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ドラゴンに転生したら少年にテイムされました 〜心優しいマスターの夢を叶えるため、仲間と共に戦います〜  作者: 白水廉


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再会

 話し合うこと、数時間後。


「ただいまー!」


 玄関からカイルの元気な声が聞こえてくる。


 俺達は玄関までカイルを出迎えに行くと、


「みんな、こっちに来て!」


 カイルは手招きをしながら再び外に出ていった。


 言われた通り俺達も家の外に出ると、リリとその従魔達が立っていた。


「久しぶりねアイズ君! 元気そうで何より!」

『おう、リリもな!』

『本当に久しいねえ。変わりなさそうで良かったよ』

『ええ、こうして再会出来て嬉しいわ!』

『お帰り……アイズ……』


 モモ、ピピ、ポポだ。

 本当に久しぶりだな。三匹とも元気そうで良かった。


『ああ、ただいま! 俺もみんなと会えて嬉しいよ。あ、そうだ! ポポ、畑のことありがとうね』

『どういたしまして……ポポも……楽しかった……』

『そっか、それは何よりだ!』

『一方のあたし達は地獄の日々だったけどね……』


 ピピとモモからしてみれば、二匹で三匹分の仕事をこなさなければならなかったんだもんな。

 それを想像すると、確かにキツイよな……。


「三匹とも、アイズ君に会えて本当に嬉しそうね! あっ、その後ろに居る子達がさっき言ってた子?」

「うん、エリノアとフィルだよ!」

「初めまして、エリノアちゃん、フィル君。私はカイルの友達のリリ! 従魔共々、これからよろしくね!」


 リリは二匹に近づき、しゃがんで目線を合わせてから笑顔でそう言った。


『はい、こちらこそ!』

『……ああ』

「あっ、エリノアとフィルにも紹介しとくね。こちらはリリの従魔のモモ、ピピ、ポポ。二匹とも仲良くするんだよ」

『いやぁ、懐きテイムされる魔物がアイズ以外にも居るなんてね。アタシがモモだよ』

『初めまして、ピピはあたしね! マスター同士仲が良いことだし、あたし達とも仲良くしてね!』

『ポポはポポ……よろしく……』

『モモさん、ピピさん、ポポさんですね。お三方のことはアイズさんから聞いてます! こちらこそ!』

『よろしく頼む』


 挨拶を済ませた後、冒険の話をしたり、モモ達の仕事の話を聞かせてもらったりと、俺達は引き続きお喋りを楽しんだ。




 やがて夜の(とばり)が下り、肌寒さを感じるようになった頃。


「でね、モモったら――って、もうこんな時間! お父さんも帰ってくるし、そろそろ私たちはおいとまするね」


 リリが思い出したかのように口を開いた。


「うん、久々に話せて良かったよ。それじゃあ、また!」

『楽しい時間は本当にあっという間だねえ。じゃあアタシ達はもう行くよ。次に会う時は戦うことになるかもしれないけど、その時は手加減しないからね』

『無論、我らもそうさせてもらう。精々当たらないことを祈っておくのだな』

『それはこっちのセリフよ! まあ、お互い精一杯頑張りましょ!』

『ですね! 今日は楽しかったです! トーナメントが終わったら、またゆっくりとお話ししましょうね!』

『うん……じゃあ、また……』

『おう、お互いにいい結果を残せるように頑張ろう! じゃあな!』


 こうやって互いに健闘を祈り合った後、リリ達は手を振りながら帰っていった。


 その後、家の中に戻った俺達は、カイルからトーナメント当日の予定について聞かされる。


 どうやら今日は、道具を返すためにリリのところへ行った後、割り振られたブロックを聞きに行ってたみたいで、俺達は最初に試合が行われる第一ブロックだったとのこと。

 ただ、対戦相手は試合当日まで分からないらしい。


 まあ、誰が相手であっても俺達は全力で戦うだけだ。


 よし! 残りの五日間、精一杯特訓して優勝を目指すぞ!

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