#15 臨時休校
皆さん、こんにちは!アオです!
「元の世界へ戻るために~とある部活と異世界召喚について~」をどうぞ!
廊下にいた数体のスケルトンたちを倒していると遅れて先生たちが到着する。
「御堂さん!?まだ中に生徒がいたのか」
先生が動揺の声をあげる。
「先生!私たちはこの生物の相手をするのでその間に生徒会長をお願いします!」
しおりが先生たちに指示をするとすぐさま先生たちは生徒会長のところへ向かう。
注意がそちらへ向いてしまったためか、持っていた椅子をスケルトンに取られる。
「まずい!」
俺はとっさの判断で前転をしてスケルトンから距離を取る。
するとその直後、まさかの椅子を投げてきた。
「くそっ……まだまだだ!」
転がってきた椅子を再度持ち、振りかざす。こいつら序盤に出てくる雑魚
モンスターだと思っていたが、知能はそこそこあるようだった。
しかし先生たちも合わせて人数がこちらの方が上回っているため
時間はかかったものの、何とか倒しきることができた。
「……終わった~!やったね!」
しおりが近づいてきてハイタッチを求める。
「ああ、お疲れ様」
そう言ってハイタッチを交わす。生徒会長さんは大丈夫だろうか。
目線を奥にやると、先生たちが助けていた。
俺たちもそちらに向かう。
「……君たちのおかげで学校に出現した謎の生物を退治することができた。
ありがとう、しかしこの状況では明日からの登校は厳しそうだ。
臨時休校にするかはこの後の職員会議で話し合ってみるとするよ。
それと、この後いろいろな事情を聞きたいから少し残ってもらっていいかな?」
俺としおり、そして生徒会長の三人を先生が順番に見る。
俺たちはうなずいて協力することにした。
保健室に移動させられて少し待つように指示された。
「危なかったわ、二人ともありがとう。でもどうやって
あの謎の生物の倒し方が分かったのかしら?」
「それは透が教えてくれましたよ」
生徒会長の目が鋭くなり、こちらに向けられる。
その目には圧のようなものがこもっており、緊迫した空気が流れる。
「たっ、たまたまですよ。近くにあった椅子を適当に投げたら倒せたので」
「なるほど……そういうことか。改めて助けていただいてありがとう」
「生徒会長さんはなんで生徒会室にいたんですか?全校放送も流れたはずでは」
しおりの言う通りだ。生徒会室にもスピーカーはついていたのにも関わらず
なぜ逃げなかったのだろうか。ずっと疑問だった。
「実は数日前から生徒会室のスピーカーが壊れてしまっていてな。
ちょうど昼休みに生徒会の調べものをしていたときに放送が鳴ったようだが
それが聞こえなくて逃げ遅れてしまったのだ。廊下から何か音が聞こえてきて
やっと気が付いた時にはあの状況だったわけだよ」
淡々とそれまでの状況を説明する生徒会長。
やっぱり、この人はあの状況でもしおりと違って安定していたのか。
「でもなんで急に謎の生物が現れたんだろう?」
しおりがふと疑問を口にする。俺もそれを確かめるためにわざと校舎に
戻ったが結局真相は闇の中だった。
「わからない、何が起こっているのか先生たちも混乱していたからな」
確かに先生たちも初めての事に動揺していたのが鮮明だ。
そう話していると一人ずつ別室に移動させられた。
「まずは一緒にあの謎の生物と戦ってくれて感謝している。ただ教師としては
あの場に生徒を残らせてはいけないと思った……でも君のまなざしが
大変心強かったよ……先生が帰れと言ったときになぜか君たちは残って
戦いたいと言った。わざわざ危険な場所へなぜ向かったのだ?」
予想してなかった質問をされて俺は戸惑う。
俺が異世界からやってきた人で倒し方を知っていたからですなんて言うことは
できないし、こうなったら適当に理由をつけてやり過ごそう。
「単なる好奇心ですよ。確かに恐怖もありましたけどそれ以上に未知の
生物と戦うことに少しだけあこがれていたんです」
「……私は君をこれまでの一年間を知っている。その中でそんなような
発言をする子ではなかった。いつの日からか……記憶喪失と知らされた日から
君は別人になったような気がする。もしかしてまだ別の理由があるのか?」
元の世界でもそうだったけど、やっぱり先生にかなう日はないのかもしれない。
ウソを言っても本当のことを言っても、先生たちは本当のことを当ててくる。
元の世界では魔法か何かを使っているのかと思っていたけどこちらの世界に来て
こうやって体験すると、魔法なんかじゃないのかもしれない。
きっと先生たちには、それくらい心の目が良いのかもしれない。
「先生、今から俺が話すことは他の人には言わないでください」
覚悟を決めて俺はここに来た経緯を話始める。
「……この世界においてその話が本当かどうかは疑わしいことだ。
ただ記憶喪失と知らされた日やこれまでの君の言動や行動から
確かに人が変わってしまったような気がしていた。でもまさかそんなことが
起こっているなんてな……」
「なので俺は元の世界に帰るため何かあると思いあの場所へ飛び込みました」
「なるほど……わかった、ありがとう」
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




