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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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7話:寝る前に本を読みだすと朝になる事って割とあるよね?

 もくもくもくもく、山のようにもらった太目の木の枝を薄く割り、削り、自らの血を練りこんだ炭で文字を刻む。うん、普通に血が出てくれてよかったんだよ。


 大魔王から受けた魔法、あの瞬間俺は確実に死んでいたんだよなー。というより燃え尽きていたし。うん、影すらも残ってなかったんじゃないかな?


 けれども、服すらも焦げ目無く、あてがわれた寮の部屋に俺はいる。人でなくなってゾンビにでもなったのかと思ったけど、どうやらまだ人間ではあるみたいだ。


 そういえば将軍のアリステラさんが勇者として召喚された異世界人は死ねばリスボーンポイントと定められた場所に、この世界へと導いた神様?によって復活させられるとかなんとか。基本はその神を信仰する王の間で、街にある教会で祈りをささげることによりそのリスボーンポイントを変更することができるんだって!すごいね!


 ……あれ?そうなると俺って死んだらまたあの大魔王の間で生き返るの?大魔王に殺されて、大魔王の間で生き返って、また殺されて……。無限サイクルかな?


 昼間にスクロールで見たスキルとやらはどうやら今まで培ってきたものを神が判定し、合格したら上がるものらしい。どれだけ訓練しても上がらないこともあると言うから、レベルというか、級とか段に近いもののようだ。まぁ、確かに努力すればするだけ成果が上がるなんてことは無いよね。ないんだなぁ……。


 そしてこれも聞いた話!なんと転生してきた勇者には特典?と言う名のチートがあるようだ!あれかな?バグってたとこかな?でもあれたぶん俺が元から持ってるやつだし、加護と言う名の呪いだよ?


 ふぅ、と息を吐いてもう一度集中する。


 月明かりの差す部屋の中、明りなんて他にはない。電気が無いから当然だよね!魔力灯があれば明るいみたいだけど、俺の部屋って無いんだよね!明日のパンツが無いからさっき洗ったよ!タオルが無ければ危なかった!


 もくもくもくもく。お札の代わりの木札を増やす。生きるため、生き残るため。俺はこうして生きて来たんだから。でも、紙があったら楽なのになぁ。チリ紙でもいいから誰か分けて!!あ、朝日がまぶしい!




 体を濡らしたタオルで拭き上げて昨日もらった黒い燕尾服に袖を通す。

 ううん、仕立物師の蜘蛛女なお姉さんがモノの数分で仕立て上げたこの服はものすごい。採寸された瞬間に素早く型が作られ、布が裁断され、踊り狂う糸が瞬く間に立体的に組み上げられたものだけども、俺の体にぴったりフィット!柔軟しても破れる気配すらないんだよ!

 聞く話によるとこの布や糸はお姉さんの出した糸で作られているとの事。うん、匂いをかごうとしたら真っ赤な顔でおこだった。ロベリアちゃんはジトだった。ありがとうございました!!


「やぁ、ロベリアちゃん!今日はまたさわやかな朝だね!」

「……真人様は元気そうですね」


 部屋を出ると朝一番のジトのロベリアちゃんが待っていた。可愛いけど隈ができてる。寝不足かな?


「久しぶりにのんびりできたしねー。ベッドで寝転がれるって幸せだよ」

「いったいどんな辺境からやってきてるんです?」


 辺境じゃないよ!指折りの先進国だったよ!ただ、俺がね変なとこばかり行かされるんだよ!アフリカの奥地とかとかアマゾン川の上流とかね!富士の樹海はまだ序の口だったんだよ……。


 朝のお仕事は、まず龍のおっちゃんの料理の手伝い。次に洗濯場に行って、そこから仕立て師のアラクネのお姉さんのお手伝いだったはず。

 まだ料理の仕込みの時間までは時間が少しあるからロベリアちゃんに良いトレーニング場所が無いかと聞いたら、むさ苦しいおっさんパラダイスに連れてこられた!いや、違うからね!俺はおっさんにあいたいんじゃなくて、軽くストレッチとか運動をね……?


「ほう貴殿が我が王に一撃を喰らわせたという若造か」

「ええと、一撃は喰らわせてないかな?というか自爆だし?」

「くかか、自爆させたというのも一撃よ」


 カラカラと笑うケモミミのおっさん。ふさふさしてるしライオンかな?


「おお、自己紹介がまだだったの。吾輩は獣牙侯爵、ライオネル・グラディアスである。獣族を束ねているから族長だな、族長」


 ふむ、パラリラしてるのかな?突っ張り的な?宇宙が来ちゃうのかな?


「つっぱりもぱらりらも良くわからんが、まぁ獣の偉いおっさんとでも思えばいい」


 自分でおっさんって言っちゃったよこのおっさん!


「ちなみに獣牙侯爵はこのアビス国における四天王と呼ばれる存在の一人で、お一方お一方が魔王と同格以上の力を持っていると言われています」

「なるほど、すごいおっちゃんなのか」

「ですので、おっちゃんと言うと大変失礼になります」


 うう、すごいジト力だ!可愛いなー!


「くく、吾輩を前にしてその軽口とは大したものよ。いや、実力が伴っているからであろうな」

「そんなに褒められても何も出せませんぜ、ライオのおっちゃん」

「それならば、訓練と行こうではないか。我らが王が気に入ったのだ。吾輩もお主の力量が気になるからな」

「いや、でも目立つのはなぁ……。これからお仕事し辛くなるかもしれないし」

「ふむ……」

「それならば、こちらを」


 お、気が利くね、ロベリアちゃん!……すごく禍々しいオペラな仮面だけどどうしたの?なんで何も言ってくれないのかな?お、フィット感バッチリ!紐が無くてもくっつくのは便利だな!あと、俺呪殺とか効かないからね!……あ、目をそらされた!

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