルタールさんを返せよこの偽物!!
:とか言ってる間に敵出てきたぞ!!
:いやあれただの竜の形した雲だろ。確かに見間違えるけども
:十層初心者か? あれはクラウンドラゴンだ。素材落とさない癖に群れて襲ってくるくそ厄介な魔物だぞ
:ワイバーン型は脆いけど数が多いのが厄介なんだよなあ
「こいつらは魔法以外攻撃が通用しないわ。……吹き荒れるは竜巻、トルネード!!」
:おおー流石ウルタールさん。竜巻で一掃した
:広範囲攻撃で一気に片付けるのが最適なんだが、まあちょっと撃ち漏らすよねっていう
:魔法は一度使うと三秒のリキャストが必要。だから魔法系の攻撃手段がある冒険者でないとここは難攻になる
:あっだから魔法使えるように魔術書持ち配置してたのか上で
:実際、一度魔術書全部納品してしまって痛い目見たものね…
:Aがいつものお金最優先癖出さなくてよかった
「腕に宿るは騎士の魂、我が振るうは騎士の誇り……純魔の、大剣!!」
:流石A、使いこなしてる
:一気に三匹抜き!!見てて気持ちいいなあ近距離魔法は!!
:綺麗よねぇ青白い光の鬼籍
:あんだけ使ってたらそりゃ上達するわな
:いや…どっちかっつうとあえて暴発させてる方が多くなかった?普通に使うより
:普段どういう変換してるか…ダンジョン探索視聴者なら普通か
「正常な方もちゃーんと使ってたでしょー!? それにあれは『爆裂腕』ってちゃんとした名前を付けた新規魔法として枠組み変えたし!!」
「名前どうにかならなかったのか」
「分かりやすさは大事よ。覚える人がいるかはともかく」
「良い名前だと思うんだけどなぁ……使う時に腕破裂するのにもかかってるし」
:分かりやすい、分かりやすいんだがうぅん…
:だ、ダサい…
:というか誰も使わねぇよ腕との等価交換なんて
:威力は最前線でも通用するくらい大きいんだけどね…
:再生スキル持ってたらワンチャン?
:一応ギルドに登録されてるからいつでも覚えられるようになれたけど、なれたけどなあ…
:再生スキルってあれ再生するとき馬鹿痛いからな、痛覚消える訳じゃねえからな
:とか言ってる間に全部倒し終えたな
「消費に全然見合わないねぇ、クラウンドラゴンってのは」
「瓶に詰め込んで持ち帰ったりとかできないのか?」
「クラウンドラゴンはこの階層から外へ出したら消滅してしまうわ。だから仮に捕まえられたとしても、研究も一向に進まないでしょうね」
:そうなんですよねぇ、なので研究するには冒険者にならなければならない訳ですが……勉強一筋で来た以上そこから鍛え上げるというのも難しく……
:まあワイバーン型とトカゲ型しかいないし、攻撃手段も対処法ある程度把握できてるし今のままでもぶっちゃけ困らないというか
:生体に興味あるのは科学者だけだからな
「この階層は巨大なフラスコで、雲の魔物達はホムンクルスといったところかな?」
「……そもそも、このダンジョンそのものが巨大な実験器具の中だったりして」
「そこはA達の世界も変わらないだろ」
:デカい規模の話になってくるかなーって思ったら鋭いツッコミ
:そう言われてみればそうだよな、ぶっちゃけ現代って治験で溢れかえってるし
:最前線攻略班が薬効のある薬を見つけるたびに治験の仕事増えるからありがたいありがたい
:よくよく考えたらそうだよな。一般社会にも魔物食増えてきてるし、安全性とか完全には確保されてないって話だし……
:はい止めようこの話!怖くなってくるから!!
「まっ、なんであれ僕としてはどうでもいいかな。今が楽しいんだからそれがずっと続けば」
「……あれこれ考えて悩むよりは建設的ね」
「……いいのか?」
:指向のドツボにハマって動けなくなるよりはいいんだよチチェロちゃん
:論点思考って奴だっけか。考えても仕方がない取れる手段が無いのは考えても意味無いから切り捨てるの
:自分の力量が及ばないもんに対してはスパッと切り捨てるべき、ってのは頭ではわかってんだけど中々実践できんよね
:基本的に戦闘中とかに使うもんで人生設計でやるもんじゃないけどな
「っと、新しい魔物出たねぇ」
:親方!雲からモグラが!!
:雲モグラ、雲の中に生息するモグラですね。ぜひ胃袋と腸が無事な状態で納品していただきたい
:あいつから採れる油、良いツヤも出るから焼かずに倒して
:雲の色に紛れるよう体毛が白色になってるんか
「叩き殺した方が良さそうだね」
「そうね。その方が高く売れるわ。……まあ、単価はそこまでよくないんだけど」
:病消し草とか毒消し草の単価が良すぎるんだよなあ
:冷静に考えて医者いらずになるからな、あそこら辺の草あるだけで……
:まあ普段使いするには高すぎるんで医者の職業が消える事はないが、養殖技術が確立されたら……ね……
「体力回復できる草はそこまでなんだよねぇ……っとと、結構素早いね」
「……私も鷹の目のスキル買おうかしら」
:足の筋力が発達してるんでそいつをバネにしてロケットみたいに突っ込んでくるんよね
:安定のノールック回避
:ハエみたいに叩き落とされるな雲モグラ
:霊王の大腿骨本当便利だなー
:ここまで酷使して壊れない大腿骨……もしかして武器としてかなりコスパ良いのでは?
:買えこん棒くらい
「買った方がいいよー、これ何の特殊能力も付いてないし」
:ギルド市販の奴のが攻撃強化とかあるもんね
:ブリッジ回避しながらコメント返信するんじゃないよ
:あっウルタールさんが雲モグラ踏み潰した…変われお前!!
:おおーもう全滅させた
「……凄い褒めてくれるけど、ぶっちゃけ他の冒険者のが早く処理できるくない?」
「この人数でこの速度は早々無いと思うわよ? 実質二人だし」
「詰め込むのは任せて」
:そうでもないわよ?
:ぶっちゃけ4人も2人もそこまで変わらないぞ。まあ最前線攻略班はかなりの量のベテラン引き連れて潜ってるが
:あれだけいると雑魚い魔物も襲ってこないレベル
:あれと比べたら駄目よ
:数引き連れてると言えばチカちゃん。素人も混じってるけど馬鹿みたいなレベリングしてるからなんだかんだ実践級まで育つんよね
:ブラックギルド言われてるけど抜けて活動する分には何も言わないからウチの元職場に比べたらマシなんだよなチカちゃんとこ
:進む速度が段違いなんだよなあA……これ追いつくぞチカちゃんに
「チカちゃん……?」
「ほら、アンダーナイトの……前に所属してたでしょ? 覚えてない?」
「……あー。なんか殺した記憶がある」
「A、その思い出し方はどうかと思う……」
:殺した記憶がある
:台詞だけならイカれた殺人鬼
:チカちゃんからしたら一生忘れられない相手なのにひっでぇ
:状況的にはマジで仕方なかったんだけど……酷かったね……
:敬愛する先輩の首をナイフでぶっ刺して、返り血で染まった顔で「じゃあ次君の番ね」とか邪気0の笑顔で言われた時のチカちゃん……あれ可愛かった
:成人男性なのにあの瞬間だけ幼児だったもんな
「うっすら思い出してきた……久しぶりに会いたくなってきたなあ」
:やめたげて
:Aからしたら昔組んだパーティーの一人ってだけかもしれんけどさあ…




