第18話 いつも遅れるもの
こっちの事を別に隠す理由なんてない。
不都合があるなら話すべきだ。もちろん里留に聞かせられない所を除いて、だが。
ざっと数分かけて、その女に大体の事情を説明し終えた。
「……って、わけだ」
女の反応はこうだ。「……信じられない」ま、そうなるだろうな。予想していた。別に信じてほしいわけではないので、そこらの判断は女の勝手にすればいいと思っている。
「世界が終わって。神様に会ったって……」
破壊神とは言ってるが、神様かどうかは知らん。
とりあえずそいつの混乱が収まるのを待つ。
後やる事と言えば……。あれか。
里留の頭を一つこずいて「って、わけでこいつに外のこと教えてやれ」提案した。「何で命令?」女にとっては提案には聞こえなかった様だが。
それを聞いてアレンがフォローを入れる。「僕達じゃ、話が合わないしね。女の人だったら、ちょっとは違うと思うよ。なかなか気配りがなってるじゃないか。お父さん?」助かったかい? と、恩着せがましい視線が来たが無視した。誰がお父さんだ。
女は「…………。まだ了承するなんて、一言も言ってない。でも、いいわ。一人じゃ進めないって分かったから」里留を見て、アレンを見て、最後に俺を一瞥して、そう言った。戸惑う様に、真意をはかる様に、そしてごみ箱に入れられた雑巾を見る様に……。おい、何でその順番なんだよ。それに、俺だけ何か視線の種類が違ぇぞ。
女は、「だから」その会話の流れで、何枚かの板を取りだしてこちらに見せる。取りあえずは、「必要な文字が足りないの。あなた達のも出して」承諾するようだった。
紅蓮達の得た物も合わせて答えを埋めていくと、ファンファーレが鳴り響き扉が開いた。
その先へ進みながら、「本当に出すなんて」とか何とか女が呟いていた。
そおで、何か引っかかるような気がして、俺は一旦考える。この感覚は、随分前にも味わった事のある感覚だ。具体的には一層フロアを攻略した後辺りだ。何かを忘れているような気がしてならない。
「名前、まだ聞いてないよ……」
里留の言葉だ。
それだ。
どうりで。




