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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第一章:大魔王の姫と勇者な執事?みたいな?
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14話:温泉に来たら柵に隙間がないか一度は確認したことがあるよね?

 あわあわあわ。どこかの魔女様が開発したというシャンプーで髪と体を丸っと洗っていく。

 ふふふ、3回目でやっと泡立ったよ!マジでくっさい匂いが体から出てなかったのが奇跡に近いなって!あ、獣人の人たちにはバレてたかな?やばいな!


「そんなに泡立てなくてもいいんじゃないかい?」

「いやいや、泡というのは立てるためにあるんだよ?あわあわわ、バブル光線は心のトラウマだけどね!ス〇ーミーさんやめてくだしあ!」

「す、スター……?」


 いい、ライガーさん?炎タイプを連れていくとね?地獄を見るんだよ?ゼニな亀を連れて行ってもだけどね!ピカニキはすぐ死んじゃうんだよ……。


「うん、本当に君は良くわからないね」

「よくわからないのは仕方ないよ。本人でもわからないもんだしね!で、なんでバスタオルを巻いてるのかな?温泉にタオルは付けるのはマナー違反なんだぞ!」

「ぐ、や、やっぱり取らないとだ、ダメかい?」

「その前に湯あみかな?体を洗ってからじゃないと後の人に迷惑がかかるんだよ?」

「ぐ、ぐ……そ、それなら、その、洗う間だけでいいから後ろを向いていてくれないかい?まだ心の準備が……」

「いやいや気にすることは無いと思うよ?裸の付き合いなんだからね?」


 これが友達になる第一歩かなって?一歩目が裸のお付き合いなのは色々とアレだけど、細かいことは気にしたら負けだよね!


「そ、そこまで君が言うなら……ボクも覚悟を決めよう」

「そうそう、でもライガーってなんか体の線が細いよね?こう、肌も綺麗だし?」

「そ、そかな?」

「そうそうそうだよ?でもね?もうちょっと食べないと駄目だよ?たぶんまだ俺と同じ成長期だよね?」

「まぁ、そうだけど……。うん、反応無いね?」


 何の話かな?兎も角背中流すよ?ユウジョウを深めるんだ!


「いや、いいんだ。なんとなくわかってた。わかってたけどちょっと悲しいかなって」

「何が悲しいかはわからないけど、分かち合うのが友情だよ?あわあわわーって、本当にすべすべだな!」

「んっ!ちょ、もう少し優しく……」

「仕方ないなーライガーは。これくらいでよござんすかー」

「うん、そのくらい、かな?」


 ライオンさんな耳まで真っ赤な感じだけど、風邪かな?早く湯舟につからないと!ほい、お湯!


「あぶぶ!って、こら!いきなりお湯をかける奴がいるか!」

「はは、気にしない気にしない。それでは一番風呂!ああやっとたどり着けた日本男児の心のオアシスに浸かって浸ってのぼせるんだよ!」

「いや、のぼせる前に上がるからね?」


 いい突込みだよライガー!流石俺の第一友人だ!


「君ねぇ……。はぁ、なんだか緊張していたのが馬鹿みたいだ。何のためにお近づきになったんだか」

「友情をはぐくむためでしょ?あーいい湯だぁー……。このぬるぬる感、美人の湯だよ!美人の湯!」

「うん、きっと一から話さないといけないんだろうけど、もういいや」


 なんだか悲しそうな顔でブクブクと顔を沈めてたんだよ。

 ……それにしてもライガーってこう、丸みがあるというか、ふっくらしてるというか?いや、ちゃんと筋肉がついてるところはついてるんだよ?うっすら腹筋浮いてるし。尻尾は先っぽふさふさだったよ!

 うん、なんだろう。しぐさが柔らかいというか艶めかしいい感じがあるんだよ?……落ち着け俺のタイタンソードさん。伸びちゃだめなんだよ?




 湯上りの一服と言う名のフルーツ牛乳飲みほした後、ホクホク顔で勉強に行ったらお腹が空いてサクラちゃんが泣きそうな顔をしてた。うん、ごめんね?久々のお風呂だったから長湯しちゃったんだよ?お詫びに温泉卵とフルーツ牛乳をふるまったら喜んでくれた!お土産大事。ホントだよ?


「もう、私がもぐもぐ、食べ物でごくごく許しちゃうだなんてもぐもぐちゅる、おもっちゃダメですからね?」


 思ってないよー。ほら口元ついてる。白濁したトロッとした液体が垂れてると卑猥だからがっつかずに食べようねー。あ、本を投げるのは駄目だよ?辞書だと凹むからね!物理的に!!


「それで書き取りの練習は終わったんだけど今日はついでに何か教えてくれるのかなって期待の目で見てみたりする」

「えと、例えば知りたいことってあるんですか?」

「知りたいことと言えばこの世界ってどのくらい勇者いるのかなって」


 普通勇者は教会でリスボーンすると聞いたけどね?その話を聞く限りだと何人も勇者がいるって事なんだよ!あれ本当に千人もいるのかな?


「ええ、今確認されているだけでおよそ一千人ほどですね」

「……多い。多くない?」

「今まで倒されたり封印された勇者も含まれていますが、大体そのくらいとの事です。私も聞いた話なのですが、神様たちで魔王を倒すことを競っているらしくて……」


 ろくでもないよこの世界の神様!いや、うちの国の神様も大概だけどね!うんこがご飯になったりうんこ投げたりうんこから生まれたりするしね!うん、黄金色?だからジパングか!違うな?


「でも競ってる?にしては勇者が来たって話はないよね?」


 俺が来てからは一度も俺以外の勇者的な人は見かけてないんだよ?その代わりに俺がボコだから来てくれると助かるかなって!


「ここまでくる勇者なんて、ましてやおと……大魔王様に挑もうという勇者はいらっしゃらないかと思います」

「その心は?」

「大魔王様は勇者を殺すすべである魂殺し、精神破壊、勇者封印術式の全てを行えますから、普通の勇者であればまず間違いなく死ぬか、壊れるか、封印されてしまうんです。なので、神に匹敵するほどの実力があるただの人間か、その3つ全てに対策を持った勇者でない限りは……」


 困ったなー。黄金の実を齧ってロックオンはしてないからそりゃあ勝てないよ!対策と言えばムテキゲーマーかな?どうやっても勝てないから変身する前に倒すんだよ!ムテキゲーマーさえなければ!!でも大魔王は変身しなくてムテキだよ!見えないよ勝ち筋!仕方ないからゲームでボコろう。


「なので、ほとんどは別の魔王の国へ行っているみたいなんです。昔はよく来ていたらしいのですが、最近は……」


 だから暇そうにゲームしてるんだね、あの大魔王!あ、違う。暇じゃないけどゲームしてるよ!それじゃあ絶対勇者きてもゲームしてるよ!一日三十分までとかアリステラさんに怒られてたけど、きっと無理だよ!

ケーキにはね、フォークは2つもいらないんだよ?

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