『綾の中学卒業式』
『綾の中学卒業式』
俺は、綾のファンクラブの奴らの始末をして約束の場所に立った。
成長するにつれて君は、ますます綺麗になる。
俺の心は、どこまで君に惹かれるのか底が見えない。
「綾、卒業おめでとう。」
「ふふ、ありがとう。」
ここは麻生学園の寮への道『風の通路』だ。
昔からそう呼ばれ、風が出逢うべき人を知らせるのだとか。聞いた話だ。
綾は、そんな噂を信じているのだろうか?
「太西学園への編入試験も受かって、優貴の後輩だよ♪年の差がなかったら。」
君は口を閉ざす。
出会ったのは君が、小学6年生。微妙な年頃だった。
悲しい想いも、いっぱいさせた。俺達は出会うべきではなかった?
大上家のように一生の相手が分かれば。
綾は、それをこんな形で知りたいのかな?
【リン】
鈴の音に突風。
俺は空を見上げる。
「……虹。」
「素敵。優貴ここはね、出逢うべき相手を風が知らせるんですって。ふふ。私の一生の相手。大好きよ。あなたに出逢えてよかった。」
「あぁ。出逢うべき人出会った奇跡。君を一生愛すると誓うよ。綾」
俺達は虹の下、誓いのキスをする。
見物客がいるとも知らないで。
「ヒュ~ヒュ~」
古臭い野次りが聞こえる。
俺は綾を抱きしめたまま声の方に目を向けた。嫌な汗が流れる。
「お前ら、任務はどうした!」
そこには連歌・草樹・ヒツジに、知らない男の子。
「優貴。もっと、キスして?」
潤んだ唇が俺を誘う。
俺は、あいつらと違う。見せつけたいけど一応、年上の男としてどうなんだ?
「ダメ?」
あぁ~~俺の理性なんか、消えてしまえ!
誘われるまま、唇に吸いついた。
君は年の差を気にするけど。
俺がここまでおかしくなるのは君だから。綾、俺は君に惹かれ壊れていく。
これからも君には敵わないだろう。大人の俺の考えなんて、君が壊すのだから。
「優貴、これからもよろしくね。」
「?」
「聞いてない?私、任務に留まるの。」
危険な任務を離れ、まともな就職先を探していたのは無駄になる。
これも役員の手なのか?!
「ふふっ。逃さないわ♪私を護ってね?ボスからも、お願いされたのよ。大金で。ふふっ。」
あれ?俺、人生を誤った?
こうして学園の中で君に囚われる。君を見守り、俺は君と共に過ごす。
捕らえる側って普通、男だよね?
君は本当に……
END




