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第6話

感想、ブクマ、評価よろしくお願いします。


 目を覚ましたとき、モニタに映っていたのは青い炎だ。

 周囲を見渡せば、何か遺跡のようなものに囲まれている。

 青い松明が照らすのは、ドラゴンの彫刻。

 まるで侵入者を拒むように、鋭い眼球がこちらを睨んでいた。


「なんだぁ、ここは」


 機体のダメージチェック。幸いなことに損傷はゼロ。

 パイロットHPも100のままだ。

 見上げると、遠くの方に光が見えた、かなり下まで落ちてしまったらしい。


「もしかしてここ、ダンジョンみたいなものか?」


 ヘルプを開く。ダンジョン、世界中に存在する地下迷宮。

 敵や凶悪な罠が潜んでいるが、最新部には有益なアイテムが、置いてある。さらに、ダンジョンのボスを倒すことでレアスキルを手に入れることができる、と……。


「レベル2には荷が重すぎる気がするけど、ここの適正レベルはどんくらいだ?」


 モニタを切り替えていく。

 このダンジョンのマップが表示されたとき、俺は驚愕した。


「裏ダンジョン、適正レベル……999!?」


 ビックリ仰天。表示された数字は異次元のものだった。

 いやいやいや、どうしろってんだよコレ。

 そこらのザコ敵にだって一撃でやられてしまうだろう。


「と、とにかく逃げ出さねえと」


 マップを確認。広場があるようだ、とりあえずそこに行ってみよう、もし敵に追い立てられても広い場所なら逃げる余裕だってある。……はずだ。


 ローラーダッシュを解除。

 音を立てないように歩を進める。

 敵は近くにいないようだが、用心に越したことはない。


 少しして、眼前に広がるのは大きく広い空間。

 そしてその真ん中には宝箱がポツンと置いてあった。

 周りは先程と同じく壁に青い炎の松明が壁に掛けられている。


「罠じゃないよな……?」


 宝箱を開けた途端にドカンとなる可能性もあるが、もしかしたらこの状況を打破できる素敵で愉快なアイテムが入っているかもしれない、そう思えば、宝箱に手を出さないという選択肢はなかった。


「頼む! マジで良いアイテム来てくれ!」


 宝箱の前にブラックバレットを寄せると「宝箱を開けますか?」と、メッセージが出た。悩みに悩み抜いて「ハイ」を選択する。すると、目が眩むような眩い光を放ちながら宝箱がゆっくりと開いた。爆発するのか! と冷や汗をかいたところで、軽快な音楽が聞こえてきた。


「裏ダンジョン最新部に到達おめでとうございます!」


「特殊スキル、一撃必殺を手に入れました」


 最新部に到達? 特殊スキル? 何の話だ?

 困惑していると突然大きな揺れに襲われた、まあ地面が陥没するのか、と思えばそうではなく、警告音が鳴り響く。

 そして、敵機の反応──自分の真上から。


「うおぉおっ!」


 咄嗟に操縦桿を引いて後ろに飛び引いた。

 さっきまで自分がいた場所に、巨大な何かが降ってきたのだ。まるで落雷のようだった。それが地面に着地したとき、爆発音みたいなものが轟いて、地面が先程よりも激しく揺れた。砂埃が舞い、青い炎がいくつか消える。


 何が起きたのだと、考えるだけの余裕はない。

 完全に混乱していた。頭が真っ白になって、パニックだ。


 砂埃が晴れる頃、そいつは姿を見せた。

 そいつは、それは、巨大な蟹だ。

 ブラックバレットの3倍はありそうな巨躯に、鋭利な鋏が装備されている機械仕掛けの蟹。モニタには、大型SACマザーバンガード、レベル999と表示されている。呆気にとられていると、巨大な蟹が奇声をあげた。


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