#14 強力な助っ人
皆さん、こんにちは!アオです!
「元の世界へ戻るために~とある部活と異世界召喚について~」をどうぞ!
保健室から見える窓にはすでに生徒がいなくなっており先生たちが
何やら話しているのが見えた。どうやらまだ時間はそこまで経っていないようだ。
「私が言えたことじゃないけど、無茶はしないでね」
本当にしおりが言えたことじゃないなと思いながら俺は立ちあがる。
「ああ、わかってるよ。じゃあもう一度行こうか」
そうして俺たちは保健室から二階まで向かう。
しかし呪文一回分であれだけの体力を消費するため慎重にならないといけないな。
二階へ行くとさっき見た光景がそのまま広がっていた。
俺が行動する前に、しおりが椅子を使って攻撃を始める。
呪文でスケルトンたちの動きを封じたときと違って動き回るため
攻撃があてずらい。そして奥から次々と大量のスケルトンが。
攻撃をしているとスケルトンたちが俺たちの体を持って止めさせようと
してくる。くそっ……振りほどこうにしても数の暴力で圧倒されてしまっている。
呪文を使うべきか、いやでもそれで倒れたら元も子もない。
しかし同じく俺と同じ状況に陥ってるしおりの姿を見ているとそう言えない。
すると後ろ側から階段を駆け上がってくる足音が聞こえる。
なんだ、まだ他のスケルトンが来たのか……
そこには予想とは違い、多くの先生たちがやってきた。
「な、君たち!生徒は帰らせたはずでは……」
一人の先生がそう言っている途中で、他の大柄な先生が俺たちを
掴んでいるスケルトンにタックルをかます。
反動で壁に打ち付けられたものの、何とかピンチを切り抜けることができた。
「ケガはないかね、すぐに保健室に移動しなさい」
他の先生たちが戦っている間、一人の先生にそう言われる。
俺はちらりと戦っている先生たちの姿を見る、この奥にもしかしたら
元の世界に帰ることができる可能性があるのに……くそっ。
そう諦めて帰ろうとするとしおりが先生に向かって言う。
「私たちで数匹、こいつらを倒したんですよ!今は倒すのが優先でしょ!」
「だがな、先生たちにも生徒を守るという役目があるんだ」
「でもこのままでは先生たちまでやられますよ!透行くわよ!」
この時のしおりの目つきといったらこれほどまでに頼もしいと感じたことはない。
「おう!先生たちは椅子を持ってきてください」
戦えるように他の先生たちに指示をして俺たちは攻撃を開始する。
そして数分後、激しい乱闘の末、何とか二階にいた全スケルトンを討伐できた。
「君たちがいなかったら、私たちでは倒すことができなかったよ。
ありがとう……しかしこれ以上危険な目にあわせるわけにはいかない。
倒し方はわかったから後は先生たちに任せなさい」
「……いやです!討伐するのを手伝いたいです」
せっかくここまで来れたんだから諦められるわけがない。
「そうは言っても、危険だからね」
「先生、私も一緒に行きたいです。確かに逃げる時こそ怖い思いをしましたが
この武器と先生たちがあれば戦えます!だからお願いします!」
しおりもそう言って頭を下げた。
先生たちが顔を見合わせて困った表情を見せたのち
「……君たちがなんでそこまでして一緒に行きたいのかわからないけど、
いいだろう。前線に立って討伐しなさい。私たちは後ろで君たちを
守るから。いざというときは絶対に逃げろよ」
「はい!!」
そうして俺たちは三階へと足を踏み入れる。
階段を上ると早速、スケルトンの姿を確認する。
こいつら全員魔法を使って一斉に凍らせたいがそんなことして倒れたら
それこそもう一度この場に立たせてもらえなくなってしまうだろう。
容易に想像がついた俺は、仕方なく椅子を振り回して攻撃を開始する。
スケルトンや壁に椅子がぶつかって大きな音が鳴る。
でもこの音が、元の世界でモンスターと戦っていた時の剣の音にそっくりで
久しぶりのこの感覚にどこか楽しんでいる自分がいた。
やっぱり、俺は元の世界に戻ってモンスター討伐をしたい。
その一心でひたすらに武器である椅子を振り回す。
数十分にわたる長い戦闘の末、一体残らず倒すことができた。
しかしそのころには先生たちも含めて全員の体力がだいぶきつくなっていた。
「しおり、体力は大丈夫か?」
俺は息を切らしながらしおりに問いかける。額に汗を浮かべながら
「暑いけど何とか大丈夫だわ、透もいけそうだね」
うなずき、先生をおいて俺たちは四階へ足を踏み入れる。
しかし思っていたのとは違って四階には一体もスケルトンがいなかった。
「どっ、どういうことだ?」
「……わからないわ、五階に急ぎましょう」
しおりの言葉にうなずき、俺たちは五階へ向かうものの何となく嫌な予感がした。
五階にはこれまでほどではないがスケルトンが廊下にいた。
そして一番奥に見える生徒会室にはスケルトンと生徒会長が椅子に座っていた。
「せっ、生徒会長!?大丈夫ですか~!」
「……ええ、大丈夫だわ。けど椅子から離れることができないの」
向こう側からは小さい声ではあるものの返事が返ってくる。
「このままでは生徒会長が危ないわ、行くわよ!」
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




