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僕の嫌いな文字
人生の文字式の中に在る、謎の文字の箱の中身を、開ける時が来るのは何時だろうか。
新しく知って行く知識の代わりに、失って行く知識は幾つ在るだろうか。
喪って、逝った人の穴は、こうも簡単に埋められてしまうものなのだろうか。
人生とか言う白い本には、僕の全てを綴れるのだろうか。
左手にも右手にも、変わらぬ愛を誓うのだろうか。
白紙の解答欄 文字式は相変わらず埋まらない。
この空欄が、僕の穴なので。
何時の日か、愛を誓える二人は、0の確率で出逢えるのだろうか。
白とオレンジの街灯に照らされる雫と、白く濁る世界。
こんなコントラストの歪む世界で、見られる夢の倖在りし。