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A【学園シリーズ】情報屋Kの恋愛簿  作者: 邑 紫貴
情報屋Kの恋愛簿

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19/81


安西あんざい いばら

私立結南ゆひみなみ学園。中等部3年2組。

大柳おおやなぎ 志乃しののクローン。


5年前、安西あんざい 野茨のばらが、亡くなったクローン……つきの存在を知った。

亡くなった事実を隠そうとする画策に乗じ。名の無い私を、荊として存在させた。

正式な年齢で、海外にて普通の生活を学ぶ。


同じ時期に造られた由は、優香里の代わりとして育てられたので一つ上の年齢。

学年も上になっているが、本当は同い年。


由と同様に閉鎖的な環境で、本体と同じ教育を受けた。

私は病気を発症し、志乃への臓器提供が出来なくなり存在意義を失う。

博士が、診断書を偽造したのだと教えてくれた。


今思えば、このことがなければ自由はなかっただろう。

自由。確かに恵は、私を自由にした。

クローンとしてではなく、一人の女の子として存在する。安西 荊として。

ありがとう。生きていける。これから独りでも、誰かに存在意義を求めなくても。


大好き……恵。

あんな一瞬で、志乃がメグと呼んだことを私が気にしていることを悟った。

あなたは、とても優しい人。


この騒ぎが大きかったので、私は日本を離れる事になった。

もちろん海外に安全があるとは限らない。一時的。

麻生グループの力で、すべてが解決するまで。


恵……野茨姉からきいた。

私が連れ去られ、懸命に捜してくれたと。そして志乃のことを、忘れていたのだと。

志乃には悪いけど、少し嬉しかったんだ。それだけ私の存在があったのかな。


恵……あなたの目に私は、どう映る?

教えてね。会いに行くから。

きっと。






side恵。


「で、お父さんは何て?」


「あぁ、家の中では節度を守るように言われたよ。」


敬一は顔が真っ赤。

う~ん、節度が守られているのかは聞かないでおこう。

父親に報告した後、どうなったのか。心配するほどでもなかったけれど。

誰かの幸せを聞けるのは良いことだ。


「そっか。結婚式には呼んでくれよ?」


「ふふ……あぁ、まだ先だろうけど。」


敬一は、俺に荊のことを聞かない。

何か言いたそうだが。口を閉ざす。


「瑠衣は結局、情報屋になってしまったな。」


「あぁ。本人の希望だし、墨がついているから。」


夏が走ってくる。


「ケイ。由が今日から登校だよ。」


学園の力を最大限に使って。

事後処理も終わって、落ち着いてきたんだと実感する。


「良かったな。」


笑顔の夏に、敬一は笑いながらも。ため息を吐き。


「頼むから、暴走とか闇討ちは止めてくれよ。」


「約束はできんな!」


堂々と何を言うやら。

笑ってしまう。


実は、由の事は慧から聞いていた。

今、慧は野茨と連絡を取っている。俺は、時間が解決してくれるのを願うだけ。


麻生グループ。学園の組織。役員級。慧・墨・野茨……他の人員が総導入されて。

庇護の強化。規模が違う。

いつか、俺もその役員の中に入ってやる。荊を護るために!


「おっと、時間だ。待ち合わせしてるんだ、また詳しく聞かせてもらうよ。」


敬一と夏の幸せを願い。

護る人を意識して。



麻生学園の中枢。

一つの基地。


待ち合わせの相手は、荊にも指示を出していたボス。


「ボス……久しぶりだな。今日は、何の情報なんだ?」


「あぁ、護って欲しいモノがある。」


「何だ?」


「ふふ……慌てるな。そうだな、まずは報酬の交渉から。ぷふ……おいで。」


意味深な笑みで。

呼びかけに応じ奥から現れたのは……


「これでは不足かな?」


少し照れた顔の、懐かしい女の子。


「荊!」

「ただいま。恵!」


突然の再会。

これがボスによって仕組まれたものだったとしても。

俺たちの恋愛簿は続く…………







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