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A【学園シリーズ】情報屋Kの恋愛簿  作者: 邑 紫貴
花冠の伝説

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37/81

ベッドの上で・・


次の日の朝。武の部屋。

私を助けるために、無理をしたのかお寝坊さん。


「武、おはよう。」


声をかけるけど熟睡している。

ふむ。私達、ちゃんと気持ちを確認して両想いになったわけだし。

うんうん、ちょっと大胆になっても良いよねえ。


制服のスカートの折り目を整え、ベッドに腰かけて。

ゆっくり隣に寝ころんで添い寝。


小さな寝息が続いて、まだ起きない。

成長しても変わらず、幼い頃の面影のある可愛い寝顔。


堪能したいけれど。

もう時間も迫っているので起こそうと、武の鼻を指先でツンと持ち上げる。

武は違和感に眉間にしわをよせ、触れた指を払うように鼻をごしごし。

仕草が可愛くて笑ってしまう。


目を開けた武と視線が合い。寝ぼけて武が微笑む。

まだ夢の中だろうか。


「……凌子?何で……?」


「忘れちゃったの?昨日のこと……」


意地悪な私に、少し不機嫌な視線。

完全に目が覚めちゃったかな。


反撃なのか武の腕が私の腰に回る。


「ひゃっ。駄目だよ、制服がシワになっちゃう。」


抵抗して起き上がろうとするけど。

力が強くて、視線は鋭く真剣な表情の武。


「手の込んだ悪戯だな。マジで焦った、記憶がないなんて。」


からかいすぎた。

私の後悔を察したのか、口元が緩んで。


「どこに行くのかな?」


意地悪な仕返し。

強引な力で布団の中に引き込まれ。

焦る私を、じっと観察するような視線で。試されているようで、ちょっと逃げ腰。


「た、武……くん?下、おばさんいるよ?私達のご飯待ちです。」


「だから?」


起き上がるのかと思えば。

私の上に、武の体が覆う。


「遅刻、しちゃう……」


「黙って。」


武の顔が近づいて。私は、そっと目を閉じた。



【バンッ】

「ただいまぁ!」


勢いよくドアが開いたと同時。大きな声が部屋に響く。

私と武はベッドの上、布団の中。武が私の上で、登場した人物に目を向けて。


「ゲッ、まじか。」


「享子姉?」


…………。



「いただき……マス。」


武は表情が暗く、低い声で朝食に手をつけた。


「いやぁ~~。早朝着の便が取れちゃって、家に帰ったら凌子はいなし。まさか、ねぇ?ふふっ。ねぇ?タケポ~ン……」


姉はテンション高く、武に詰め寄り。とても上機嫌だった。


「享子ちゃん、いつまでいるの?相変わらず、凌子ちゃんと双子みたいねぇ。その制服どうしたの?」


私と同じ制服を着ていることに気づかなかった…………






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