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忠犬ポチは、異世界でもお手伝いを頑張ります! ポチのしょーとしょーと

作者: 藤なごみ

アットホームなほのぼのとした作品です

皆さん、宜しくお願いしますm(_ _)m

「いらっしゃーい! 今日はお肉サンドがお買い得だよ!」

「お、今日もポチちゃんは元気だね」

「うん。ポチはいつも元気いっぱいだよ!」


 みんな、ポチはポチだよ!

 豆柴獣人で五歳の女の子なんだ。

 前世は、りっちゃんと一緒に暮らしていた豆柴なんだ。

 新しい世界に転生してから、ポチは同じく転生したりっちゃんのパパさんが治める公爵領の孤児院で暮らしているんだよ。

 公爵領の人々はみんな良い人だから、ポチは大好きなのだ。

 そしてポチはお手伝いが大好きだから、色々な所でお手伝いをしているんだ。


 今日は孤児院の同じ部屋で暮らしている三毛猫獣人のミッケちゃんと悪魔族のリルムちゃんと一緒に、冒険者ギルドでパンの出張販売をしているんだ。

 ポチはミッケちゃんとリルムちゃんとお揃いの三角巾とエプロンを身に付けて、冒険者ギルドの売店でパンを売っているんだよ。

 冒険者ギルドに来ているおっちゃんやお姉さん達とはお友達だから、いつもポチ達に声をかけてくれるんだ。

 見た目が怖い筋肉ムキムキのおっちゃんとかがいるけど、心が良い人だったらポチは匂いで分かっちゃうの。

 だから、見た目が怖い人でもポチはへっちゃらなんだ。

 ふふふ、ポチの鼻は高性能なのだ。


「おはよう。パンを頂けるかしら?」


 おっと、魔法使いのお姉さんがポチに話しかけてきたぞ。

 黒い色の魔法使いのローブを着ていて、魔法使いのとんがり帽子をかぶっているんだ。

 髪も黒くて、とっても長いの。

 あとね、お姉さんのお胸がとても大きいの。

 これはかなりの戦闘力の持ち主だぞ。

 お姉さんに声をかけられたから、ポチは頑張って接客するのだ。

 でも、よく見るとこのお姉さんは初めて見るよ。

 お姉さんの匂いは嗅いだ事のない匂いだから、ポチは直ぐに分かったのだ。


「お姉さん、初めて冒険者ギルドで見るね」

「そうなの。昨日、公爵領に着いたばっかりなのよ。ポチちゃんは、私が初めて冒険者ギルドに顔を見せたってよく分かったね」

「ふふーん、ポチは冒険者ギルドにいる人とはみんなお友達なのだ。だから、直ぐに分かったよ」


 お姉さんは、公爵領についたばっかりなんだ。

 前は別の場所で冒険者活動していたのかな。

 でも、何でお姉さんはポチの名前を知っていたんだろう?

 そんな事を思っていたら、お姉さんがポチの名前を知っていた理由を教えてくれたんだよ。


「とても有名な店員さんがいるって、ギルドの受付の人が教えてくれたのよ」

「おお、そうなんだ! それじゃ、張り切って接客するよ!」

「ふふ、ポチちゃんはとても可愛いわね」


 おお、お姉さんがポチに向かって笑ったけど、笑顔がとっても可愛いんだよ。

 とっても可愛いお姉さんなんだね。

 ポチもしっかりと接客をするよ。


「今日はお肉サンドがお勧めなんだよ。野菜サンドもあるんだよ」

「じゃあ、野菜サンドを頂こうかしら。ポーションとかも売っているの?」

「ポーションもあるよ。売店のおっちゃんに声をかけるね」

「ポチちゃん、ありがとう。お願いね」

「ポチにお任せなのだ!」


 お姉さんのリクエストも決まったので、ミッケちゃんに野菜サンドをお願いして売店のおっちゃんにポーションをお願いしたよ。

 

「はい、野菜サンドです」

「ありがとう。あなたもとっても可愛いわね」

「ええ、そうですか? ありがとうございます」


 ミッケちゃんもお姉さんに褒められて、とっても上機嫌なんだ。

 美人に褒められるって、気持ちが良いよね。


「はい、おつりです」

「ありがとう。小さいのにお金の計算ができて凄いわね」

「あ、ありがとう、ございます」


 お姉さんは、お会計をしていたリルムちゃんにも声をかけていたんだよ。

 あー!

 リルムちゃん、お姉さんに頭を撫でられているよ。

 リルムちゃん、良いな。

 ポチも、お姉さんに頭を撫で撫でして欲しいな。

 そして、お姉さんは颯爽と冒険者ギルドから街にくりだしたんだ。

 お姉さん、とってもカッコいいね。


「あのお姉さん、とっても美人さんだったよね」

「うん、とても綺麗だった」

「だよね! 美人だったよ!」


 お姉さんが冒険者ギルドから出た後、ポチはミッケちゃんとリルムちゃんとお話をしたんだ。

 ミッケちゃんとリルムちゃんも、お姉さんの事を美人さんって言っていたよ。

 お姉さんの笑顔も、とっても素敵だよね。


「おう、ポチちゃん。今日はお肉サンドを三つくれや」

「おお、スキンヘッドのおっちゃんだ。今日もいっぱい食べるね」

「がはは。あそこのパン屋のパンは何でも美味いからな。ギルドに出張販売しているパンは、特に美味いぞ」

「そうなんだ」


 おっと、常連客のおっちゃんが来たぞ。

 気持ちを切り替えて、ポチは接客するのだ。



「ポチちゃん、こっちの掃除は終わったよ」

「こっちも終わった」

「ポチも終わったよ」


 今日冒険者ギルドへは、パンの出張販売だけ来ている訳じゃじゃないのだ。

 パンの販売が終わったら、ポチは冒険者ギルドのお掃除をするのだ。

 ポチは、声掛けや接客の他にもお掃除も大得意なのだ。

 冒険者ギルドの床をピカピカにしちゃうよ。


「ポチちゃん、ミッケちゃん、リルムちゃん。お仕事お疲れ様」


 お掃除が終わった所で、冒険者ギルドの副ギルドマスターさんがポチ達に声をかけてきたんだ。

 副ギルドマスターさんもとっても美人さんで、如何にも仕事が出来る女性って感じなんだよ。

 でもこの前冒険者のおっちゃんが言っていたけど、副ギルドマスターさんは怒ると物凄く怖いんだって。

 そういえばポチに二つ名が出来た時も、副ギルドマスターさんは髭もじゃの冒険者のおっちゃんをめちゃくちゃ怒っていたっけ。

 美人な人ほど、怒ると怖いんだなあ。


「ねえ、さっき売店に買い物に来ていた魔法使いの女性なんだけど、どんな感じだった?」


 おっと、副ギルドマスターさんがポチ達にさっきのお姉さんの事を聞いてきたぞ。

 頭を切り替えて話をしないと。


「とっても綺麗なお姉さんだったよ! 笑顔がとっても可愛いかったよ!」

「そうだね。とても優しそうな人だったね」

「リルムの頭も撫でてくれたの」


 ポチ達が副ギルドマスターに、さっきのお姉さんの印象を説明したの。

 あのお姉さんが、良い人だっていうのは間違いないよ。

 ポチは匂いで分かるのだ。

 ポチ達がお姉さんの事を説明すると、副ギルドマスターさんはうんうんと頷いていたんだよ。


「やっぱりポチちゃん達の笑顔が効いたのね。実はね、ポチちゃん達が有名な店員さんだって教えたのは私なのよ」

「副ギルドマスターさんが?」

「そうなの。あの子はちょっと色々とあってね」


 副ギルドマスターさんが、ポチ達にあのお姉さんの事を教えてくれたんだ。


「あの子はちょっとした知り合いなんだけど、前は良く笑う子だったのよ。それが別の冒険者ギルドで、とある冒険者グループにイジメられてね。あの子は無表情になってしまったのよ」

「えー、何それ。とっても酷いね」

「でしょ。あの子は見ての通り美人でスタイルも抜群だから、周りにいた女性冒険者からの妬みを買ってしまった様なのよ」


 副ギルドマスターさんが話した内容に、ポチは怒っちゃったの。

 勿論、ミッケちゃんとリルムちゃんも怒っていたよ。

 お姉さんは何も悪くはないのにね。

 酷い冒険者もいるんだね。


「だからね、私があの子をこの冒険者ギルドに呼んだの。ここの冒険者ギルドには、馬鹿だけど悪い事を言う奴はいないってね」

「確かにこの冒険者ギルドにいるおっちゃんやお姉さんは、みんな良い人だよ」

「ふふ、ポチちゃんのお墨付きもあるからね」


 ここの冒険者ギルドにいる人は、みんな良い人なんだ。

 悪い人だったら、ポチのお鼻で分かっちゃうんだから。

 そんな事を思っていたら、副ギルドマスターさんがポチ達の頭を撫でてきたんだよ。


「ポチちゃん達があの子を笑顔で出迎えてくれたから、きっとあの子も笑顔を取り戻したんだわ」

「お姉さんは良い人の匂いがしていたから、全然問題ないって思ったんだよ。それに、笑顔は接客の基本なのだ!」

「ふふ、そうだったわね」


 副ギルドマスターさんがポチ達の事を褒めてくれたけど、ポチ達は当たり前の事をしただけなのだ。

 それに笑顔は大事って、前世のりっちゃんのママさんも言っていたんだよ。


「あの子は暫くこの街を拠点にすると思うから、また会った時は宜しくね」

「おお、ポチにお任せだよ!」


 ポチは、何だかお姉さんとは何回も会う気がしてならないよ。

 お姉さんが、この街を気に入ってくれれば良いな。

 そして、今度はお姉さんにポチの頭を撫で撫でして貰うのだ。


 こうして、今日のポチ達の冒険者ギルドのお手伝いは完了です。

 この後はお昼ご飯を食べて、香辛料屋さんのお手伝いです。

 よーし、午後も頑張るぞ!

皆、ポチのお話を読んでくれてどうもありがとう。

ポチの大活躍振りは、以下のURLに載っているよ!

是非見てね!

https://ncode.syosetu.com/n3285hm/

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