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ー第21話ー 『『禁足地』攻略-3』

お待たせしました。


『痛そうね。大丈夫?』


「あれ……貴方は……」


気がつけば目がチカチカするくらい眩しい空間にいた。

私の目の前に立っていたのは私。でも少し違うのは、ディラ先生と同じ黒いローブを着ている事、それになんだか私と違って落ち着いている。


『忘れたの?……私はNN。』


あ、そうだ。NNちゃん。もう一人の私だ。ずっと心の何処かで忘れていたのはNNちゃんだった。


「ごめんね。忘れてた。」


そんな私を、NNちゃんはなんともない様な雰囲気で私の周りを一周回った。


『大きな傷はないのね。』


「うん。受け身はちゃんと、とったから。」


『そう。』


私って、他人から見るとこんな感じなのかな?

こんなに冷たい雰囲気かな?


『それで、アイナ。私が代わっていいの?』


「えっ?……なにを?」


急に代わっていいの?って聞かれても困るよぉ〜。何を代わるのか教えてよ。


『私が現実の身体を動かしていいの?』


NNちゃんの言葉で、私は大事な事を思い出した。


ここは、私の精神世界。だからこうしてのんびりしていられるけど、現実の世界だと、ディラ先生がピンチだった!!


「うん、ごめんね。私、全然戦えないから……」


『そんな事ない。貴方は私だもの。』


そう言い残すと、NNちゃんは私の、いや、私達の身体を動かす為に、身体の中に溶け込んだ。



_________________________________________________________________________________________________________





目の前には、私の身長とそれ程変わらない大きさの、岩がいた。


《NNちゃん!気をつけて!その岩は、ゴーレムって言ってSSS級の魔物だから!》


頭の中で、もう一人の私が警告してきた。


「………そう、大変なのね。」


《大変って……違うよ!すごい強い魔物だから気をつけてよ!》


もう一人の私は、よく分からない。ディラ先生みたいな変な人だ。話が通じない。だから今は無視しておこう。


「ディラ先生、手こずってる?」


「良いや、全く。」


嘘だ。


ディラ先生は、沢山の小さなゴーレムにまとわりつかれて、身動きが出来ていないから。

だから、ディラ先生は手こずってる。


手伝ってあげよう。


「……っ!」


鋭く強いゴーレムの拳が、私のいた場所を破壊した。

大きく跳躍してゴーレムから距離を置き、アイテムボックスにしまっていたサーベルを構え、魔力を練る。


「NN、そっちは任せた。俺はこいつらをやる。」


頷いてディラ先生にわかったと伝える。


練り上げた魔力を、サーベルに纏わせ、それを十字に振り魔力を飛ばした。


魔力は空気中で魔法に変換され、水属性の刃に変わり、ゴーレムを四等分に斬り裂いた。


「…………」


他愛ない。大して強くもない。


SSS級の魔物はこんなにも弱いのね。


《違うよ!NNちゃん!よく見て!》


もう一人の私に促され、改めて私が斬った筈のゴーレムを見た。


「「「「………」」」」


ゴーレムは四体に分裂して、私の前に立っていた。

そのうちの一体が、動いた。


「………」


迂闊に間合いに入ったそのゴーレムを真っ二つに斬り裂き、後退する。

数的不利は、一撃離脱。


そこまで強くは無いけど、増えるのは厄介。斬っても増えるのなら……魔法で……


「破滅魔法。『水の重圧アクアプレス』」


水をゴーレムの周りに発生させ、押しつぶす。ゴーレムは、水に阻まれ身動きも取れない。

そう、思っていた。


《NNちゃん!!避けて!》


「……!!」


もう一人の私に警告され、咄嗟に身体を動かす。


「……………」


私の立っていた場所には、大きなクレーターが出来上がり、その中心にはゴーレムがいることから、ゴーレムがこのクレーターを作り出すほどの破壊力を持っている事が分かった。


それにしても、魔法で動きを封じた筈なのに………


《NNちゃん!SSS級の魔物は基本的に高位魔法以上じゃないと抵抗レジストされちゃうよ!》


そう……


知らなかった。


《えぇぇ……でも、高位魔法くらいNNちゃんなら、簡単にできるよね!?》


高位魔法……何か分からない。


教えて貰ってないもの………


《えぇ!?そんなぁ!じゃあどうするの!?》


こうする。


「闇眼」


4体のゴーレムの間に闇の魔力が現れる。

闇はゴーレムを飲み込み、ゴーレム達は一瞬にして消え去った。


《ひえぇ!!なにそれぇぇ!!》


一撃、弱かった。


《ずるいよ、そんなの!》


ずるくない。一つの手。


《SSS級を一発なんておかしいよ!!》


もう一人の私はうるさいので、また無視することにした。


直ぐに終わってしまったので、ディラ先生を観察する事にする。



_________________________________________________________________________________________________________





うん。実に面倒だな。



壊しても壊しても復活し、壊すだけ増え続けるゴーレムは、もう、俺の身体を覆い尽くしていた。


まだあと大きいのが一体残っている。此奴はお持ち帰りだ。どうしてこれ程増えるのか、気になるからおっさんに研究してもらおう。


さて、魔力感知によれば、どうやらNNの方は闇眼で終わらせたらしい。

随分と有能だな、闇眼。何に対して有効なのかはまだよく分からんが、もしかしたら、俺も闇眼で消す事が可能なのかもしれない。

それは、ヤバイな。NNは怒らせないようにしよう。


さて、待たせるのもあれだからな、さっさと終わらせるか。


身体に込めた魔力を一気に放出し、身体に張り付くゴーレムを一気に吹き飛ばす。


魔力を操り小さなゴーレムを片っ端から、かき集め、一箇所に集中させそのまま魔防壁の中に閉じ込める。


残った大きなゴーレムが、俺を襲いかかってくるが、拘束魔法の鎖で捕縛し完全に身動きを取れなくさせる。


さて、この手の魔物と戦った事は一度もないが、ゲームやアニメだと、よく、高火力で殲滅するのがセオリーな気がする。


と言うわけで、


「よっと。」


魔防壁で閉じ込めたゴーレムの塊の上に立ち、空気中の魔力を俺の魔力に変換させ、詠唱を開始する。


永久とこしえに眠れ。……破滅魔法。」


高火力といえばこれしかない、エタニティエンド。だが、しかし、これでは広範囲を殲滅する魔法になってしまう、俺は別にダンジョンを地獄絵図にしたい訳じゃない。だからちょっとエタニティエンドを改造する。


広域に展開される紫色の魔法陣を俺の背後の一点に収束させ、その威力を一点に集中させる。


その名も!


「『永久の終わりエタニティ・バスター』!!!」


両手の付け根を合わせ、魔防壁に閉じ込めたゴーレムに照準を合わせて発射した。


超高密度の魔力ビームは魔防壁を破壊し、ゴーレムに直撃した瞬間に大爆発を起こした。


おい、誰だ今、構え方がギャリ◯ク砲とか言った奴、俺はあんなM字ハゲの噛ませじゃないし、ケツから尻尾は生えてないぞ!!


まぁ、確かに構えがもろギ◯リック砲なのは、認めざるを得ないが。断じて俺は噛ませじゃないからな!


煙と砂埃が収まるのを待ち、ゴーレムが生きているか確認する。

まぁ、魔力感知によれば、反応ないから多分倒しただろうがな。


やっと、煙が晴れ目視で確認できた。


が、


「うわ、マジか。やっちまったな。」


地面には巨大な穴が出来上がり、その奥の深さは最早計り知れない。


「ディラ先生、流石。時間短縮で穴を開けたのね。」


NNが真面目な顔でそう言ってきた。


そうだな!そういうことにしとこう!


「フッ、よく分かったなNN。俺は初めからこれを狙っていたのだ。」


「嘘ですよね、ディラ先生。」


うわ!口調がアイナちゃんに戻った!


「いや。そんな事はないぞ。」


「そうですか。所で、このゴーレムは一体どうするのですか?」


ん。


まだ腰程の大きさもあるゴーレムを見やった。

うん。どうしような。


俺はどうやって持ち帰ろうか、考えながら、ゴーレムをジロジロ観察していると、突然。


『スミマセン。ユルシテクダサイ。』


シャ……喋ったぁぁぁ!!



ども、ほねつきです。

週一投稿出来なかったです。申し訳ないです。

そして、話が全く進んでいないです。

なんでしょうか?……え?5話で終わりそうに無いじゃないか!……ですって?………忘れて下さい。

と言うわけで、ではまた。

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