ー第3話ー 『エ◯とホラーはセットでしょ?』
完全なるタイトル詐欺。
一切エ◯描写ありません。
ルンルン♪ルンルン♪
俺はトイレをゴシゴシ、ゴシゴシ洗う。
「おー、ファンタスティックな、ピカピカねー」
ブラシを持ちながら綺麗になったトイレを眺める。
ふふふ……今日は何でそんなテンションなんだって?
それはだね……
今日は誰も居ないからだよー!!
「フォォォォ!!!!」
何で一人なのかって言うとここら周辺の村々には教会が此処しか無いから……一様、教会は病院の役割もあるんだよ、だから近くの村とかに行って怪我とか病気の人を治してくるんだ。
俺はお留守番してろと言われたから取り敢えずやる事やってダラダラする、怒られるのはやだからな。
と言うわけで腹が減ったので何か料理を作るとする……え?料理作れんのかって?
舐めんなよ?一様、調理師専修学校通ってたわ!
俺はキッチンに入り床の木を一本外す。
其処から冷たい風が流れて手が冷たい。
俺はもう二本木の板を外し中に置いてあった冷たい大きな壺を取り出す。
「はぁ…冷て。」
俺は手をブランブラン振る、特に意味は無い。
壺の蓋を開け中身を取り出す、パセリだ。まあ、名前であのパセリを想像しないで欲しい、こっちではパセリって名前の見た目キャベツだからね。
まあ、そんな事は置いといて次にニンニクを棚から取り出す、ニンニクって名前の玉ねぎな。
次に俺が昨日作っておいたブイヨンが入った壺を下から取り出す。
ごめん、ブイヨンは流石に作れんから創造魔法で作った……味は同じだよ。ブイヨンは確か鶏肉ぶち込んで何とかするんだけど、わかんねぇから魔法で。便利になったもんだねぇ
さて、ではレッツクッキング!
まずは袖から魔力樹を取り出し牛刀に変身させます。玉ねぎをまな板の上に乗せ……あ、皮は剥きました。
半分に切ってスライス!
適当なお皿に乗せておいてと、次にキャベツ!!ぶった切ってぶつ切りにします、では鍋に油を、牛脂を敷いたらポイして、玉ねぎを炒めます!
焦がさない様に炒めたらキャベツ投入!ちょっと炒めて、ブイヨン!!
塩で味付け!!胡椒は貴重で無い!!
沸騰したら煮込む!!
………………
煮込む!!
………………
煮込む!!
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30分くらい煮込み続けて灰汁を取ったりして完成!!
「ガードラ様ぁ!居るかぁ!?!?」
この声はポリムスさんだね、俺は礼拝堂にいるポリムスさんの所に向かった
「あ!ディラじゃねぇーか!ガードラ様は今何処に居るんだぁ?」
「ガードラ様は今、他の村に診察に行っておられます、如何かなされたのですか?」
丁寧に丁寧に………
「ああ、村に来た冒険者の奴がぁ、ダンジョンを攻略してやる、ってダンジョンに向かってしまったんだぁ、心配だで、様子を見て来てくれねぇか?」
ポリムスさんは優しい人だと僕は思う、そんな人には親切にしてあげたい……
「分かりました、見て来ましょう。」
言ってしまった…正直全く自信無いんだけど……
「本当か!?じゃあ宜しく頼むだぁ!」
ひたすら真っ直ぐの洞窟を進む、一度来たが一人だと寂しい……
「ああ"〜」
何だろう、何も音がしないから何となく自分で声を出す。
心臓がドキドキする、よく分からないプレッシャーみたいなものが俺を襲う。
そして、またあの二つに別れた道に辿り着いた、ここは確か右に行くと前行ったとこで、左は魔物が出るんだったっけ?
ダンジョン攻略しに行ったんだから左だよね?
「ぅぎァァァ!………」
右の道から叫び声が一瞬聞こえた。
咄嗟に俺は右に走って行く。
暫くしてあの体育館くらいの広さの部屋に出ると其処は血の匂いがプンプン充満して目を堪えてみると奥の方で真っ赤な血で染まる四人の人が見えた。
俺はゆっくり警戒しながらそれに近づく。
すると俺の背後を一瞬何かが通った様な感覚が襲う。
背筋がスゥとし俺は立ち止まる。
恐る恐る背後をゆっくり振り向くと、
特に何も無かった……
少し安心して前を見るとさっきまで目の前にあった死体(仮)が全て消えていた……しかも血の一滴も残らずに……
「ま、魔力感知!」
俺の周りの空間に流れる魔力を探し出すが見つからなかった……
「…!!」
今度はじっと見られる様な気がして来た……
か、帰ろう……
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
俺は出口に向かって走り出す。
すると目の前に何かが横切った!
「うぎぁぁtぁwぁatyぁpm!」
俺は更にスピードを上げ部屋の出口を目指して走った。
その時だった!!
ドンと言う爆発音と共に目の前の出口が崩れ落ち塞がれてしまった!!
「〜〜〜〜〜!!!」
俺はあまりの絶望感に立ち尽くしてしまった……
「…!!」
またあの、見られる様な価値を確かめられる様な視線を感じる……
すると俺は背後に何かの気配を感じゆっくりと背後を振り向くと
「………」
「うぎぁぁぁあぁ!!!!!」
真っ黒な球体に幾つもの無数の眼がギョロギョロと動く浮遊する謎の超生物と目が合った
「うわぁぁぁあぁぁ!!!!!」
俺は其奴の下を潜って距離を離す。
背後を振り返り奴を見ると背後にも眼が幾つも付いていた
するとその幾つも有る眼の中から二つ赤く点滅する眼が見えた
あ、これアレだ……
俺は素早く右側に転がり回避行動を取る
次の瞬間奴の赤い眼からビームが放たれ俺がさっきまでいた場所に一直線に焼き尽くした。
「舐めんなよ!!伊達にモン◯ンやって無いわ!ボケェ!!」
俺はそれだけ言うと俺は魔力を身体から放出し魔法を展開する。
「喰らえ!!滅びのバースト◯トリーム!!!」
両腕を眼の奴に突き出し手から出している感を出し青白いビーム的なビームを眼に向かって発射する。
すると眼は動かずに目の前に透明のバリアの様なものを展開した。
だが、ビームはそれに止められる事なく貫通し眼に降り注いだ。
「apdwgjdwtpjdtgmw!!!!!」
ちょっと何言ってるか分からない言葉での叫び声が響いた
眼しか無かったくせにどっから音出してんだよ……
ビームが止まり煙で様子が見えなくなる。
やったか?
………やったかはフラグだっけ?
煙が晴れ始め黒い影が薄っすらと見えた。
丸い形が見え黒い部分が見え始め…
煙が晴れると全身真っ赤に流血する眼の姿があった……
これはフラグ回収なのか?
死んでるのか?
いや、でも眼が開いてるし……いやでも、めっちゃ血出てるしな……
もう一発撃っとくか?バー◯トストリーム
ちょっと近く……
魔力樹を取り出してツンツンして生きているか確認する。
動かない……死んでんじゃね?
もっと近づいて1メートル位の距離まで近づいた。
取り敢えず魔力樹を大っきいハンマーに変えて20センチ位の眼を一様ぶっ叩く。
すると眼は柔らかいスライムの様な感触でハンマーに触れた途端飛び散った。
地面にハンマーがめり込んだのでハンマーを退かすとビー玉位の赤い球だけが残っていた。
俺はそれを拾い目の前でクルクル回し確認する
…………ただの赤い球の様だ……
硬くほのかにあったかい……まるで生きてる様に……
生きてる様に!?
俺はその赤球を捨てるが遅かった……
赤球は空中浮遊し俺の顔目掛けて飛んで来た!
俺が目を閉じるよりも先に赤球が俺の右目をえぐる様に浸入してきた
「うぎぁぁぁあぁ!!!!!」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!」
右目を抑え痛みを堪える顔が何か侵食されている
なんか無いか!?目をえぐる?
……そうだ!!魔法だ!!
頭に魔力を大量に流してみる
すると例えようの無い強烈な痛みが俺を襲った
「うぎぁぁぁあぁああ"あ"ぁ"ぁ"!!!!」
俺は痛みから逃げる様に意識が途切れた。
《スキル『八大魔眼』を継承しました。これにより『魔眼』の使用が可能になりました。》
《これにより新たな称号を獲得しました。称号ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アバナ村とは比べ物にならない程の大きく美しい教会に一通の手紙が届けられた。
そこの責任者でもある『最高聖神官』のマック・アルバは手紙を受け取り近くの長椅子に腰を掛け内容を確認した。
………………
「ガードラからか……」
「どうかなされたのですか?」
声をかけられ振り向くと純白のローブに身を包んで綺麗な緑色の髪をして、整った顔立ちの青年がいた。
「……クッティーか……いやな、近々聖神会があるだろう?そこに異端者で有名なガードラのとこからも一人くる様だ…」
「ガードラ様……ですか?」
「ああ、そうだ、奴は魔法にも優れているキレ者だが、教会の無い村に赴き癒しを授けたり、シスターに手を出したりするなどかなりの異端者でな……昔からの仲ではあるがな……」
「ほう…」
「彼奴は、『最高聖神官』になってから1度も聖神会に参加しなくてな…恐らく相当な能力を持つ弟子を送ってくるだろうな……『特級神官』の座、危ういかもな?」
アルバは再び振り返りクッティーを見る
クッティーは軽く鼻で笑うと
「……ご冗談を、私は今回の聖神会で『特級神官』、取ってみせますよ。」
「……頼もしい事だ。」
教会に笑い声が静かに響いた。