閑話 総集編
だいたい保豊のせいだ。
石川五右衛門が百地丹波に「養観院には手を出さないでくれ」と頼んだ。
だから百地丹波は養観院がいる信長一行には手を出さなかった。
時を同じくして百地丹波の身内の老婆が養観院と接触し、無茶苦茶気に入る。
武士嫌いの百地丹波が養観院がいるだけで小さな嫌がらせすらしない。
『養観院はもしかしたら大物なのでは!?』と保豊はミスリードする。
そして『養観院を堕とそう』と保豊は『媚薬香』を炊く。
その『媚薬香』は女性の精神にだけ作用する。
元男性である養観院には全く効果がない。
養観院は精神性が未だに男なのだ。
養観院に効果がなかったので保豊は香の量を増やす。
男性には何の効果もないが、女性なら過剰摂取で昏倒する量だ。
養観院には全く効かなかったが、何故か足利義昭が昏倒する。
実は足利義昭は男装した女性だったのだ。
その事を知っていたのは、その場では明智光秀とその事を光秀に打ち明けられた養観院のみ。
他の人々は何が何やらわからない。
伊賀の屋敷はパニックだ。
『何者かに義昭様が毒を盛られた。伊賀のどこに刺客が潜んでいるかわからない。義昭様をここから逃がそう!』と。
実は誰も義昭に毒など盛っていない。
敢えて犯人を指名するなら保豊だ。
保豊が媚薬香を使用してなければ、信長一行は未だに伊賀で何か建設的な議論をしていたかも知れない。
しかも信長一行は『義昭に一服盛ったのはきっと義秋陣営の誰かだ。チクショウ!朝倉義景許すまじ!』と決めつけたので、義秋陣営との断絶は決定的なモノとなった、保豊のせいで。
保豊がやらかした失態はあまりにも大きい。
その保豊が信長一行についてきて、清洲城の牢屋の中でかつての主、『今川義元』を発見する。
続く
登場人物が増えてきたのと『あまりにも途中から読む人らに優しくないな』と言う事で、まとめの意味も込めて『総集編』を挟んでみました。
どうでしょう?
『こんなん要らん!』とか『もっと頻繁にまとめろ!』とか『おうどん食べたい!』とか感想お待ちしております。
 




