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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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9話:触手って響きだけでこうエロスを感じるよね?

 スゴイよ魔法!怪我の跡が全くない!流石ロベリアちゃん可愛い!


「真人様って実は馬鹿ですか?ただの模擬戦なのに熱くなって」

「男の子には意地を張りたいときがあるんだよ?」


 種族問わずね、というと小首をかしげるロベリアちゃん。やっぱり可愛い!


 それにしてもあのライおっさんはヤバ強かった。速いし固いし何よりキレがいい!最初の一撃からの流れるような連撃は一度たりとも勢いが殺されておらず、どの技も当たれば即死、掠っても肉がそぎ落とされていた。

 あれ?模擬戦だったよね?試合だよね?死合じゃないよね?死合ってた!!

 最後に放とうとした技、無限流/無手/奥義ノ壱/穿・韋駄天とかいう厨二病あふれるネーミングの技は放てばビルを倒壊させることもできるという大技中の大技である。

でも正直、本気のライおっちゃん当てられたかは自信がないんだなぁこれが。たぶんアレで全力じゃない。全力ではなく、ほんの朝の運動レベルのようであった。というか、穿でも銀行の貸金庫の扉に穴開け

れる威力だからね!ぴんぴんしてたよ!?




「アンタ馬鹿よねー」

「うふん?」


 あはんという答えは無く、あわあわの触手で頭を小突かれた。痛いな?あわあわだからあわあわわ?


「ライオネル様は四天王なんだからそりゃかなう訳ないでしょー?というか死ぬ気なのー?」

「違うよ?仮面つけてたから俺じゃないよ?きっとロリコンでシスコンでマザコンな赤い彗星だよ?

「んー、つまり真人ちゃんはロリコンでーシスコンでーマザコンなのー?」

「違うよ!?違うからね!ロベリアちゃん身構えないで!?」


 く、スキュラのお姉さんなプニカさんは隙が無い!触手の高速洗濯も流石の一言だよ!脱水まで完璧だ!そして胸もおおkいや何でもないよ!おしごとしゅうちゅうしてる!


「それにしても血まみれにしてくれちゃってー。昨日作ったばかりなのに見つかったら服作ったクレオちゃんおこだよ、おこー」

「証拠隠滅よろしくお願いします!」

「昨日ただの触手だと思ってたことに関していう事はー?」

「はい!プニカさんは可愛くて美人さんです!」

「よろしー」


 よろしいらしい。うん、昨日は触手まみれだったんだよ。動かしてる触手の本数も今日よりも多かったし?すごく気になる。下半身全部触手だよ?つまり履いて――あ、何でもないです!


「んー、それにしても真人ちゃんって私を見てもあんまり驚かなかったねー」


 踊るように舞い上がる洗濯物を素早く手早く丁寧に干していく。流れ作業に見えてちゃんと叩いてるぞ!


「驚くも何も生まれたところがこう、魑魅魍魎の跋扈する闇にあふれた世界?的な?」

「ううん、あたしが聞いた話だとー異世界は平和でー安全でー豊かなとこって聞いたけどなー」


 それはね、ごく一部の国なんだよ?そのごく一部の国に生まれたけど、周りには魑魅魍魎だらけだったからね!だけど俺、鍛えてましたから!キリッ!


「なんだか苦労してたんだねー」

「運だけは良いはずなんだけどねぇ」


 そう、運だけは良かった。運を使わされていた。使わざるを得なかった。を得なくされていた。言い方は種々様々だけど、俺の人生運任せだよ?運悪く死んだけど!




 アラクネの仕立て師のお姉さん、クレオさんに怒られながらジャージをもらいまさかの龍のおっちゃんのお手伝いパートツーをこなして、予定のお仕事は終わり。次は部屋の清掃の手伝いでもどうかと廊下を歩いていると大きな扉の前で魔人将軍のアリステラさんが眼鏡を光らせながら頭を抱えていた。オコかな?


「ああ、真人さん。お仕事は捗っていますか?」

「おかげさまで。って、どうかしたの?」

「ええ、その。又大魔王様が部屋にこもられてしまって……」


 結界まで貼ってある!よっぽどさぼりたいんだな!………………山のように書類が台車に乗ってる。うん、さぼりたくなるよnなんでもないです!


「それでは、勇者が大魔王と戦いに来たとでもいえばよいのではないでしょう?」

「いやいや流石にそれは無いよロベリアちゃん。さしもの大魔王もお仕事より戦いがいいだなんて思わないって」

「では、試してみられてはいいのでは?」

「え?」

「お願いします」

「え?」

「がんばってください」


 にこやかに手を振るアリステラさんとロベリアちゃん。

 つ、鶴も鳴かずば撃たれまいっ!ええいままよ!


 涙を呑みながら大きく息を吸い、眼前の扉を見やる。手には塵取りとホウキ。武装はじゅうぶんだ?


「我は勇者なり!さぁ、大魔王よ戦いに来たぞ!」


 気が付くと昨日の部屋にいた。瞬間移動だ!


「くくく、よく来たな勇者よ。……ふむ、今日は武器ももっておるしやる気も十分だの!」

「いやいやいや、いやいやいや?何を言ってるのかなこの大魔王さんは!おちゃめかな?」

「まじめだぞ?さぁ行くぞ?答えは聞いてないけど!」

「お前の言葉に俺が泣いた!そりゃないぜとっつあんぉあああああああ!」


 今日は上半身が蒸発して死んだよ!人の命を何だと思ってるんだ!鬼!悪魔!大魔王!あ、大魔王だった! 

良く考えるとモンスターな女の子ばかり?いや、メイドさんだよ?フリルのカチューシャ付けてればみんなメイドさんだよ?だよね?

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