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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第二章:古代なロボと勇者な執事。ロマンだっ!
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17話:にょろにょろな蛇さんって実は土の中に潜んでることが多いよね?

 外に出ると待っていたのはスーパーカーだった!ねぇ、俺これに乗りたい!


「残念ながらこれは四人乗りですので、こちらは私とロベリアさん、クロエさん、苺さんが乗ります。そもそも、そちらのばいく?と言うものの乗り方が……」


 うん、バイク免許俺持ってるしね!でも、グルンガストさんが運転してくれるから自動操縦だし大丈夫じゃないかな!って、あれ、もう乗って……。さみしいな!……ぐすん。


『そう、気落ちせず。快適な旅をお約束させていただきますので』

「うん、ありがとねグルンガストさん。やっぱりグルンガストさんは優しいや」


 バイクにまたがり、用意されていたヘルメットをかぶる。

 そういう訳で行ってくるから、ここの事はよろしくね?


「はいはい、よろしくされてやんよ。……あのうさ耳っ娘、そろそろ刈り取られそうだしな」

「それも含めて頼んだよ。そういう訳でドギーさんには地獄の番犬の称号を与えよう!」

「だから犬じゃねーって!まぁいいや、行って来いよ。任せてもらえるくらいには動けるようになったしよ」


 なんだか誇らしげに腰に手を当てている。うーん、地獄の番犬さん格好いいのにな!胸のところに100ってマークを……え、嫌?嫌って言われたよ!残念だ……。





 バイクでひた走り一時間、森を抜け、川をこえ、ボロボロになった田畑に必死になる村の人たちを横目に走り抜ける。うん、怪しまれてそうだけど光学迷彩搭載のおかげで音で振り向かれただけだったよ!すごい性能だ。流石四天王さんなんだよ!戦いたくないな!


「で、ここが件の鉱山ですね。わ、魔物が沢山……」


 そこは完全に虫共の巣。これは、いわゆる一つのダンジョンではあるまいか!そういう訳で探索してくる!


「いやいや、偵察ですからね?見るだけですよ?え、中に入っちゃうんですか?」

「ん?入るよ?入って出てくるまでが偵察だからね!そういう訳でロベリアちゃんたちはここで車とバイクの番をお願いするんだよ!ちょっと行ってくる!」

「気を……つけ、て……?」

「変に刺激してスタンピードとかやめてくださいね?」


 うんうん大丈夫大丈夫!入って出てくるだけだから!そういう訳で行ってきます?

 ダンボールを頭からかぶって出発進行!入口には骨が積み上げられてておしゃれだな!あ、ちーっす?


「なんであれで気づかれないんでしょう……」

「にゃ、謎が謎を呼びますね……」


 後ろからそんな声が聞こえた気がするけど気にしない!ばれなければいいのだよ、ばれなければ!


 こそこそと虫共が掘削する坑道をすいすいと抜けていき、一番下の広い所へさっくりと到着した。体感的には三十分くらいかな?

 そこには大量の卵たちと大量の人と獣の骨、骨、骨。

 うん、一通り見たけど、生き残ってる人はいなかったんだよ。その代わりの食べ物ってどうしてるのかなって思ってたら、ゴブリンやコボルトなんかの小さい魔物をとらえて食べていたみたいだった。

 魔石も食べれてお得ってわけだ!頭いいな!


 ちらりと女王を見るとなんだか物憂げな感じだった。

 おそらくというか間違いなくこの女王は喰われる定めだ。誰に、と言われれば間違いなくあのヒゲおっさんな魔王だろう。魔王に至るには魔石を体に取り込む必要がある。ならば、魔石をさらに取り込めば……?と言う訳だ。だから物憂げなんだろう。というか、そう考えなければ自分を超える可能性がある魔物をわざわざ近くに連れてこないからね。

 働かせるだけ働かせて、育ったら食べちゃうわけだ!合鴨農法……的な?建設的だ!



「そういう訳でただいま?」

「おかえりなさい、真人様。で、何をされてるんですか?棒にロープを張って……」

「うん、準備して来たから仕上げをね?」


 みんなが首をかしげているけど準備ができた。土を盛って、枝を指し、陣に向かって舞を舞う。


「願い奉るは皆々の、豊穣を、安寧を、安楽を――」


 しゃなり、しゃなりと扇を振るい、霊力を込めた木剣を突き刺して奉納する。うん、これで終わりかな?


「いったい何を……。って、地響き?」


 ゴゴゴと軽く地鳴りが起こり、瞬間、坑道の入り口から巨大な水の蛇が鎌首をもたげた。あ、魔石をぺってしてくれたよ!大量だな!


「へ、蛇!?」

「魔物……?こ、こんなの見たことが……。というか魔石があんなに!?」

「ま、真人…さん?」


 巫術/奉納舞/(みずち)

 うん、探索してるなかでいい地底湖を見つけたからね?水の精霊さんにお願いして奉納して?かっぷんちょ!としてもらったんだよ!


「普通……虫たちを、倒すのに……十人くらいの、勇者……と、千人……規模の、兵で……殲滅、するのに……」

「ダメですよ苺ちゃん。真人様を普通にあてはめたら基準がおかしくなっちゃいますから」

「にゃ、一個人の戦力が異常ですね」

「というか、水で坑道を潰して……潰れてない?!ま、魔物だけを的確に!魔法でもここまでできるなんて……」


 なんだか評価が散々だ……。俺頑張ったんだけどなー。頑張ったよね?


『そうですね、びっくりしますので一言伝えておけば良かったのでは?』


 その手があったか!流石グルンガストさん、頭いい!でもね、思い付きでやっちゃうから事前にって割と難しいかなって?


「そうです、真人様ですから無理です」

「ん、無理……」


 だよね!でもあれ?俺だから無理なのかな?納得いかないな!


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