第2話
感想、ブクマ、評価よろしくお願いします。
「ワールド・ロボット・オンラインの世界へようこそ! はじめに、あなたのお名前を教えてください」
真っ白な空間に、俺と金髪の女性が佇んでいる。
金髪で青い目の、いかにもヨーロッパの人ですという見た目で、緑の迷彩カラーの服を着ていた。背筋がピンと立っていて、まるで軍人のようだった。いや、もしかしたら軍人という設定のNPCかもしれない。
「ジンロウ」
悩む素振りもなく即答。
神代狼のジンとロウでジンロウだ。
昔からこの名前でゲームをしていたので馴染み深い。
「ジンロウ様ですね。キャラクターメイキングを──」
「パスで」
早くロボットに乗りたいんだよ。
こういうゲームはどうせ後でキャラメイクが自由に出来たりするのだ。どうせならジックリやりたいし、いまは何よりロボット、ロボットだ。とにかく操縦がしたい。
「かしこまりました」
その後、色々と煩わしい細かな設定をさせられ、長い説明が始まってしまった。どうやら大事なことだからとスキップ出来ない仕様のようだ。
プレイヤー同士の戦い、PVPはレベルが20になるまで出来ないようだ。初心者向けの救済処置みたいなものである。さらにどうやらこのゲーム、レベルが上がるごとに貰えるスキルポイントが増えるらしい。そして、ポイントの割り振りだが、やり直しが不可能であることも知った。貴重なポイントでどう自分を強くするのか、悩みに悩むことになるな。
「それでは、スタートボーナスのスキルポイントの割り振りと、初期SACのアセンブルをしてください」
よしキタ!
俺のステータスが表示された。
ジンロウ レベル1
HP100
格闘1 射撃1 技量1
防御1 反応1 命中1
特殊技能 無し
装備 パイロットスーツ(早期購入特典仕様)
レベルが1とはいえ、ちょっとしょっぱすぎないか。
このHPとはSACのことではなく、パイロットである俺自身のものだ。このゲーム、機体から降りて白兵戦も出来るのでこのようにパイロットにもHPががあるのだ。
「スキルポイントの割り振りかぁ」
貰えたスキルポイントは10。
HPに振るのは無しだ、白兵戦がしたいわけじゃないからな。格闘、射撃、技量……俺が選ぶのは勿論これだ。
「格闘に全振りっと!」
ロボットバトルの花形は近接戦闘だろう。
というわけで、格闘値が11になった。
まあこんなものだろう、どうせレベルが上がれば他のステータスだって伸ばせるんだ、最初ぐらいロマン重視でいきたい。
そして、そしてだ。ついに来た。
アセンブル! 機体を自由に組み立てられるのだ!