純子さんの彼氏
俺は自分のバッグを回収して路地裏の雑居ビルに入り着替えて帰宅した。
俺はボンテージ衣装を着た自分の姿を鏡に映してうっとりしていた。
美しい!胸元が大きく開いて今にもオッパイがこぼれそう。とりあえずオッパイを揉んだ。ああいい気持ちだ。これだけで俺は生きていける。死んだけど。
気掛かりな事があった。
明日は純子さんの彼氏と会う予定があった。
いろいろ思い悩んでいる時に由美が帰って来た。いきなり部屋に飛び込んで来た。俺はドキドキした。まさか、ばれた?
「お姉ちゃん!私、今日すごい体験をしたの!」
由美は興奮していた。
「今日不良に絡まれて、この間のお礼だとかわけの分からない事を言われてナイフで脅されたの!」
俺は由美に話を合わせた。
「大丈夫だったの!警察には届けたの?」
由美はなぜだかウットリするような表情で返事をした。
「それが・・・女王様仮面という人に助けてもらって大丈夫だったわ」
「なにそれ女王様仮面って?」
俺は自然な振るまいで聞いた。
「私にも何が何だか分からなかったわ、でもあの人は私のヒーローよ。ああ女王様仮面様・・・」
夢に浮かされた様に由美はブツブツと呟きながら部屋から出て行った。
取り合えず俺だとは、ばれていない様だ。
それよりも気掛かりなのは明日の彼氏とのデートだ。
明日に備えていろいろとシミュレーションしてから俺は寝た。
翌日朝起きてため息をついた。夕方から彼氏とデートだ。とても憂鬱になる。
大学に行き講義を受け夕方彼氏と渋谷に行った。
彼氏の好きなSF映画を見てカフェで御飯を食べて彼氏のマンションまで行った。
俺は別れ話をするつもりだった。純子さんには悪いが俺は男の彼氏ときちんと付き合う事は出来ない。無理無理無理。
彼氏の部屋はワンルームマンションだ。
座る所はベッドの上しかない。俺はベッドに腰掛けた。彼氏も俺の隣に座った。
いきなり彼氏が俺に抱き着き、俺の胸を揉みながら押し倒してきた。
ひーー気持ち悪い!自分のオッパイをいきなり揉まれるのがこんなに不快だとは!!このままではヤラレル!ヤラレル前にやらねば!!
俺は体を入れ替え後ろを取った。彼氏の背後から裸閉めで頸動脈を閉めた。
程なく彼氏は意識を失った。
よし!!勝った!!・・・・・じゃないな。俺はその場から逃げ出した。