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熊が出た


 週末に夜のニュースを眺むれば。

 いずこも同じ……じゃ済まない事態に出くわした。


 いわく、熊が出たと。

 じっさい、ご機嫌にのそのそ歩む毛玉を警察の人が遠巻きにしていたのですが。

 その背景がこれ、妙に見慣れた街並みで。


 そこ、私の別荘――ごめんウソです見栄張った。

 いわゆる負動産、先祖が遺した空き家なのですが、そこから200mと離れていない場所でした。


 あじしんだか、じゃなかった、どうするべが。

 管理の都合で年に数回通ってるぁども。

 来月までに雪囲いしねばならねに。


 家の中に食べ物とかは置いてなかった、はず。

 柿もカリンも木は切った……カリンを切った時はつらかったなあ。砂糖漬け、もう食えないんだあって……そういうことはどうでも良くて。梅はあるけど季節じゃない、ほか何かあったっけ。

 

 なんか思考がズレてるなと気づくまでに5分。

 いやでも、マジメにビビりますよくぉれは。本当に。


 ほどほどには街中だったはずなのに、いや、山は近いけど。ともかく。

 地元で毎日暮らしてる人、どれほどショックだったろうって。

 

 どうにがしねばいげねんだども……何ができるかって言われれば……年に10日も滞在しないことを思うと、これがまたなかなか。


 駆除、ある程度数を減らすことは必須じゃないかなあと。

 東京者さなっちまったわだすでも、遅まきながら危機感を覚えた次第で。


 身近で起きなきゃ分からない、人間なんてそんなものだと思いつつ。

 「駆除する」と言って、実のところは「駆除してもらう」わけであって。

 やっぱりちょっと恥ずかしくなってみたりした休日の夜。


 それにしても熊ですよ。

 なんですあの、猛獣のくせしてどこか愛嬌と言うか可笑しみを帯びた姿は。

 ほんと勘弁してください。


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