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ー閑話ー 『日常()』

え?今年最後の投稿がこちらです。

50年。それか、40年。

年月は全く覚えていないが、俺はそう……タリウスとアイナちゃんに会いに行くことにしたんだ。


勇者ナガトに賢者リン。


彼らはもう、この世に居ないが、きっと楽しくやっているだろう。それか、どこかに転生しているかもしれないな。

死後の世界が本当にあるのかは知らないけどな。


久々に馬車を使い、移動した。

昔と違い道が綺麗に整えられ、人の行き交いが活発になったのでは、ないだろうか。

道中ゴブリンだったか、取り敢えず緑色のゴリラに襲われたが、この世界の馬車の運転手は強かった。

まさか、素手でゴリラだか、ゴブリンだかを屠るなんてな……冒険者要らないんじゃないのかな。なんて思ったりもしながら、ほぼ安全に、彼らの住まう首都、サンにたどり着いた。


そこからは、タリウスの家を探す事にしたのだが、色々聞いて回っていたら、不審者扱いで捕まった。



確か………その時の取り調べ役員が、ギノの子供だったような気がする。

あんまり似てなかったからな。そこまでしっかり覚えてはいないが、確かそのコネで、見逃してもらった記憶がある。見逃してもらうもなにも、完全に冤罪だが……


冤罪で思い出したが、メルとランバ。あいつら確か、ランバが浮気したとかしてないとかで揉めて、大ゲンカになって結局メルの勘違いでランバが冤罪だったって言う、フレクトリアの俺のバーにまで、その話が回ってきたな。

あんな小さなバーにまで話が回るのは、マジで凄いと思う。……うん、多分相当凄まじい大ゲンカだったんだろう。

深くは掘り下げないでおこう。


あとは、デュメスだったな。あいつ……騎士団長かなんかで、そっから階級上がらなくなっていたな。うん。可哀想だこれ以上言わないでおこう。


いや、まだ居たな。

ニーナとザンバ。

あぁ、この二人確か別れたな。誰だっけか、誰かが言っていたんだが……

まぁ変な別れ方していなければ良いが……その辺は消息が掴めんな。そこまで情報管理が徹底されていないからな。


イグザ?


あいつはビービの秘書をやってるよ。あいつだけ元気がいい。白髪のジジイの癖に。


ともあれ、務所から解放された俺はその後、タリウスを探す事を諦め、公園でダラダラしていると。


「なぁ、お前。ディラデイルか?」


なかなか舐めた口調で話しかけてきた、小さな餓鬼。

アイナちゃんに似た青い髪に、青い瞳。凄くアイナちゃんに似た、男の子だった。


「そうだ。」


「やっぱりな!じーちゃん言ってた!仮面付けたローブの変態・・だって!」


おい誰だそいつ、潰すぞ。


「そだ!俺の名はウル・カリア!なぁ!ディラデイル!俺を、じーちゃんよりつえー剣士にしてくれ!」


取り敢えず始めに、敬語を使う練習から始めさせたのを、俺はよく覚えている。


まぁ、なんだ。


ウル・カリア。こいつはタリウスの孫だった。女装すれば、アイナちゃんに見えなくもない。とてもじゃないが、タリウスとは似ても似つかない……いや、性格はタリウスか……


俺は気紛れで、ウルに出来る限り剣と礼儀礼節を教えた。

10年くらいだったかな?

まぁ、それくらい徹底して仕込んでやった。

そして、ウルは……


『魔天心剣流』


とか言う、幅広い攻撃と防御のスキルを習得し、得意不得意の無い、個性の無いのが個性と言った。なんか、剣術の流派の大元を作ってしまった。

この流派の派生が、様々な派閥を生み出し、それが世界を大きく変えた戦いの中で最も多く使われた、人殺しの流派になるとは、当時の俺も、タリウスも、ウルも、誰もが予想つかなかっただろう。


タリウスの最後は……まぁなんともあっさりしていた。逞しく成長したウルと、その隣にいた俺を見て、笑いながら息を引き取ったよ。

アイナちゃんは号泣だったな。

NNも泣いていたのは、当時の俺は衝撃だった。

今ではそれは、当たり前の事なんだと思うがな。


あんまりしんみりした話は、好きじゃ無いんだが………振り返ってみれば、懐かしく思う俺がいる。





「………何というか、バンシィは冷たいの。」


「何でだよ。」


今の流れで?

話聞いてた?なんで俺が薄情な奴みたいな顔してんの?え?

俺結構悲しんでるだからな。


「ギャハハハハ!!だったらバンシィ!もっと悲しそうな顔をしろよ!最初っから最後まで真顔じゃねーかよ!」


「うるせーな、借金王!もっと借金増やすぞ!?」


「げぇぇ!?それは無いぞ!バンシィ!」


「うるせぇ!テメーが雰囲気ぶち壊すからだ!」


軽く机を叩いたつもりだったんだが、壊れてしまった。


「うむ!それくらいにしておけ、バンシィよ。ドラグも……バンシィをあまり茶化すでない。今は真顔でも、我や、お主がもし死んだら、バンシィも流石に真顔にはなるまい!」


「いや、ドラグは泣いてやっても良いが、おっさん。お前は絶対に無いから安心しろ。」


「ぬほっ!?それは傷つくぞ……我、相棒よ!」


「うるさいな。お前それ言いたいだけだろ。」


「うむ!バレたか!」


「ギャハハハハ!!おいバンシィ!肉くれよ!」


「知るか!その辺の石でも食ってろ!」




そんな他愛もない、三人の日常だった。

日常とは(哲学)

ども、ほねつきです。

え?さっきの良いお年をはなんだったって?

残念!こっちが最後でーす!

……と言っても、短い上に小説なのか?

みたいな駄文の中の駄文であったので、読みにくいのは申し訳ありません。

急ピッチで書き上げましたので、誤字脱字は気づいたら直します。

そう言えばタリウス書いてないなって、ギリギリになって気づいて急いで書いたなんて言えない………

ともあれ、これで完全に『不死身の神官〜色々平均以下の俺が転生して不死身になった〜』は終了です。

来年からは、完全に新話。『不死身の神官〜ビギニング〜』を書いていきます。

では今度こそ、良いお年をお迎えください。ではまた。


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