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異世界転生なのです、お姉さん!  作者: 乃平 悠鼓
第1章
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第3部 理想郷の催しごと《1》

 お屋敷に戻って、それはもう綺麗さっぱり包み隠さず話しましたとも! あぁ〜、すっきりしたー♪

 お母様に、そんな子はうちの子供じゃありません!って言われたらどーしよう……と思っていたけど、そこは大丈夫でした! 反対に、2歳児なのにお喋りが上手で物知りなことの方が心配だったとか。ごめんねお母様、心配かけて!

 とりあえず、何をするにしてもお祖父様とお話してからでないといけないから、詳しいことはお祖父様が帰ってから話し合うことになりました。

 その前に、お母様も向こうの世界が見てみたいということで、夕方に余った野菜やお金を回収するときに一緒に行くことになりました。トルキーソはお母様が行くことを渋っていたけどね!

 夕方表向きはお庭の散歩ということで、納屋にやってきた私とお母様、そしてトルキーソとキャメリア。お母様と一緒だから、ちょっとドキドキするね!

 トルキーソが先頭に立ち中へ。納屋の中でお母様がキョロキョロしています。そして、二つ目の扉を開けると日本の物置の中。農機具や自転車、こまごました物が置かれた棚の横を通って三つ目の扉を開けます。

 するとそこは、目にも鮮やかな緑が広がる日本の風景。お母様は、まぁと呟いて物置を出ます。

 私とトルキーソは今のうちに野菜や箱を回収。


「ふぉ!」


 これは声が出ちゃうよね。箱の上には野菜がありません。


「お嬢様、野菜がありません。」

「あい」


 トルキーソは盗まれたのではないかって顔をしてます。まぁ、私も多少心配してるけどね。


「ふぉぉぉ! とるきーちょ、おかね!」


 私は小箱を覗きこみ、あまりの嬉しさに小箱をふって小銭がじゃらじゃらとたてる音を聞きましたとも!

 わぁ〜い、やったー♪ 私とトルキーソは、車が来る前にさっさと箱をポシェットに片付けて物置の前に戻ります。


「可愛い花が咲く木ね」


 お母様が桜を見つめ呟きました。異世界の人から見ても、桜は美しいようです。


「あえ、ちゃくら。もうちゅぐ、まんかいなゆ。おはなみ、すゆ?」

「おはなみ、って何かしら?」

「ちゃくらのちた、みんなで、おべんとうたべゆ」

「ピクニック、みたいなものかしら」

「おはなみ、たのちぃ」


 あっ、下の道路を車が通ったよ。今日はもう向こうに戻りましょう。ロココな私達が見つからないようにね!

 さっそく、お部屋で小箱からお金を取り出してみました。


「こえ、ひゃくえん。こえ、ごひゃくえん!」


 そうなんですよ、なんと500円が一枚入っていたのです! うれしー!!

 用意していたのは200円の野菜が三つと100円の野菜が四つ。全部売れたので1000円の収入です! 半日で1000円、やりました!

 明日は朝から野菜の数を増やして置きたいと思います。皆は不思議そうに、日本のお金を見つめています。


「まさか、すべて売れるとは」


 特にトルキーソは、誰も見ていないのにちゃんとお金を払って野菜を買っていった人がいることに驚きを隠せないようです。まぁ、こちら人はそうなるよね。あぁ〜、このまま頑張ってお金を稼いであそこまで行けたらいいな。









 翌日、畑から野菜をもらってさっそくあちら側へ。お家の人はやっぱりいません。雨戸の締まり具合から、旅行中かなと思っています。トルキーソにさっさと用意してもらい、直ぐに帰ります。今日も売れますように。

 今日は、お祖父様とお祖母様が帰って来る日です。お昼頃には帰ってくるそうなので、それまでは工場に行ってみたいと思います!

 今工場でおこなわれているのは、三階をお年寄りの二人部屋にするための二段ベッドの解体。お年寄りに二段ベッドをのぼらせるわけにはいかないからね!

 解体されたベッドのあまりは二階の何もなかった二つの部屋にわけ入れ、そこを孤児達の男の子部屋と女の子部屋にする。

 机や椅子があった事務所は二つに分けてアルボとマーロの部屋と休憩部屋にする。アルボとマーロにはここの管理人を頼むそうです。

 そして机や椅子は一階の何もない部屋に置いてそこが食堂になり、洗い場やコンロがあった場所はそのままキッチンになりそうです。

 奥の倉庫は男女別々にお風呂場を二つ。これらはお屋敷のメイドや従僕(フットマン)、アルボ達がやってます。ご苦労様です! 本当は私もお手伝いしたいけど、小さいからね私!

 三階はアルボとマーロの意見を参考に、二階はぺルルが自分がいた王都の孤児院を参考に作り上げています。


「おちゅかれしゃまでしゅ」


 丁寧に頭を下げて中に入りました。

 お〜ぉ、食堂はできあがってます。まぁ、ここは二階から机と椅子を下ろして来るだけだけども。

 奥のキッチンは作業台を置いて完成しています。一番奥のお風呂場はまだまだです。ここは仕方ありません。

 二階は、男の子部屋に二段ベッドが三つと女の子部屋に二段ベッドが三つ入っています。あとはタンスがあれば完璧でしょうか。

 私はこっそり、ポシェットの中から捨てられそうになっていたタンスをポンと出して、置いておきました。いい仕事したよー!

 元事務所だったところは板で壁が作られ、奥が広めのアルボとマーロの部屋、前がお手伝いしてくれる人の休憩部屋になっていました。お風呂場はそのまま。

 三階は、各部屋に二段ベッドを上下に分けて置いてました。自宅からベッドを持ってくる人がいれば、余ったベッドは孤児達の部屋に持って行けばいいからね。

 一階のお風呂場が完成すればいいけど、二階に小さいながらもお風呂場があるから、すぐにでも孤児達やお年寄りを呼んできてもよさそう。


「お嬢様、もうすぐお時間です。帰りましょう。」


 お祖父様が帰って来る時間のようです。お屋敷に戻りましょう。


「ふぉぉぉぉ!!」


 私は、お屋敷の前でびっくりしています! もう目を見開いてガン見です! 向こうもまん丸なつぶらな瞳でこちらを見ています。

 これは、シェトランドポニーではあるまいか! 身を守るための厚い冬毛や長い(たてがみ)と尾。脚は短く丈夫で力強く素早い。牧場や動物園ではマスコット的な()()ポニーちゃん。

 毛色は真っ黒な青毛。(うまや)のフリージアン達とお揃いです。私は両手をぱたぱたさせて大興奮! かわいーーーい! お鼻触っていいですか♪ ぷにぷにしていいですか♪ 手を差し出してお鼻タッチ! あぁ〜()()()()

 本当にこの仔、私へのお土産なんですか? マジですか?


「クンルダント領は馬産地なんだよ。あちらでグルナの話が出てね、グリシーヌがグルナは馬が大好きなのだと話したら、帰りにグルナの土産にと一頭下さったんだ。子供の練習にはちょうどいいからね。」

「このこ、ぐうなの」

「あぁ、そうだよ」

「よかったわね、グルナ」

「あい!」


 やった〜、マイポニーです。ポニーを頂きました。クンルダントさん、ありがとうございます!!


「お祖母様達からはこれがお土産よ。」

「なに、こえ」

「ここを覗いて見て」


 丸くて長い筒。これはもしかして、万華鏡なのでは 。わぁー、きれー! キラキラしています♪ ありがとー、お祖父様お祖母様。

 お祖父様のお話では、持って行った品物はコルポールティス商会が思っていた以上の高値で買い取ってくれたそうです。コルポールティス商会はその昔、曽祖父が隣国で暗躍していた時に助けた商人さんのお店。今改装中の工場も、コルポールティス商会が建てた物だそうです。お世話になってます、コルポールティス商会さん。心からお礼を言いたい。

 そしてなぜか、ドレスと赤ちゃんの服の発注が我が家にきております。解せぬ。

 そりゃ、お祖母様のパニエに使ったモスリンの生地は子供服にピッタリって言ったよ。

 だって前世の世界でもその昔、モスリンは子供の服飾に推奨(すいしょう)されてたからね。でも何で我が家にドレスの発注?

 えっ、お祖母様のドレスとお祖父様の服が見たことがない飾り付けと話題に。自分達も欲しいと言う人がいた。子供達にお揃い感覚で着せたいと言う人もいた。モスリンの赤ちゃん服、話を聞くだけで可愛いようだから欲しい。

 あー、そうですかそうですか。なんか変な方向で忙しくなってるよ! 何でーーー!!

一口メモ



エスペラント語→日本語


コルポールティス→行商人



次回投稿は5日か6日が目標です。

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