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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第二章:古代なロボと勇者な執事。ロマンだっ!
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5話:普通とはいつどこにでもありふれたものだというけど割と時代と場所によって変わるものだよね?

 OMOTENASI。おもてなし。それは日本伝統の心意気。


 しかしながら、お偉いさん相手ともなると気づかいという意味で行われることは世界中であったことだ。


 つまるところ、異世界でも同じだなって!

 またパレードだよ!トレーラーの上で俺又手を振ってるよ!そこんところどう思う、ロベリアちゃん!


「仮面をつけた分身に手を振らせて、私の頭を撫でてる時点でどうかと思います」


 お膝の上からジトだった。ううん、嬉しそうなのにおかしいな?


 しかしながら、洋風の綺麗な街並みを進んではいるが、奥まったところがどうも寂れて見て取れる。

 この領地の県庁的なこの町、アマダムは他の街よりも発展していて工業製品を多く産出している土地。ううん、スラムとかありそうだよ!あとで行ってみよう!あと、この町のネーミングは大魔王だな!帰ったら問い詰めてやろう!


「観光気分で行く時点でおかしいです」

「現状把握に必要だから仕方ないネ。ロベリアちゃんも来るかい?」

「行きますよ。でも私だけじゃ不安です。真人様のお話を聞く限り危険が多そうですし」


 そう、この領地の視察に来たのは現状の把握と汚職の洗い出し。

 つまるところ汚職さんをやってる真っ黒な奴らにとっては俺って目の上のたんコブなんだよ!絶対謀殺狙ってくるなって!サクラちゃんを狙うほど馬鹿じゃないと信じたいけど、馬鹿だったらぶっ飛ばす。うん、ぶっころだよ!


「はいはい、どうせ真人様しか狙われませんから大丈夫です」


 ううん、何が大丈夫なのかな?俺命狙われるんだよ?前の世界だと日常だったけど!というか親が殺しに来てたし?嬉しそうに次は北極だなって笑っててそら寒かったんだよ!実際に送られたのは南極だったけどね!


「まぁ、真人様なら大丈夫です。生きしぶといですし、勇者ですから死んでもどーせ生き返りますし」


 うん。でもね、ロベリアちゃん。死ぬのって辛いんだよ?今日も行く前の朝一番で大魔王にインフィニティーエンド決めてられて来たんだよ? エンジョイ&エキサイティング!魔力(きんりょく)を上げて物理(大斧)で圧殺されたんだよ!あれ魔法関係ないよね!斧だし!斧だよ!?……ぐすん。


 大きな城門を通り、つり橋を通る。うん、見上げるほどにおっきいお城だよ!流石に大魔王城程じゃないけど!敷地だけでいえば東京ドームくらいは軽くあるんじゃないかな!すごいな?


「ああ、素敵……。これよ、これが本当のお城なのよ!」

「林檎は昔からこういうの好きだよな」

「む、悪かったわね。でも憧れじゃない。小さいころからこういうお城でお姫様になってって夢じゃなかった?」

「そりゃ小さい頃はそうだろうけどさ。で、そこんところ本当のお姫様はどうなの?」

「広すぎると迷うので、いつもの離れの塔くらいがちょうどいいかなって……」

「サクラ、それは流石に夢が無さすぎるよ!」


 んんん?まって、まって林檎ちゃん。……呼び捨て?って本名はオウカだけど。え、なにそこまで仲良くなったの?


「ええ、サクラがそう呼んでもいいって」

「はい!お友達ですから!ね、林檎ちゃん」


 な、何だってー!こんばんはお祝じゃないか!ごちそう、ごちそうを用意しないと!厨房はどこじゃー!


「いや、そこはこう嫉妬する場面じゃねーのか?」

「んー、男の子ならするかもだけど女の子だし、そんなことよりもサクラちゃんに名前で呼び合える友達が増えたことが大事なんだよ!」

「本当に呆れるくらいにサクラの事が好きなのね」


 当たり前じゃないか!俺の大好きな人だよ!すべての世界を総じて一番愛してるんだからね!サクラちゃんの喜びは俺の喜びなんだよ!


「私もです!大好きです!」

「ああもう、可愛いよサクラちゃん!愛してる!」

「このバカップル!はぁ……。これが魔王と私の知るところ最強の勇者なんだからなぁ……」


 あれ?俺いつの間にか林檎ちゃんの中で最強になってる。いやいや、流石に異世界歴一カ月もたたない俺より強い奴なんて五万といるでしょう?


「いないわよ!というか、いたら勇者が魔王を倒しまくってるわよ!」


 いないらしい!そういえば魔王って束になってやっと勝てるか勝てないかくらいなんだっけ?俺、一人で倒してたよ!四人くらい!普通じゃなかったんだね!


「一度こいつの普通を問いただしたくなってくるな」

「いや、無駄じゃないかな?異世界の普通を知る前に普通が破綻しちゃってるし」

「です。真人様は常識がありませんから」

「わ、私には何とも……」

「普通……普通……?」


 なんだかみんながジトだよ!

 いやいや、普通じゃなくてもいいじゃない!普通には個性があるんだよ!人それぞれ普通が違うのが普通なんだよ!ほら、向こうの世界では俺は普通の男子高校生さんだったんだし?


「いや、真人みたいな男子高校生なんてみたことないし」

「ニンジャだし?」

「ふつー……じゃない、です」


 くっころ勇者三人娘からダメ出しを喰らった!確かに登校日数は少なかったけど、ちゃんと高校生だったんだよ!ほら、学生証もきちんとあるんだから!ね、男子高校生さんでしょ!


「「「そういう事じゃないって!!」」」


 みんなまとめてオコだった!おかしいな?俺、普通の男子高校生さんだよ!?男子高校生さんなのになぁ……。

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