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ダンジョン配信に憑りつかれた男の娘~何万回死んでも潜り続ける、そこにダンジョンがあるから~  作者: プラン9


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第21話:配信アーカイブ#318

「ねえねえチチェロ、あのシチューまた作れない? それこそ探索終わった後とかにさ。私また食べたいわ」

「作るってなったら……材料費だけで大体二百万はかかる」

「……諦めるしかないわね」


:あれ本当美味しそうだった

:そんなに

:マジで美味しそうに食べてたからなウルタールちゃん

:Aも普通に美味そうに食べてたな怖い

:美味しいもの食べたら普通に美味しいって感じるのが怖いんだよAは。それであれだもん

:冒険者になるだけであの料理も格安で再現できるぜ!! 命の危険も少ないしな!!

:食べたいけど冒険者にはなりたくねぇ


「なんで毎回僕ボロクソに言われるんだろ……」

「あんたはダンジョン探索以外のもんを切り捨てすぎなのよ」

「……ついた。ボス部屋言われてるとこ」


:六層はボス部屋が玉座なってるんよね

:ソロ探索者の実質ラスボスだからなここのボス

:枯れてカビの生えたミイラの死体が玉座に座ってるって中々インパクトあるよね

:王騎士デュラン。六層のボスにしてソロ探索冒険者の実質的ラスボスに位置する魔物ですね。いかにして超高速の剣撃を避ける、受け止めるかをして攻撃を与えるのが重要となります。迷宮考察研究所\50,000

:こいつ素材落とさないから見に回ります魔物素材研究所\50,000

:頭の宝石とかローブとか見るに多分あいつ、ここの王様だったんだろうなって

:剣持ってる辺り戦えるタイプの王様やったんじゃろか

:多人数だからって勝てるような相手でもないけどな

:やっぱ玉座も平等に寂れてんのな

:椅子だけ綺麗にピッカピカなの、やっぱ毎日磨いてるのかな


「……行くよ」

「ええ、いつでも行けるわ」

「チチェロは下がっててね、流石にそろそ活躍したいから」

「わかった」


:今までずっとチチェロちゃんに寄生プレイだったもんね

:尻尾で瞬殺だからな今までのボス共

:後ろで体育座りしてるの可愛い


「がんばれー」

「ちょっとA、私の後ろに下がり──」


:すっごい気の抜けたがんばれー助かる

:本当可愛いなこいつ

:おっ椅子に座ってるカビミイラ動いた

:ってきえ


「流石に動き早いねぇ」

「いやなんで避けられるのよ!? 相手したことないでしょ!?」

「予習は基本だよウルタールちゃん」


:いつの間に剣抜いた!?

:こいつとの戦闘何回か見たことあるけどこいつの動き目で追えたことないんだよなあ

:ぶっちゃけ描画処理速度超えてるからなこいつの動き

:動画で予習したからって避けられるAもだけど、あの一撃を受け止めるウルタールさんも凄いな

:即座に防御魔法で全身覆ってるからな。あれ普通に発動するのも難しいのに

:こいつ相手は防御魔法無詠唱で使えないと相手にならないからな


「よいしょっ」

「ああもうっ! フレイム!!」


:即座に距離詰めて首貫きに行くの流石

:あれっ投げないんだ?

:流石に誤射が怖いんだろ

:首にかけようとしてたけどあの一瞬でワイヤー斬られてたな

:炎直撃したけど即座に消えた…無詠唱とはいえウルタールさんの魔法を

:こいつ継続するタイプの魔法打ち消すんだよな

:六層に出て良い魔物じゃねえ!!

:でも火を消してもAの攻撃は避けられ…あれっ

:普通にしゃがんで避けた!?

:顔面から地面に突っ込みそうだったけど転がって態勢立て直した。Aでもこんな翻弄されるんだな…


「こいつの相手嫌いなのよね……A、大丈夫?」

「今すっごい楽しい」

「あははっ、いいわねやっぱりそういうところ!」


:強い相手でもワクワク止まらず戦うの見てて本当気持ちいいんだよなAの戦闘って

:マジで楽しそうに殺し合うから怖い

:でそれに対してすごい満足げな笑み浮かべるウルタールさんも怖い

:でもどうすんだこれ。飛び道具無しで魔法も無しでチチェロちゃんは見学で

:ぶっちゃけチチェロちゃん控えてるから楽に勝てる相手ではあるんだけどもな

:やっぱチチェロちゃん拾い物として破格すぎるわ


「でどうやって突破する? ネタバレは無しよ」

「あんまり慣れてはいないけれども……二刀流でいこうかな」

「あれに肉弾戦仕掛けるの? 馬鹿ね、最高」


:ナイフって二刀流でいいのか?

:そういやナイフ二本使ってるのに普段同時に使ったりしねぇよなAって

:両方使おうとすると力の集中が疎かになって精度落ちるからな

:つうかあれに近距離戦で挑もうとするの馬鹿すぎる

:ぶっちゃけ勝機は無いと思うが……

:つうかAの二刀流の腕ってどんなんだっけ

:また消えた


「上を狙うよね君は!!」


:しゃがんで避けた!?

:おおっバツ印に身体切り裂いた

:最速で動くから動きを予測して先に動いたんか。イカれてらぁ

:切った手そのまま両手のナイフ逆手に持ち替えてさらにもう一発!!

:流れるような動きはマジで見事だが…だが…

:普通に剣を大きく振りかぶってるね


「あらら」

「鋭く尖り不定形の針となれ、ウォーター!!」


:水魔法!?

:略式詠唱でゾンビ王押し出した!!

:んでその一瞬の隙をついてゾンビキング足蹴にして距離を取るAの判断力よ

:王騎士デュランです

:流石にウルタールの魔法を受けきることはできないか。大きく吹っ飛ばされたな

:でも普通に立ち上がったぞ

:また距離を空けたから仕切り直しだな


「腐った血と肉を減らせてるからダメージは入っている……筈なんだけどねえ」

「確かあいつは、身体のどこかにある核を壊さなきゃ早々倒れることはない魔物……だった筈よ。常に身体中移動しているから、のぞき穴を作りまくって把握するしかないけど」

「……六層のボスじゃないねぇ」


:それはそう

:全身消し飛ばせばすぐ倒せる相手ではあるから…

:手足もぎ取って広範囲魔法ぶち込んで終わり、ではあるんだがなあ…

:ウルタールさんも急所を狙って効率よく殺すのを得意としているタイプだからね

:またすぐ距離詰めた!

:なんでコメント欄見てるのに反応できるんだあの速度相手に

:伊達に集団戦得意と自負してないぜAは!!

:今度は回避に集中しながらも的確にカウンターぶち込んでいってるな


「っとと、中々、強い……けども!!」


:左腕斬り落とした!!

:体自体は細いというか、切りやすい相手ではあるから四肢切断するのは容易な相手ではあるんだよな

:でも全く気にすることなく攻撃してくる。。。やっぱゾンビはこういうところが厄介なんだよなあ


「入れ替わろっか」


:おおっ見事な立ち位置の入れ替え

:ゾンビキングの腹引き裂くついでに背中を取りやがった

:でも目で追ってるんだよなあゾンビキング

:デュランです

:左手でつかみ……あっそっかぁ


「痛みを感じないってことは、切り落とされたことを忘れるってことで……しょっ!!」


:両手のナイフ胸に突き刺して…一気に開く!!

:体に縦にバツの切れ込み……魚料理ってたしかあんなの入れてたよな

:おおっあれがゾンビキングのコアか。なんかグロくね?

:まんま心臓だからさもありなん

:すっごいぐりぐり不規則に動いてるけどここまで開かれたら丸見えだな

:もうゾンビキングでいいです


「ウルタール!!」

「我描きしは地を這う蜥蜴、我望みしは採火の荒縄……フレイム・バインド!!」


:炎の拘束技!? なんて高等魔法を…

:実体のない炎で相手を縛り上げて、おまけに炎で動きを封じる…凄腕しか使えない魔法だぜこれ

:ただゾンビキングは効かない訳じゃないけど魔法を無効化するから…

いや一瞬でも動き封じられれば十分だろ


「これで……終わり!!」


:おおっコアを斬った!!

:8888

:すげぇ!マジであんな武器でやりやがった!!

:ゾンビキングの体が崩壊していく……へー、ちゃんとした形で倒すとこういう死に方するんだ

:装備だけ残して生身の方は残らないのでデュランの研究全然進まないんですよね…


「はあー終わったー、ウルタールもお疲れ様ー」

「お疲れ……チチェロ、残念だったわね戦えなくて」


:そういやずっと見てるだけだったなチチェロちゃん

:危なさそうだったら助けに入る、って話だったけど……なんだかんだ一撃も貰ってないもんなこの二人

:チチェロちゃんすごい満足そうに頷いてる

:落ち着いて聞いてくださいね。タンクなんて役割は普通誰もやらないんですよ。避けて避けてで倒すんですよ。魔物の攻撃なんてまともに食らったら死ぞ

:まあ上位冒険者の中には魔物と普通に殴り合いしたりする奴いるしな…

:あれっ、チチェロちゃん何か言うっぽいぞ


「……次の階層に進む前に、言っておくべきことがある」

「どうしたの?」

「……夜の見張りの時と、二人が危ない時、そして食材を調達する時以外は極力戦闘に参加しないようにする」


:おおースパルタで鍛える宣言

:まあチチェロちゃんが出張るとワンサイドになりすぎちゃうからね

:いやよく聞けすっごい甘々だぞこれ

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