表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/132

閑話 大人

 夜中に布団の中で女神の言葉を思い出す。

 『肉体を再構成する』

 『肉体は元には戻せない』

 この肉体は一から再構成されたモノだ。

 何故、僕はこの肉体の『肉体年齢』が元の肉体と同じだと決め付けたのだろう?

 魚屋(ととや)でも丁稚奉公の女の子達に『妹扱い』された。

 僕はそれを『子供ならではの"お姉ちゃんムーブ"』だと思って微笑ましく受け入れてきた。

 今回の『まつ様』の行動を見て感じた。

 『まつ様』はお姉ちゃんぶらなくても実際母親だ。

 夕飯の時、娘のおかずの魚の小骨を取ってあげていた。

 『お母さんだなあ』と僕はほっこりとそれを見ていた。

 そこまでは良い。

 娘の魚の小骨を取り終えた『まつ様』が僕の魚の小骨を取ってくれようとした。

 この時に思った。

 『僕は自分が思っている10倍、肉体年齢がガキンチョなんじゃないか?』と。

 だとしたらショックだぞ。

 待て待て、田中(オヤジ)は転移してきた時に僕を『女として』扱ってたぞ。

 田中(オヤジ)は僕を子供じゃなくて大人として見ていたという事だよね?

 でも田中(オヤジ)はその後、僕に茶を入れてくれながら「仕事の付き合いでたまに連れて行かれる遊郭で見る、大人と同じように化粧した大人ぶった少女を見るのが何より嫌いだ。

 痛々しい。

 子供はありのままで良い」と言っていたな。

 あれはどういう意味だろう?

 何でわざわざあれを僕に聞かせたんだろう?

 色々考えていたら眠くなってきた。

 今度こそ僕は深い眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  有名な“奇妙な物語”の2部ラスボスみたいにどうにもならないので考えるのをやめ眠りにつく養観院さん( ̄∀ ̄)このホエホエっぷりがたまらない、田中のオヤジも思ってるだろうけど「そのまんまのキ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ