異世界は夢の中!?
私はどうしてここにいるの?
私はいつもどうり10時に布団に入り、図書館で借りてきた本の三分の一ほど読んで寝たはずなのに!
あっ、紹介が遅れました一応現実世界では『朝霧 蘭』という中学1年生です。
ここは洞窟の中のようで、キラキラ輝く鉱石やゴロゴロした岩がたくさんある。今、私ってどんな格好してるんだろ。パジャマではないと思うけど…あっ、水がある。私は水のある場所に走って向かう。
“そこの小娘、足を止めろ”
小娘って私の事だよね。じゃあ、女子かな。私は足をピタリと止めて後ろを振り向く。
「ぎょえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
そこには、黒い影で覆われた巨大な龍の姿があった。えっと、これは逃げた方がいいのかな。
“逃げるな!!”
なんで考えてる事が分かるの。そういう奴?
「あの、どちら様で…」
「オレの名は罪として、失くなった。」
え、名前って無くなるものなの!?
「オレを助けてくれるなら、名をつけてくれ。」
助けたいけどね〜。名前つけた事ないし、第一こんなデカイ龍だしね〜。私は龍を見上げる。昨日読んだ本に出てきたのは、パズー、レイザック、メルリア…あっ!
「グロウ!!」
「グロウか、いい名前だ。」
グロウ?が手を差し出す。私も手を出す。
『グロウとの友好関係を築きました。』
私の頭の中に女の人の機械音が響く。何!?
それと同じぐらいにグロウの体が光に包まれた。