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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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第25話:馬鹿につける薬はないと言うけど阿呆につける薬も無いのか気になるよね?

「答えは出たか?」

「まだ保留中。あと一人話したら決めるよ」


 大魔王の間でが偉そうに玉座に腰かけている。またさぼってるぞこの大魔王!!


「くくく、しかし真人よ。まさかダブルエクストリームを再現するとはな。余も中々に驚いたぞ?」

「見ていたならあの馬鹿を止めて欲しかったなって。でもあれで再生するんならプリズム?的なのを加えればよかったなって」

「見たかった!おい、次にあいつとやるときにやろうか!こいつで決まりだ!と言ってからだぞ?言ってから殺るんだ!!」

「いや、たぶんそんな暇ないからね?オラオラでドラドラでアリアリだから!」


 うん。あのハゲおっさん、図体でかいくせに早くて強くてうざいんだよ?だから次にやるんなら、やられる前にやるんだよ?ポルポル?


「なるほどのう。そうなるとあれか?クロックアップするのか?」

「もしくはファイズアクセル?っていやいや流石に人間だからあそこまでは加速できないって」

「では、やってみよう」

「え?」

「まずここにありますファイズギアを起動します」

「え、え?」

「そしてこういいます。付き合ってやる、10秒間だけな?」

「まて、それはディケイドのせり――」


 瞬間、赤い光が無数の螺旋を描き、文字通り体を幾度も貫いていった――。そこ(クリムゾンスマッシュ)までやるか!!バカかな!?




 ゲームで引き留めようとするグリムから何とか逃れ、廊下をのんびり歩いていたらアリステラさんに逢った。きちんと大魔王がさぼってたことを伝えて、立ち去ろうとしたら引き留められる。


「ロベリアが岩石王に襲い掛かろうとしまして鬼王のゴウキ様に気絶させられました」

「あー、鬼のあんちゃんが止めてくれてたのかー。あとでお礼しにいかないと」


 そういえばロベリアちゃんは俺が勇者で死んでも死ねないのを知らないのかもしれない。だから死を覚悟してあのハゲぇえええに襲い掛かった。うん、後でまたお仕置きかな?チューはしないけどね!……しないよ?


「ともあれ、騒ぎはそれで収まっております。ただ、岩石王は貴方が死んだものだと思っているようですので、気を付けておいてくださいね?」

「仕方ない。仮面をつけよう」

「あれ、それ呪われて……」

「ロベリアちゃんからのプレゼントだよ?どうかな?」

「その……あまり?」


 そうかな?結構気に入ってるんだけどな!こう、ちょっと邪悪な感じがいいよね!げへへ?変質者じゃないよ!




 さて、やってきたるはパツキンイケメンの部屋!うん、お礼はきちんと言わないといけないからね?決してビオラちゃんを取られた気がしたからじゃないよ?逃げていくときお姫様抱っこしてたし!


「おや?君は……ふふ、なるほど。やはり生きていたようだね」

「おかげさまで何とかかんとか。仮面はごめんで我慢してほしいかなって」

「君が生きているとアレは又襲い掛かってくるだろうから賢明な判断だと思うよ。一応その仮面には認識阻害の魔法がかけられているようだしね?」


 そんなにいいものだったのか!うん、ロベリアちゃんにお仕置きした後にご褒美を上げないとね!


「でも、呪われてるよ?」

「知ってるからダイジョブダイジョブ。それで、イケメンの金髪のあんちゃんに話があってきたんだけど今いいかな?」

「ああ構わないよ。僕も君に興味があるからね。君たち下がっていてくれたまえ」


 イケメンのあんちゃんがそういうとあんちゃんが連れてきたであろうメイドさんたちが部屋から出ていった。ううん、美人さん達だった……。いいもん、ロベリアちゃんも可愛いしね!数で負けてるけど!


「まずは自己紹介をしよう。僕は風龍の国、シルヴェスの魔王シルヴ・D・テンペストという。先だっての件、礼を言わせてもらう。今はまだアレと相対するわけにはいかなかったからね」

「いやいや、礼を言うなら俺の方だよ?こっちは同僚で友達なビオラちゃんを助けてもらっていた訳だしね。うん、ありがとう?」

「いや、それこそ礼には及ばない。女性を助けるのに理由なんていらないからね」


 イケメンだよ!マジでイケメンさんだよこの人!あ、人じゃなくて魔王だった!スゴイな魔王!


「それで、君はただお礼を言いに来たわけじゃあないんだろう?」

「そうそう、聞いておきたいと思ったんだよ。シルさん、あんたは姫様と結婚してどうするんだい?」

「結婚して、国を豊かにする。そのために僕はここに来たんだ」


 なるほど、彼は自分のためではなく、魔王として国のためにサクラちゃんと結婚したいらしい。


「それで、結婚をしたら姫をどうするんだい?」

「……そうだな。綺麗で静かな場所で暮らしてもらうと思う。国民のみんなの前には出てはもらえないからね。あの塔と同じように一人で暮らしてもらうつもりだよ」


 なるほど、それは素敵(最低)な提案だ。つまるところ、今と状況を変えず、一人のまま一生どこかで暮らしてもらうつもりんだんだよね?


「ああ、もし民の前に出たいと言うのであれば件の魔眼をくりぬいてしまわなくなるからね……。何かな?」

「おっとすまない、つい?」


 思わず彼の胸倉をつかんでいた。うん、手が勝手に動いていたんだよ?


「なるほど、ついなら仕方ないな。君はよほどあの姫様の事を気に入っているようだ。だが、彼女は僕がもらう」

「サクラちゃんはモノじゃあないよ?政治の道具でもない」

「それは君が決めることでも彼女が決めることでもない。文句があるなら力づくで奪いに行けばいい。……君はその覚悟があるのかい?魔王たちがひしめき合う中で彼女を勝ち取る覚悟か?」


 あるのだろうか?俺はあの子にふさわしくない。誰も救えない男なのに?そんな俺にあの子を勝ち取る覚悟は――


 頭にオウカ姫の、サクラちゃんの笑顔がよぎった。


 あー、馬鹿だな。うん。俺は馬鹿だ。こういう時は頭を空っぽにしてしまえば良かったんだ。答えなんて決まっている、決まっていた。


「俺はあの子の事が好きだ。ただそれだけだ。それだけでアンタを倒すよ?」

「くす、いいだろう。君がただの使用人じゃ無いことはアリステラさんから聞いている。君がどう来るのか楽しみにしていよう」


 車に乗った刑事さんがこんないいセリフを言っていた。考えるのやーめた!って。難しいことなんて投げ捨ててしまえばいい。もう前だけみていればいい。頭の中、フルスロットルだぜ?


プレミアムバンダイさんに土下座する作業!!

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