プロローグ
新しい作品始めました!
これは今より遠い未来の話
私の名前は東雲琴葉、中学二年生。今絶賛、夏休みを満喫中です!
今はとある物が届くのを待っている最中なんだ。
「お母さーん!荷物届いたー?」
私はリビングに居る母親に問いかける。
「もうすぐ届くと思うわよー」
「わかったー」
そう返答した瞬間、ピンポーンとインターホンが鳴る。刹那、私は今出せる最高速度で玄関に行き扉を開けると、そこに立っていたのは待ちに待ったものであった。
「白犬田中の宅急便です。荷物のお届けに―――「ありがとうございます!!」ははっ、参りました。」
「こら、琴葉。落ち着きなさい。―――すいませんうちの子が」
「いえいえ、元気な娘さんですね」
―――初手からやらかした。そう思っている間に、荷物は受け取られていた。
宅急便の人が立ち去った後、私は、荷物を持ち走ろうとした瞬間、声が掛かる
「待ちなさい、琴葉。お母さんとの約束、覚えているわよね?」
「はい!!」
「宿題は?」
「日記以外はすべて終了いたしました」
「他には?」
「学校に通う午前中はしません!」
「よろしい」
「ありがとうございます!!それでは!!」
母の許しが出たので、早速、自室に向かう。
そうこの時代には学校に通うのは午前中のみなんだよ。半日以上も通うのは昔の話!
そうこう考えている間に、部屋に到着。
私が購入したものが部屋に到着していた。ありがとう、お母さん。
目の前にあるのはダンボールで、それを開けると白いヘッドギアとカセットが入っていた。
私が購入したゲーム、『Astral Monster Online』このゲームはVRMMOORPGで、プレイヤーは人族か魔族を選び、多種多様なスキルを駆使して遊ぶゲームだ。
ふと時計を見ると、針は十一時を回っていた
「サービス開始まであと一時間しかないじゃん!?」
私は素早くゲーム開始の準備をして、ヘッドギアを装着する。
脳内で起動と念じると、私の意識は途切れ、沈んでいった。
沈んだ意識が浮かび上がり、目を開けるとそこには満天の星空が広がっていた。
「綺麗だなぁ」
『Astral Monster Onlineの世界にようこそ。旅人よ』
後ろから声が聞こえ、慌てて振り向く。視認した瞬間には霧のようなものだったが、それはゆっくりと姿を変えて、その身をTHE執事みたいな体に変わっていた。
「私は管理AIのアレフ、と申します。以後お見知りおきを」
「はい、よろしくお願いします!」
私はなるべく元気に答えた。
「では、キャラメイキングに移りましょう。マニュアルとオート、セミオートがありますがどちらになさいますか?」
私はしばし悩んだ後、答えた。
「どう違うんですか?それって」
「説明いたしましょう。まず、マニュアルは完全にご自身で自由に作れます。オートは、こちらですべて決めます。セミオートは私の質問に答え、そちらを参考に決めます。種族については説明は必要ですか?」
トレーラーとかは見たけれど不安なので聞いておく
「一応、お願いします」
「かしこまりました。種族には人族と魔族があります。人族は今とほとんど変わりませんね。多少耳が長くなったりするだけですから。魔族は人を超越した種族になります。」
「メリットとかってどう変わるのですか?」
私が執事風の人に問いかけると笑みを浮かべて答える。
「素晴らしい質問ですね。人族のメリットは、職業つまりクラスがあるのですスキルはその職業に合ったものを取得できます。デメリットはその逆です。どうあがいても自分で生み出さない限りその系統のスキルしか取得できません。だったら職業を変えればいいじゃないかと思いますよね?それでも魔族のステータスには届かないのです。これが魔族のメリットです。デメリットはそれ相応の弱点があります。もう一つ魔族にはメリットがありまして、自由にすべての系統からスキルを取得できます。ちなみにこの世界はレベル制ではありませんかと言ってほとんどスキル制です。ですが、プレイヤースキルも大事なのでそこは留意してください。
最後に人族を選んだ方々は職業のみレベル制となっています」
「わかりました」
「それで、キャラメイクはどうなさいますか?」
そんなのはもう決まった。
「セミオートでお願いします」
「かしこまりました。では」
そう執事さんが言った途端にテーブルと椅子が出てきた。私は驚きながらもその椅子に座り、同じく椅子に座った執事さんからの質問を待つ
「それでは質問に入ります。答えてくれますね?」
「答えれるものならば、ですね」
私がそう答えた瞬間に執事さんは笑み更に深める。
やっぱり!!質問はもう始まっていますよねぇ!?
これからは真面目にやります。
そこから五分程度質問に答えてできたアバターは私が思わずうなるほど可愛かった。
銀髪ロングに赤い瞳、でも顔はほとんど変わりませんでした!私ってこんなに可愛かったっけ?
そしてプレイヤー名はいつも使ってる《エルゼ》っと
種族は人族――――何だけど、なn「何かが足りない。と思っていますね?」
アバター画面をずっと見ていた私は突然聞こえた声に驚き、顔を上げる。
「実は魔族になるには条件がありまして、今後キャラクターが操作できなくなってもいいですか?という誓約書を書いてもらうことなんです。いかがなさいますか?」
「お願いします。」
その瞬間、アバター画面の私がぼやけて整い、できたのは、犬歯が鋭くなった先程までの私だった。でもステータスは劇的に変わっていた。
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
ステータス
名 《エルゼ》
HP 800/800
MP 1000/1000
力 350
敏捷 360
防御 200
信仰 45
運 300
SP 0
種族 吸血鬼
種族スキル 『吸血』『蝙蝠変化』『魅了』『夜目』
スキル 『日光克服』『錬金術』『剣術』『鑑定』
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
「よろしいですか?」
「大満足です」
本当に。
「それでは良き異世界を」
その言葉を最後に私の視界は暗転した。