現実世界にて
短めです
配信を切り、ログアウトした私はある服装に着替えて家の近くにある道場に向かう。
「いってきまーす」
一応、母に一言言うのも忘れずに。
道場についた私は、立てかけられた刀身が青い日本刀を手に取り、おもむろに素振りをする。
真向切りを100回、袈裟斬りを100回、突きを100回した所で、いきなり道場の扉が勢いよく開く。
「お!今日はいるのか。運がいいな」
入ってきたのは、青い髪に青い瞳の男だった。奴の名は青柳翔、奇しくも幼馴染みだ。
「げ、何で来たの?」
露骨に嫌な雰囲気を出しながら私は問いかける。
「来たら駄目じゃないだろ?」
「それはそうだけど」
「久しぶりにお前が居るんだ模擬戦しようぜ!」
翔がそう言う。断ろうと思ったが、体が鈍っていることも確かなので、仕方なく承諾することにした。
「―――体が鈍っているから、いいよ」
「よっしゃ!なら行くぜ!!」
そう言った瞬間、翔は踏み込み、こちらに斬りかかる。
「その程度!」
私はそれを受け流し、突きによるカウンターを打ち込む。だがあいつは半身をずらして回避をした。
「ははっ!やっぱりお前以外だと勝負にならんな!」
「だね!」
私達は軽口を叩きながら撃ち合い切り結び、しばらくした所で私の刃があいつの首を捉えた。
「はぁ…はぁ…私の勝ち」
「負けたな」
お互いに勝敗が決まって、私達は稽古に戻った。
今更だけど、私が習得しているのは【東雲流武術】と言って3つの型に分けられた総合武術で槍、剣、斧
など武器として使えるものすべての扱いを学ぶ技術だ。これが私のプレイヤースキルの秘密。
「じゃ、俺はもう帰るわ」
「なら私も帰ろうかな」
模擬戦から2時間経過して、一段落ついたので帰宅した。
家に帰り、玄関を開けると―――誰も居なかった。
「あ、そっか。今日はお母さんいないんだった。」
私は、お腹が空いたので。牛丼を作り食べた。
私は部屋に行き、今日もログインをする