4.5話 【ギルマスの苦悩】
とある街のギルドマスターのちょっとした出来事のお話
□.5話は番外編です。ぜひお楽しみください!
とある日の昼、街のギルドマスターであるダグレットは、仕事に追われていた。最近冒険者の問題行動が増えている為その後始末、主に壊した物の確認や修理などである。
「はぁ~・・・しんどい、マジでしんどい。」
一人でそう呟くほど追い込まれている。
「そろそろ昼か・・・飯にするか。」
などと考えているとき
「ダグレットさん!酒場でまた喧嘩です、4等級同士なので仲裁お願いします!」
「は?またか・・・またなのか!最近喧嘩多すぎだろ!」
文句を言いつつも酒場に向かうと
「お前、今自分が何をしたのか分かってるのかい?ボクのご飯の上に落ちて来たんだぞ。」
とぶち切れている奴もいた。
「見ない顔だな、あいつ新人か。ってやべぇ!早く止めな・・・」
その瞬間、新人の拳が冒険者の顔にぶち込まれた。あまりの速さに目が追いつけなかった。
「おいおい・・・嘘だろ。何なんだ、あいつ・・・」
あっという間に喧嘩をしていた冒険者二人が戦闘不能となり、新人はさっさと消えていった。
「これは・・・また凄い新人が来たな。」
そう言いつつ、ダグレットは床でピクピクしている冒険者二人を回収した。そして夜まで、残った仕事と昼の件を苦しみながら処理した。
これはとある日の、とある街のギルドマスターの話。辛い、苦しい、と言いながらも実は少し楽しんで仕事をしている男のちょっとした出来事である。
ギルドとは、この世界では市役所のような物であり、ギルドマスターは市長みたいな感じの設定です。
見てくださってありがとうございます。次回もお楽しみに!