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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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5話:なでポって言うけどなでれる時点で好感度割と高めだよね?

「おう、真人!来やがったな……。さぁ!俺の!全力飯を食らいやがれ!!」


 いただきます!ご馳走様!


「一瞬!?」


 ご飯を食べるのも戦争なんだよ?ちゃんと噛んで食べてるから顎が疲れるけど!あ、あとほんのちょっとだけ隠し味のお醤油的なの?入れればいいと思うよ?二・三滴?


「ぐぅ!?隠し味まで……!」


 あ、龍人族(ドラゴニュート)のおっちゃんが膝から崩れ落ちた。いやいや、すごく美味しかったからね?


「まったく、嫌になるぜ。真人、マジでここで働かねーか?賄いは出すし、皿洗いとかは専門もいるぜ?」

「あーそれも良いんだけどロベリアちゃんにいろんなとこお手伝いするように言われちゃってね」

「く、すでに唾をつけてやがるか!まぁ、働いてくれるんならいいんだが」


 いや、唾つけたら汚いよ?女の子はいいけど、おっちゃんは嫌だなー。


「おっちゃんで悪かったな!まぁ、妻もいるし娘もいるが、はっ!娘は渡さんぞ!」

「逢ったこともないのにもらうも何もないと思うよ!?」

「――って言ってるでしょう!」

「いや何も言ってないよ?」

「――その、でも!」

「いや、俺のセリフじゃねーよ。あっちだあっち」


 おっちゃんの指さす先は食堂外の廊下側。どうやらそこから話声が漏れてきているようだった。


「はぁ、あの馬鹿どもまたやってるのか」

「またってなにが?」

「仕事の押し付けだよ。まぁ、変に怖がり過ぎなだけだと思うがなぁ」


 メイドさんが押し付けると言えば二つの柔らかなモノじゃないのかー。こう、背中に?


「そんな素敵な押し付け合いじゃねーよ。お前さんも見ただろ、この城の花の咲いたでっけー木の根元」

「あー、何か塔?があったかな?」

「そこには大魔王の姫が住んでるんだが……その姫様の目がな、やばいんだ」

「一つ目とか?」

「サイクロプスならまだましだ。……魔眼って奴だよ。目を見ただけで気絶したり発狂したり死ぬ」


 さっき聞いた奴だ!というかんんん?


「大魔王のお姫様って何人いるの?」

「二人……いや、血がつながってるのは一人だな」


 色々と気になるセリフだけど流しておこう。つまるところ俺の婚約者?的な子は魔眼持ちで顔を逢わせるだけでヤバいらしい。なるほどロベリアちゃんに行くのを止められるわけだ。俺一人ならまだしも一緒には行けないよね!


「それで、そのお姫様の食事を運ぶ役目を押し付けあってるわけだ。今は大魔王様が姫さんの目を封じてくれてるから大丈夫なんだが……」


 やれやれと肩をすくめる食堂のおっちゃん。

 そっと扉を開き、廊下をのぞき込むと長い薄い水色の髪をゆるく長く三つ編みにした女の子が三人組のお姉さんたちに詰め寄られていた。百合かな?


「何そこで覗かれているんです?」


 あ、泣き黒子があるお姉さんに見つかった!く、おっちゃんと一緒に覗いたのがいけなかったか!おっちゃんいない!逃げたな……。しかしながらこのお姉さんたちも美人さんだ!


「いえ、興味本位で?どうぞどうぞ続けて続けて」

「続けてって、何?私たちが悪いことしてるとでも言いたいの?」


 気の強そうな赤い髪のお姉さんがジト目でこっちをみる。ありがとうございます!


「ふふ、それならこの人に行ってもらえばいいんじゃない?貴女もそれでいいわよね、ビオラ?」


 緑の髪をロールにしているお姉さんがツインテの女の子をのぞき込むように言う。


「で、でも、その、あ、あそこは危なくて……」

「あら?お姫様にお食事を運ぶことが危険な事なのかしら?」

「お姫様に顔通しさせてあげるんだから感謝してもらってもいいくらいなのにねぇ?」

「それともやっぱり貴女が行きたいんですの?」


 クスクスと笑いながらお姉さん型はビオラちゃんを追い詰めていく。


「じゃあ俺が行くよ」

「は?」

「え?」

「へ?」


 驚きの表情でお姉さんたちが固まる。うんうん、美人さんだなー。


「い、いえ!私が行きます!私なんて、死んでも悲しむ人なんていませんから……」


 涙を目にためてビオラちゃんが震える声でいう。ここはどうぞどうぞ、と言うべきタイミングかもしれないが言わない。いや、言えないよ?可愛い女の子は世界の財産だからね!

 彼女の頭をぽんぽんと優しく撫でて、全力のイケメンフェイスで言ってみる。


「大丈夫だ、全部俺に任せな」


 ……ふっ。決まったっ!


「変人かしら?」

「ただの馬鹿ね」

「馬鹿は死んでも……いえ、行かせていいんじゃないかしら」


 お姉さんたちの評価が辛辣だ!ぐすん、いいよ。どうせイケメンじゃないし!無いし……。


「あ、あの、その、し、死んじゃダメ、です。悲しむ人、います」


 あ~この子いい子なんじゃ~。ビオラちゃんの頭をさらになでなでしてあげる。

 死んでもというか、もう死んじゃってるんだよね、俺ってば。


「大丈夫大丈夫。やれるやれる。諦めたらそこで試合終了ですよ!」

「しあい……?」


 涙目で首をかしげるビオラちゃんに手をひらひらとふって台車で料理を運んでいくことにする。

 料理を運ぶだけで好感度さんが上がるだなんて、いい仕事じゃあないの!






 ……ええと、それでどう行けばあそこにたどり着けるかなー。迷ったよ!?

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