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俺女の子になっちゃった!!  作者: 山田健一郎
10/18

渋谷

次の日土曜日だったので

放課後麻子と渋谷のゲーセンに行くことになった。

何でも渋谷に新しく出来たゲーセンに遊園地並の面白いマシンが入ったらしい。

麻子が言うにはディズニーシーとまではいかないが、お台場のバーチャルライドマシン並に面白いという事だ。

実際に来て見ると久しぶりのゲーセンは本当に変わった。

料金も高いが遊園地並に楽しい。

ハンバーガーを食べたりジェラートを食べたりしていろいろ楽しんだ。

麻子がピンボールをやってみたいと言うので付きっ切りで教えてやった。

ピンボールで盛り上がっていた時に後ろから声をかけられた。

「君達可愛いねー俺達と一緒に遊ぼうよ」

男子高校生が3人、目つきからして危ない。

「麻子行こう」

俺は麻子の手を取ってその場から離れようとした。

一人男が麻子の後ろから抱きついてきた。麻子は悲鳴を上げた。俺は・・切れた。

「てめーらぶっころすぞこら!!!」

「あ?生意気な女だな」

そう言って別の男が右手で俺の胸倉を掴んできた。

反射的に身体が動いた。左足を半歩前に出し左肩を相手の右腕に押し付け身体を右に捻った。その瞬間男の右手がハズレ前につんのめり体勢をくずした。

すかさず左肘を相手の右こめかみに叩きこんだ。すぐに崩れおちた。

もう一人の男が「この野郎!」と言いながら殴り掛かってきた。

ど素人のテレフォンパンチだ。相手の右拳を余裕で避けながら右膝をみぞおちに

のめり込ませた。直ぐにぶっ倒れ悶絶している。

麻子の後ろから抱きついた男に近付き左手の小指を握りへし折った。

男は呻いてしゃがみ込んだ。

「麻子!行くよ!」

俺は麻子の手を掴んで大通りに出てタクシーに乗り込んだ。

喧嘩の鉄則である。喧嘩は1分以内にけりを付けるそして素早く離脱。

近くに敵の仲間がいる可能性と警察に捕獲されないためだ。

だがまずい、顔と制服を見られた。

俺は麻子を家に送り届けた後自宅に戻り、戦いやすく捕まれにくい服装に着替え

秋葉原に向かった。たまに買い物に行く武器と護身用具の店だ。


そこで特殊警棒とカプサイシン入りの催涙スプレー、紐を抜くととんでもなくでかい音が出る防犯ブザーを買った。もっと強力な武器も売ってるが銃刀法や女子高生が持ち歩くという点から除外した。

麻子にはスプレーとブザーを渡し、いざという時の行動を教え込もう。

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