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非常病棟.  作者: 驪兎
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ヒジョウビョウトウ


昔、私には、お兄ちゃんがいた。


優しい、優しい、お兄ちゃん。


もうどんな顔かなんて覚えていないし、

どんな声さえかも分からない。


私が覚えているのは、そこに「いた」と言う真実だけ。



.......いた、はずなのに。



此処は、非常病棟...。

真っ白な、真っ白な、非常識な病棟。



***************************************************



頭が割れそうな激痛で、目が覚めた。


真っ白な天井が視界に入る。



痛い。....凄く、痛い。



見覚えのない、真っ白な天井だ。

その天井には、シミ一つもなく

人の生活感を感じさせない。


治まりかけてきた頭痛を紛らわせるように

またきゅっ、と目を瞑る。



.....ココは、どこなんだろう。


私の天井は、真っ白なんかじゃない。


そうか、部屋以外の場所で寝てしまったんだ。


いや、家の天井にも白い所なんて、無い。



「いた、たた...」


少し呻いて頭を支えながらゆっくり体を起こす。

心地の良いベッドに、いつの間にか寝てしまっていたようだ。


「.....」


辺りを見渡せば、白。白ばかりの背景。


壁、天井、ドア、今私が寝転がっていたベッド、


部屋のモノは全て白な、そんな場所に私は居た。



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