挿話:憂鬱な大魔王のお姫様とメイド祭りな勇者な執事7
※今回の話は読み飛ばしても次話で内容を把握できます。
「その……どうでしょう?」
「好きです、結婚してください」
思わずプロポーズしてた。うん、もう婚約の時点でしてるも同然だから二回目だよ!
「も、もう、まーくんは!すっごく嬉しいですけど、あんまりからかわないでください」
テレテレと頬に手を当てながらサクラちゃんが顔を真っ赤にしている。
だけどね、サクラちゃん。サクラちゃんは自分で思ってるほどお肉ちゃんじゃないよ?プニプニさんだけどスタイルかなりいいからね?出てるとこでて引っ込んでるし!そんなサクラちゃんがシロスクを着たらどうなるか?答えは明白。うん、エロスを感じる。けどね、ザンバットソードさん、落ち着こう。解き放たないで。上下運動はさせてないから落ち着こう。好きな人の前だから落ち着いて!
「それじゃあ始めようか」
「は、はい、よろしくお願いします」
香りのいいアロマを焚き、リラックスムードを醸し出す。雰囲気だけはばっちりだぜ!
ローションをたっぷりと手に纏わせてゆったりとした速度でベットに座らせたサクラちゃんの白くて柔らかな素肌に触れる。柔らかい。ぷにぷにだ!
「んっ」
ぴくん、と体を震わせ、まずは鎖骨からなだらかにマッサージをこなしていく。リンパはね、体の老廃物を綺麗にしていって美容と健康とダイエットに最適なんだよ!
「あ、ぅ、ふ、くぅ……あっ!」
力を籠めるのはダメダメさんで、あくまで優しく擦るように揉みこんでいく。やわっこくてすべすべで、白雪のようにきれいな肌だよ!でも血行が良くなってほんとり赤く色づいてまさに桜色できれいだなって?
「ふぁぁ……あ、んっ!」
うつぶせにしたサクラちゃんの足先から上に持ち上げるようにオイルを揉みこむ。やさしく、丁寧に。あー膝裏も綺麗だなー。太ももの根元をもみ上げる。うん、ラインだから振れてない!触れてないから大丈夫!
臀部から背中にかけてオイルを垂らしながらさすりさすり持ち上げていく。全身ぷにぷにさんのサクラちゃんだけども贅肉と言うほどは無い。よくよく考えてみると割と食が細いうえに清貧な食生活をしている。というか朝は薬草スープで夜にちょっと多めに食べてるくらいだから太りようもないわけだ。だからダイエットしなくていいんだよ!ぷにぷにさんなのは単に筋肉がほとんどついて無いだけなんだからね!軽い運動で十分なんだよ!
「んん、あぁぁ……肩、きもち……」
うんうん、割と立派なお胸さんだからね。凝っちゃうよねー。首筋から肩にかけてオイルを纏わせながら揉み下ろす。あーここはちょっとコリコリさんだね。すこーし気を流しますねー。
「くぅん……は、あっ」
うんうん、気持ちよさそうだ!
ただ、ちょっと怖いなって思う所が一つあるんだよ。さっきサクラちゃんの背中を揉みこんだ時に気づいたんだけど、このシロスク……透けてない?うん、白い布地のところのローションがね?ついたところがこう、肌色に見えるんだよ?きのせいかな?きのせいだな!たぶん!
「それじゃあ次は仰向けになってねー。前の方やってくから」
「はぁ、い……んっあっ♡」
んんん?なんだかハートが跳んだ気がするゾ!いやいや、落ち着け。そんな訳ないじゃない。これはあくまでマッサージ。血行を良くするマッサージさんだよ!だからね?ザンバットソードさん、暴走しないで!落ち着こう。クールになれ!そうだ、素数を数えよう!素数は孤独な数字……俺に勇気を与えてくれるんだよ?勇者だからね!勇気がいるんだ!
椀部から肩にかけてもみほぐし、続けざまに胸の下からわきのラインをオイルで滑らせながら優しく撫で上げる。
「ふぁぁ♡そ、こぉ……♡」
ここはリンパ節もあるからローションを付けながら入念にね?……うん、なんだかサクラちゃんがビクビクして来たよ!気持ちよさそうだ?顔が真っ赤で目がトロンとしている。ううん、かわいーなー。……ふぅ。ねぇザンバットさん?頼むからソードを鎮めて!鎮めきれなくなってきてるよ!
おへそから下もリンパ節がたくさんある場所だ。ここはへそから股関節に向けて優しく揉みこむ。うん、透けてるなー。肌色見えてるなー。きれいなはだだなー。心は鉄に、心は鉄に。俺は平静だぞ!
「んぁああ!あ、ら、あ♡しょ、ん、ああ♡♡」
ふふ、なんだかサクラちゃんがびちびちしてるよ!大丈夫だよー気を流し込みながらやってるから澱みなんて全部とれちゃうからねー。足をピンと張り過ぎじゃないかな?攣っちゃうよ!
なので空中バタ足なサクラちゃんの足を捕まえてにゅるんと揉みしごいていく。ううん、綺麗な足だなー。
「ふやああ♡♡あ、はあぁ♡……あっ♡」
ふふ、ぬれぬれだぜ!うん。オイルでね?大丈夫!透けてるけど見えてない。見えてないよ?ちゃんと当て布してあるから見えてない。見えてないですよー?
太ももから鼠径部へとアロマオイルを塗りこんで、刷り込んでいく。なんだろう、だんだんとサクラちゃんが反応しなくなってきたぞ?
「……ぁ♡……ん♡くぅ……ぁ♡……ぁ♡」
ふー。素数も六桁目に突入してきた!仕上げに首筋から顔をオイルで撫で上げ、完了だ!
「……終わったよ、サクラちゃん?」
そっと耳元でささやく。
「ふひゃ!?あ、あぁ~~~~♡♡♡あっ……」
ピクンピクンと体を跳ねさせて、サクラちゃんがくたり、と動かなくなってしまった。
……あ、あれ?おかしいな?すごく艶がかった表情で、息も絶え絶えだよ!運動してないのにな?なんでだ!