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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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27話:石橋をたたいて渡るというけど叩くと壊れる橋なら叩いてわたってる途中で川に落ちるよね?

 さぁ、トライ&エラー(実験)を始めよう。

 という事でこれまでにサクラちゃんに教えてもらったことを鑑みてガリガリカリカリ黙々と自分の知識と照合し、すり合わせ、ゴマをする。

 うん、この世界の言葉と文字を知らなかったから反応がよろしくなかったんだよ。でも言葉を知ってもお願いする文体がわからなかったからうまく巫術を扱えなかった。今でもわからないからゴマをするんだよ?教えてもらったのはこっちの普通の言葉で呪言じゃないし?だから必死こいてお願いしてどうにかこうにか何とかかんとか力を借りるんだ!


「そんなことせずに普通に魔法を使えばいいんじゃないですか?」

「悲しいかなその知識はまだ無いからね、いずれ勉強はするつもりだけど今からじゃとてもじゃないけど間に合わない。ほら、武闘会?聞いたら明後日らしいし?」

「らしいし、ってなんで知らなかったんですか……」


 うん、話半分しか聞いてなかったからね!聞いてなったわけじゃないんだよ?聞いてたけど流していたんだよ!あ、ジトだ。ありがとうございます!。


「それで、今削られているのは何ですか?木札にしては大きいですが……」

「秘密兵器?というか最終兵器?これが駄目なら死ぬだけかなっていう今できる全力かなって」


 必殺武器だよ!だから誠心誠意、全力で仕上げていく。材料は、あの巨木の桜の木の枝だ。巨木というワードは意外と重要で、世界そのものの具現化とも言い換えることのできるものだ。世界樹しかり、生命の樹しかり、日本の国生みにすら巨木が出てきたりする。木は命の象徴にして世界の象徴なんだよ、わかるかい翔太郎?


「しょーたろーさんが誰かは知りませんが、おっきな木で作ると力が宿るってことなんですか?ううん、鉄とか魔鋼とかもっといい素材があると思うのですが……」

「うん、本当はそっちがあればそっちがいいんだけど、悲しいかな、時間もお金も余裕もないからね。あるものでやるしかないんだよ?この十徳ナイフで戦えないこともなくはないけど使えなくなると困っちゃうから戦えるものを作っているんだよ?」

「うぅ、こんなので魔王様たちに勝てる気がしないのですが……」


 またロベリアちゃんが悲しそうな顔をする。大丈夫だよ?俺は本番に強いタイプだからね?それに勝てないって思ったらどう足掻いても勝てなくなっちゃうんだよ?勝ちに行くんだ!そうすればきっと手が届くのだから。手が届くのに手を伸ばさなかったら死ぬほど後悔するんだ。それが嫌だから手を伸ばすんだって言葉もあるんだよ?え?知らない?知らないかー。




「そういうわけで犠牲者がこちらになります」

「なんでそうなるかな?というか、訓練じゃないの?犠牲者ってなんの事!?というか、昨日ピーター君が死んだって噂が流れているんだけどどういう事かな!?」


 タンクトップとスパッツなライガーに朝一番で訓練場に呼び出して昨日の夜のうちに作っておいたものを手渡す。


「うん、お休みのとこごめんね?というか何というか色々あってね?あ、もう少しで弾けるよ?ブリタニア?」

「へ?ぐりとぐら?」


 絶妙な間違い加減だけどアウトかな!はいドーン!

 ぱちんと渡しておいたビー玉のような容器がはじけ飛ぶ。中身は一応危険性の無い物質だよ?たぶん?


「にゃ?にゃぎゃああああああああああ!!!?ふ、ふぎゃああああああ手!手について!手っ!手がつかえにゃ!!!にゃぅおああああ!かおにちゅいらああああああ……あふんっ!?」


 あ、それでも気絶したんだよ!うーん、これじゃあ効果測定ができないなー。おーいライガー目覚めろー。ぺちぺち。


「あ、あの、ライガさんが泡拭きながらびくびく痙攣してるんですけどだ、大丈夫なんですか?涙と鼻水がだらだらぼたぼた流れて人に見せられない顔になってますけど。というか何ですかこれ?すごく酸っぱい匂いがするんですが」

「お酢と木酢とか唐辛子とか?もろもろ?ブレンドした奴なんだよ。希釈はしてるけどね!うーん、アンモニアは俺にもきついから入れてないんだけど、もうちょっと改造して試すかなー」

「や、やめてあげてよぉ!」


 うーん、これだけじゃ検証したりないんだよ?……よし!仕方ないから気絶したまま続けよう!次はきつめの柑橘系濃縮の匂いだ!ぱたぱた?あ、びくびくしてる!すっごく跳ねてるよ!それじゃあマタタビだと……あ、くねくねしてる?何かエロイぞ!?んじゃあ次はカフェインさんだ!あわあわわ?よーし、次はこっちのマタタビ濃縮液を!……と言ったところでロベリアちゃんがオコだった。というか全力で止められたんだよ!ううん、明日ね?勝つためには必要な事なんだよ?なんだかライガーが色々とビクビクブクブクちょろ?っと大変な事になってるけどね?大丈夫!死なないくらいだし?科学の進歩には犠牲が付きものなのデース?……うん、激オコだった!仕方がないので後片付けをしておく。

 木札を使って消臭したし、服も大体(染み以外)は綺麗にした。ライガーの傍に高級食券つづりを置いてきたからきっと許してもらえるかなって?うん、ごめん!マジでごめんね!ちょっと張り切り過ぎてやり過ぎちゃったんだよ?全部終わった後でちゃんと土下座をしよう。ちゃんと覚悟はできてるんだよ?あれ、何か立ってないかな?フラグかな?エイエイオー?


ジャンピング土下座の練習は既に終わってる系男子なんだよ?

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