#7 呪文について書かれた書物
皆さん、こんにちは!アオです!
「元の世界へ戻るために~とある部活と異世界召喚について~」をどうぞ!
くそ……大型図書館へ行ったものの結局大した成果を得ることができなかった。
まだ半分見ていない本があるとは言え、これまでのことを考えると
あまり有力なものはないと考えた方が良い。さらに大きな図書館はあるのか。
探してみるとどうやら日本で一番大きな図書館があるらしいが
かなり距離があり向かうのは現実的に厳しそうだ。
魔法が使えない世界とはここまで面倒で厳しい世界なのか。
「その様子だと良い本が見つからなかったみたいだね~」
帰り道、しおりがそう言いながら歩く。
「まあな」
「ジャンル変えてみたら?例えば……私が好きなスポーツとか!」
「……そういうことじゃないんだよな……」
俺が少しだけ声のトーンを落として言ったためか先ほどまでの威勢が
どこかへ行きしおりは黙った。
「なっ、何がそんなに透を掻き立てるのかわからないけど
なんでも言ってよ!この幼馴染という私がついているんだから!」
この女はどこまで自分に自信を持っているのだろうか。
まるで、元の世界で一緒だったセフィア=レーンみたいだな。
彼女はしおりと同じで自己肯定感が高めでたまに鼻につくような言い方で
イラっとするときもあったが戦闘では本当に頼もしい存在だった。
セフィア=レーンのことを思い出すと俺がこちらの世界へやってくる
直前の出来事が脳裏によぎる。魔王との戦闘中、攻撃によってセフィア=レーンが
倒された……思い出すだけで嫌な記憶だ。
「とりあえずまた来週さ、図書館に行って残りの半分探そうよ」
しおりがニコリと笑いかけてくる。
「そうだな、しおり今日はありがとな」
「えっ、ぜ……全然私なんか大したことないから……」
……?本当にさっきまでの自己肯定感MAXのしおりはどこへ行ったのか。
一緒にいればいるほどますますよくわからない女だ。
翌日以降、テストの補習も無事終わったので放課後は調べる時間に使える。
しかし図書館、インターネットと一通り調べれそうなものは使ってしまった。
いや、もしかしたらインターネットでまだ見つけていないよい情報が
乗っているかもしれない。そうと決まれば早速探さないと。
しかし二時間程度さまよっていたがよい情報は見つからなかった。
この世界に来て基本的なことがわかってきた。やっぱり元いた世界の
ように呪文が使えないため面倒くさいことも自分でやらなければいけないのが
だるさがあった……しかし唯一、こちらの世界に来て元の世界よりよかったと
実感したことが料理の質だ。元の世界ではモンスターを倒すため何日も出かけると
いうことが多かったためご飯も簡易的なものばかりだった。
しかしこちらの世界では"食"に赴きをおいているようで特に昼に食べる
学食と言われるものは本当においしかった。子供がこんなうまい料理を
食べていいのかとつい驚いてしまうほどだった。それに一日三食という
文化も驚いた。正直、食事をしている時間がもったいないともともとは
思っていたがこの世界ではそんなことを微塵も思わなかった。
それくらい食に対する根本的な考え方が違っていた。
そして時間は過ぎて行き、週末になった。先週と同じように駅から電車に
乗り図書館へ向かう。しかしそんな行きの中でも俺はあまり期待していなかった。
どうせまたフィクションと書かれて実際にはないですよ~で終わるんだろうな。
図書館に着いた俺は期待していない足取りで本探しに向かった。
この本を探す作業も結構手間がかかって面倒だ。魔法を使って楽したい……
数時間後、何とか残りの分の本を探しきることができた。
ここから読む作業に移る……もうあきらめてしまおうかと思った矢先。
読んでいた本に気になる呪文が登場した、ビッグフレア。
魔王と戦っていた時に唱えてきた呪文の一つだ。
その衝撃で思わず固まっているとしおりが俺の読んでいた本をのぞき込んむ。
「なに驚いてるの……このページのイラストかっこいいわね」
どうやら、俺としおりが驚いていた部分は違ったようだ。
「どこかで見たことある演出かと思ったらビッグフレアなのね」
納得と言った表情でしおりは再び本に目線を落とす。
「ビっ……ビッグフレアを知っているのか!?」
「ええ、もともとその小説は有名RPGのゲームがネタになってるからね」
「要するにフィクションってことか……?」
「そうよ。この小説も元となっているゲームも全部フィクション」
くそ、どれもフィクションか。でもゲームがもとになっていると
言っていたよな。そのゲームをやれば何かつかめるかもしれない。
魔王が使っていた魔法がたまたまゲーム中に登場する魔法とは
考えられないし、もしかしたら本当に何かあるかも!
「そっ、そのゲームはどこで売ってる?」
「いくつか作品はあるけど……確か近所のゲームショップでも売っていたわよ。
にしても記憶喪失になってから前とは全然違う趣味を持つようになったわね。
本当に別人になったんじゃないの?なんてね」
笑いながら言うしおりに俺は内心ビクビクしていた。
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




