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日記  作者: イノマイ
1/2

厚み

 今日は特別な日だ。

 私の誕生日でここにいるおじさんたちと出会った日だ。

 ここに居るおじさんとおばさんは優しくて、とっても頼りになる。そんな人達と出会った日だ。

 だから、日記を始めることにした。

 今日の日記はどうしようかな。

 そうだ、おじさんとおばさんについてにしよう。


 おじさんとおばさんは優しい。でもちょっと喧嘩をしているらしい。その事をおじさんとおばさんに聞いてみたら、『ちょっとしたじゃれ合いだ』と言っていた。おじさんとおばさんは優しいし喧嘩をする様な人じゃない。きっとホントに遊んでいるだけなんだろう。

 私は今から丁度3年前にお父様から連れてきてもらった。その時はお父様が『すまない私の失敗で、お前たちに迷惑をかけてしまった。』っていって謝って、それをおじさんとおばさんが『頭を上げてください。』って言ってたのが印象に残ってる。だからおじさんとおばさんにはとっても頼りにされているんだと思う。

 でも、おじさんとおばさんはお父様のことは何も教えてくれない。でも一つだけ教えてくれた。お父様は私を迎えには来てくれないらしい。沢山お仕事が出来てしまったそうだ。『そのお仕事はなに』って聞いたらいろいろって言って何も教えてくれなかった。


 おじさんとおばさんについて書いてみたけど私おじさんとおばさんについてほとんどわからないらしい。知ってる事をまとめてみた。

・お父様に頼られてる。

・ちょっと遊んでる。

・でもいろんな事を知ってて、私に教えてくれる。

こんなことしか知らなかった。

 でもがこれじゃ日記帳1ページも埋まらない。

 それじゃあ私についてならいろいろかける。きっとノート見開きいっぱいにかける。


 今度は私について書こう。

 私の名前はレイズ。お父様が上げる、高めるという意味でつけたらしい。だからわたしはもっと強く、賢くなってお父様の役にたつんだ。名前とその意味についておじさんとおばさんに話したらいろんな事を教えてくれる様になった。

 私の好きな物は……特に無いや、でもお父様とお父様が作った物は大好き。お父様はいろいろ作ってて、地面やこの光もお父様が作ったらしい。だから私は全部大好き!

 私のお父様はとっても偉い人らしい。だから私をおじさんたちに任せてお仕事が出来るんだ!だから嫌な事があってもお父様みたいになる為に頑張るんだ。これをおじさんたちに伝えても『そんな事をする人が居たら自分たちがどうにかする』って言ってた。きっとおじさんたちが見てるのはお父様の子供なんだと思った。

 私について書いてみたけど、全然書けなかった。

 どうやら私の事を私は、どうでもいいと思っているらしい。そして私がとても薄いんだろう。わたしはもっとこれからの生きる道で自分に関心を持って、経験を積む事ができるんだろうか。

 私はもっと自分に興味を持って、もっとずっとこのノートのように厚い道を歩んでいきたい。そしてこの日記はそんな私が、自分に興味を持って、もっと厚くなる為の物だ。だから私が厚くなれたと思ったら更新しよう。

 私がずっと重みと厚みを増やすその時まで。

 多分こっちはめっちゃ空きます。

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