ー第2話ー 『自称。魔王ティー・ターン・アムリタ』
ログインが出来なくなるほねつきです。
コルガに案内され森の中を歩いて移動していると突然、森が途切れ視界が広がる木々が遮っていた光が遮る物をなくし光が目を刺激して思わず目を瞑ってしまう。
目があたりの光に慣れ始めたところで見回すとそこは一面の荒野が広がっていた。
その中心にポツリと村らしきものが見えた。
四角い家が立ち並びもくもくと煙が上がり熱気が立ち込めている。
これまた四角い窓から中をチラ見していくと面白いことにほぼすべての家の中で鍛冶をしていた。
「熱いわね…」
額に現れる汗を拭き取り感想を述べるリーリャ。
「ドワーフは物を作るのが好きだからな、この村にいるみんなは全員が鍛冶屋なんだぜ」
と、説明するコルガ。
まって、それって大丈夫なの?全員鍛冶屋って…
「大丈夫だよ、ご飯とかはみんな食べてし、それにみんなが同じ職業だと、互いに切磋琢磨しあって良いって親父が言ってたぜ!」
うーん、それで良いなら良いのかな?
「ドワーフはそう言う種族。だから問題ない」
リンがボソッと呟いた。
「あ!彼処がオレんちだぜ!」
その指差す先に見えたのは異様な魔力を放つ四角い白い家だった。
「__だっいまー!親父〜!お客さん連れて来たぜー」
「お邪魔します」
中は外と違いヒンヤリと涼しくまるでエアコンでも付いてるような涼しさだ。
地面はコンクリートらしきもので固められ魔力が僅かだが流れている。
家具は無く何もない広い部屋のようだ。
「誰もいないのかしら?」
「違う……転移系の魔術式…」
リンがそう呟いた瞬間何も無かった部屋が突然光を放ち思わず目を瞑った。
「ファッ!?」
「__っ……ええ!?」
「なぁによ!これ〜!!」
目を開くとそこは先程いた部屋では無く赤い絨毯が敷かれ壁は煉瓦の壁に黄金に輝く安全灯が光を放って何とも趣味に走っている部屋である。
「え…」
「うわ…」
「はぁ…親父……」
絨毯が真っ直ぐ敷かれた方向に目線を変えるとそこには黄金の玉座と呼べる椅子に腰掛ける一人の男がいた。
その男は小太りな体型であるが、なにか並々ならぬ覇気を感じた。
男は黒い羽衣を身に纏い真紅に輝く宝石をはめたロッドを片手に収め此方を見下すように見つめていた。
「………儂は第8代目魔王。『武神』のティー・ターン・アムリタである!!」
「なに!?魔王!!」
「そんな訳あるか!!親父!!またそんな事やっての!!良い加減恥ずかしいから辞めてっ!」
コルガが悲鳴交じりに叫んだ。
まぁ、だろうね、魔王がこんなとこにいる訳ないし、大体魔王は『炎神』のグリムって名前だし…
ティー・ターン・アムリタってw
「………ふん、我が娘、コルガよ、如何に貴様が儂の娘であろうと儂にたて突く者は容赦せんぞ!!喰らえい!スーパーウルトラジャスティスメガソリューションハイパーカスパーアルティメット……」
突然爆発的に上がるコルガの親父(自称ティー・ターン・アムリタ)さんの魔力に警戒し身構えるがコルガが手で制した。
「安心しろ、ただのハッタリだ…いつもの事だ…」
「ビィーーム!!」
そう言ってコルガの親父さんは手にしていたロッドを此方に向かってぶん投げてきた。
何だ!?何が起きるんだ!?触ったら爆発か!?それとも精神汚染か!?
「だから、もう頼むから辞めて」
そのロッドをアッサリとキャッチし床に叩きつけ踏み潰したコルガ。
「うぉぉぉぉい!!!コルガ!!何してんじゃァァァ!!」
「うっさい!馬鹿親父!!」
そう言ってロッドにはめられていた宝石をコルガは実の父に向かって投げた。
「グハァッ!」
おデコに直撃した宝石が親父さんに身体を仰向けにした。
重心が後ろに行ってしまった身体は椅子と共に倒れた。
魔王の最期の瞬間であった……
めでたし、めでたし、
「で、客人よ俺の娘を助けてくれたようだな。ありがとうな。しかも、ビートコングの素材まで持って来てくれるとは…」
再起したコルガの親父さんは玉座を直し座り俺たちには座布団を用意してくれた。
なんとシュールな…
「それで、親父、こいつらに礼をしたくてさ、ここに連れて来たんだよ。」
コルガが経緯を語る。
「成る程、コルガ、アレの設計図は工房にある、今から取り掛かれ。」
「え?良いの?」
「ああ、早く行け。」
親父さんが手をシッシッと払いコルガを追いはらいコルガは俺たちに「悪い」とニコニコ笑顔で伝えると転移によって移動したようだった。
「………」
コルガが居なくなり静まる部屋(部屋と呼べるかは定かでは無いがここは取り敢えず部屋という事にしておく。)
「単刀直入に聞こう。」
「はい?」
親父さんのさっきまでのおちゃらけた雰囲気が変わり緊張する。
「お前達、人族だな?」
「………」
バレてる!?不味いんじゃ無いか?魔人の方が危険と言ってもドワーフも魔王軍だ。報告が入ってもおかしくは無い、誤魔化す?いや、誤魔化す事は出来ないだろう。
チラリとタリウスの方を見るとタリウスは呆れ顔で『ほら、言わんこっちゃ無い』みたいな顔をしている。
リーリャは半目で多分寝てるし。
リンに至っては杖を懐の中で握り何時でも文字通り「消す」準備がされてる。辞めろ!それ以上魔力を高めるなッ!!
「ふふふ…なに、答えたく無いのなら答えなくて良いどちらにせよ君達はおれの娘の命の恩人なのだからな。」
「はぁ…」
「ドワーフは恩を大事にする。受けた恩は必ず返す。よって、恩人達よ、この俺、クロム村村長が……いや、魔王!ティー・ターン・アムリタが!!お前達に恩を返そうぞ!さあ!なにを望む!!」
「金」
「……古代魔導書」
「そうねぇ、名声かしら」
「じゃあ、僕は平和な世界」
「チガァァう!!………そうじゃあない!良いか?俺はこのクロム村を仕切る一流の鍛冶屋なんだぞ?」
業界では有名なんだぞ?と親父さんは付け加える。…とてもそうには見えない。イメージ的に一見お断りで寡黙な人が凄いみたいなイメージがあるのだが……
「いまいち、信用していないようだな…」
「そりゃぁまぁ…」
そんな性格ですし
「……仕方ない…ならば見せてやろう!俺の作品達をッ!!」
親父さんが指を鳴らした瞬間場面が変わった。というか、この部屋が変化する技術の方が凄いんじゃね?
部屋がレンガ造りの部屋に変わり壁には色々な武器が飾られ幾つかの防具がマネキンに着せられ並べられていた。
武器屋だな。
「どうだ!全部俺の作品だ!触って試しても良いぞ!俺の武器は使い手を選ぶからな!」
ん?武器は使い手を選ぶ?どういう意味だ?
「へーこれカッコ良いわね」
そう言ってリーリャが壁に掛けられた黄金のド派手なロッドに手を伸ばした。
その手がロッドに触れた瞬間バチッ!!と電流のようなものが流れリーリャを襲った
「ひやぁ!!」
電気が走ったのかリーリャはロッドを落とし尻餅をついた。
「ダァーハッハッ!!だから言っただろう?俺の武器は使い手を選ぶってな!つまり、お前さんはその武器には認められないようだな!」
親父さんはゲラゲラと笑いそのまま木の椅子に腰を掛けた。
成る程、文字通り『武器が使い手を選ぶんだな』面白い。
俺は壁に掛けられている紅い諸刃の大剣に少し興味を惹かれ柄に触れた。
「いぎぃッ!!?!?」
突然襲い掛かった激痛に思わず大剣をガンッ!と落としてしまった。しかし激痛は治らず全身に痺れるような痛みが走り内臓ごと飛び出る様な吐き気に襲われた。
「!!ナガトっ!?」
身体の力が抜け倒れそうだった所をタリウスが受け止めてくれた。その騒ぎにリンとリーリャも心配そうに見つめている。
「どうした?大丈夫か?」
親父さんがなにやら救急箱らしき物を持ってズカズカと歩きながら寄ってきた。
「……どんな気分だ?気持ち悪いか?痛いか?」
救急箱を置いてしゃがんだ親父さんが俺の頭に触れる。マメが多いゴツゴツした大きな手だ。
俺は今の気分を正直に答えた
「体が痺れるように痛くて吐き気がします…」
「痛いの?ならヒールでも使えば良いじゃない?」
「駄目、ヒールは傷を治すだけ、病や精神的なのは治らない。」
「へーそうなのねー」
無垢なリーリャはそれを聞くと興味を失った様に武器を見て回り始めた。薄情な奴だ。
「成る程…ひょっとするとお前さん、武器を実現させるスキルとか持ってたりするんじゃないか?」
俺は吐き気に襲われながらも親父さんの質問に答えるために考える。
武器を実現させるスキル……『真剣』のことか?
「持ってます……」
俺はピリピリと痛む身体に鞭を入れ真剣を出現させた。魔力を最小限に抑えたため薄っすらとしかも何の効果もない『ただの真剣』を出現させた。
「おぉ……これは凄い…剣を出現させるスキルか…うん、ならば納得だ。……いいか?お前さんの様な物を実現させるスキルは俺の作る武器と同じ様に使い手を選ぶんだ、それらのスキルや武器は言ってしまえば『感情』を持っている。お前さんの場合なら『俺という剣が居ながら他の剣を使うのか!』ってな感じだな。要はスキルも武器も『嫉妬』するんだよ、つまりその今のお前さんの症状はそのスキルによって身体に不調をきたしたのだよ。」
「なるほど。」
タリウスが頷いた。
「……そうだな…そうだ!良いものが確かあった筈だ…お前さんはちょっとそこで横にでもなってな。」
そう言って親父さんは指を鳴らすと縦長のソファが現れ俺はタリウスに支えられながら横になった。
「青髪のお前さんよ」
「はい?」
親父さんがタリウスに声を掛けた。
「お前さんのその、革鞘に納められたその剣…少し見して貰っても良いか?なにかただならぬオーラを感じるんだ……」
「あ、これですか?……どうぞ。」
タリウスは腰に付けていた真なる剣を抜き親父さんに手渡した。親父さんはそれを受け取り、ひとしきり眺めた後タリウスに返した。
「青髪のお前さんよ」
「タリウスで良いです」
「そうかい、タリウスさんよお前さん、その剣一体何処で手に入れたんだ?」
「え……えっと…」
真なる剣…、俺がタリウスと出会った時は魔力を内に秘めた木の棒って事は知っていたがまさか、あんなカッコ良い剣だとは知らなかった。
真なる剣が剣になっていたのは俺がズオウを倒した時と同じくらいの時だったらしい。原理もなにもタリウスは知らなかったらしく。剣になった時は驚いたらしい。
それ以外の事は何も教えてくれなかったから此処で聞けたりできないかと神経をタリウスと親父さんの会話に集中させた。
「……何というか…この剣は僕の師から餞別として受け取ったものなので詳しくは…あ、ただ、魔剣って事は聞きました。」
魔剣……魔剣?魔剣って確か何かしらの魔法とかが剣に込められている普通の剣とは硬度も斬れ味も違うっていう、作れる職人が世界でも数人の幻の剣じゃないか!?そんなもの持ってたのに言わなかったの!?いや、でもタリウスならいわなさそうだな…いや、しかし、味方の武器が何か知らないとか問題だろ……
「やはりそうだったか……」
そして親父さんは何となく分かっていたらしい。見ただけでわかるもんなのかな?
「……タリウスさんよ、その魔剣、扱いには十分に気をつけたほうが良いぞ。どうやら、その魔剣、俺の知っている世に出回っている様な魔剣とはかなり違う。」
「というと?」
「ああ、俺は今までも何本か魔剣の完成系を見た事があるが、これは余りにも他と違いすぎる。」
親父さんは一呼吸おいて語りだした。
「簡単に言うと魔剣というのは、魔力大樹という世界でごく僅かにしか生えない魔力を大量に取り込んでいる木を軸に使って作る武器でその魔力大樹に魔術を仕込んで鉱石と合わせて魔剣ができるという感じだ、最もそれが出来るのが世界で一握りしか居ないだろうがな。で、この魔剣なんだが、ハッキリいうと全部魔力大樹で出来ている。」
「えっと、つまりどういう事でしょう?」
「そのままの意味だ、軸であるはずの魔力大樹がそのまま使用されている。鉱石などの不純物を一切使用していない、魔力と魔力大樹のみで作られている、いや、この場合、何らかの魔法か魔術によって剣が姿を現している様な所か……いや、だが…それだと維持する魔力と実現させる魔力で大量に魔力が取られる筈だ……」
「いや、魔力は取られてないです、この剣が木刀の状態から剣に変化した時ぐらいに少し魔力が取られたくらいです。それでも、すぐに治癒できる位の量でしたし…」
「そうか!そう言う事かッ!!」
親父さんがタリウスの感想を聞き何かわかった様だ。
「この剣は恐らく、魔力大樹自体に魔術か魔法が仕込まれていて何かしらの衝撃を、例えば魔力を流すとかの衝撃を与える事で魔法が作動し魔力大樹が魔法に覆われ剣の様に見えるのかもしれん。だが、それだと、剣の状態が維持されている事に説明がつかん……」
うーん、と親父さんがまた、頭を抑え考え始める。
「……魔力の循環…」
「え?」
今まで静かに聞いていたリンが此処で口を挟んできた。
「魔力の循環。魔力は動く物に宿り動かなくなれば分散し自然へ溶け込み再び別の動く物に宿る。魔法、魔術を扱う上での前提条件、基礎の基礎。」
「そうだ!そうか!それなら!納得だ!!お前さん、天才か!」
何故か分からんが親父さんはリンの魔力の循環とやらで理解した様だ。
俺は理解できんのだが……
説明誰か……詳しく頼むよ!
どもー、ほねつきです。何故か今の今までログインが出来ず…僕のケータイ壊れたのかなぁ?
まぁ、そんな事はどうでも良いですね。
それよりも遅筆過ぎて「殺すぞ」などの殺意が芽生える方がもしかするといるかも知れません。その方には申し訳ないですが特に解決策もなくただ、待って頂けると幸いです。更新は不定期ですので気長にお待ち下さい。こんな物をお読み下さっている方々、ありがとうございます!
どうぞ、これからも気長によろしくお願いします!m(__)m
あ、今回の話の蛇足というか、補足というか…親父さんがティー・ターン・アムリタと名乗っていますがおっさんではありません、そもそもおっさんは島から出られないので笑
親父さんの本名はまぁ……ね?笑
一応、次か次の次くらいに説明入れるつもりです、察しの通りまだ次話は書いておりません。笑
ストーリーはありますので決してその場しのぎで書いてるわけでは……………ありません………
では!




