童話 毒の世界と迷子の少年
掲載日:2025/07/25
その世界は毒でたくさん。
だから生きているものは、まるでいない。
だけど、動いてお喋りしているものたちはいる。
それはロボット。
命のない物体。
ロボットたちは、毎日動いで、楽しくお喋り。
だから、毒の世界であるように見えない。
一見すると、そこはとても楽しい場所の様に見えた。
だから、ある時外の世界から、迷い込んだ少年が。
一歩、二歩と歩き回る。
楽しそうな世界だなと、にこにこ笑って、歩き回る。
でも、少年は生きているのだから。
毒らだけの世界では存在できない。
ロボットたちが元気でも、可哀想な少年は、ばったり倒れてしまった。
そしてその少年は、そのまま屍になり、骨になり、溶けて、消えて、小さくなって。
毒の世界に消えてしまう。
そして、その世界に生き物なんてものはいないから、少年の命は誰にもつながらない。
後には何も残らない。




