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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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閑話

 白く美しい何かは、何かをつぶやいた。



 曰く――あなたがあなたで本当に良かったと。



 曰く――あなたがあなたのままで本当に良かったと。



 曰く――あなたのあなたらしさで救われたのだと。



 どこか懐かしく、儚げで、美しい何かはただ優し気に微笑む。



 手を伸ばしても届かない。声を出そうも届かない。もどかしくもむつかしく、ただ笑うしかない。



 何かもまたこちらを見つめてほほ笑んだ。



 ああ、いつかきっとその意味が分かる――。



 そんな予感だけ残して、白くて朧気でキレイな夢はそっと暗幕を閉じた――


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