vs剣豪あずきバー侍
「今日の授業は剣道をします」
今から剣道の授業をする。
「めーん!!!」
「どーう!!!」
「こてー!!!」
「こっちの世界でも剣が使われるでカツか~」
「アイス傭兵団の中には剣豪あずきバー侍っていうカッコいい侍の精霊がいたでカツ」
「その刀の硬さはサファイアよりも硬いらしいでカツ~」
「凄い精霊もいるもんだね~」
「もしもそんな精霊に襲われたら勝てる気がしないよ~」
「けど、たとえ剣豪あずきバー侍相手でも負けるわけにはいかないけど」
「10分だけ休憩の時間にします」
「10分経ったら再開します」
「ちゃんと水分補給はするようにー」
「熱中症は怖いからね~」
先生は休憩に行ってしまった。
「アーズキズキズキズッキッキー」
「拙者はアイス傭兵団所属の剣豪あずきバー侍でズキ」
「ブラックサンダー将軍の命によりビッグカツ坊や......貴様のうまい棒空気味を奪いに来たでズキ!!!」
「覚悟するでズキ!!!」
「そんな......剣豪あずきバー侍までブラックオーラにやられるカツなんて......」
「こんなの勝てっこないでカツ」
「けど勝って皆をブラックサンダー将軍のブラックオーラから救い出さないといけないでカツ」
「カツオ!!!」
「行くでカツ!!!」
カツオはポケットにしまってあったビッグカツの袋を開けた。
「カツの食感が最高~」
「数々の追っ手を追い返したその実力......」
「まずは剣で語り合おうではないズキか?」
「様子見で拙者とうまい棒空気味1本を賭けて剣道で勝負するでズキ」
「お主が強いのであればすぐに終わらせるのは勿体ないズキよ」
「分かった」
「まずはうまい棒空気味を1本かけて剣道勝負しよう」
「それでいいねビッグカツ坊や」
「いいでカツ」
「先制で反復横跳びを見せてやるでカツ」
「いざ、勝負でズキ」
剣豪あずきバー侍から踏み込んだ。
シュバババババババババ
「うぐぐ......中々の速度なんだズキ」
「けど、左右に動くだけでは胴ががら空きでズキ」
「どーう」
パシィィィィィィィィン
カツオの胴体に剣豪あずきバー侍の一撃が入った。
「そんな......」
「この速さでもダメだったのか......」
「カツオー!!!」
「まさかその程度でズキか......」
「こんな奴がうまい棒を集めたところで王になどなれるわけもないでズキ......」
「さっさとうまい棒空気味をよこすでズキ!!!」
ビッグカツ坊やはうまい棒空気味を1本差し出した。
「お前とは勝負するまでもないでズキ」
「一度ブラックサンダー将軍との契約を見直してくるでズキ」
剣豪あずきバー侍は去っていった。
「そんな......大切なうまい棒空気味が取られちゃった......」
「しかも......全く歯が立たなかった......」
「大丈夫でカツか......」
「むしろ1本で助かったでカツ」
「まだこちらにうまい棒空気味がある限り、あきらめちゃ駄目でカツ!!!」
「でもどうやって剣豪あずきバー侍に勝つの......?」
「もう駄目だよ......」
「格が違ったもん......」
「何か方法があるはずでカツ!!!」
「こういう時は図書室で調べるといいでカツ」
「このマヨネーズ小学校には秘密の図書がいくつかあるらしいでカツ」
「よくわからない世界について書かれた本を見たって生徒もいるらしいでカツ」
「あそこなら何かいい案が見つかるかもしれないでカツ」
カツオとビッグカツ坊やは図書室で何かいい案が無いか探すことにした。
「カツオ~何かあったでカツか?」
「これといって凄そうなのはないよー」
「一体どうしたらいいでカツ......」
カツオが何か役に立つ本が無いか探していると、包帯でぐるぐる巻きにされて封印された本を見つけた。
「なんだか特別な感じがするなー」
「何が書いてあるんだろう......」
「なになに......」
「大昔の刀匠がたった一太刀だけ作ることができた最強の刀が、秘伝あずきブレードである」
「ビッグカツ坊や~」
「あずきブレードについて書かれた本を見つけたよ~」
「本当でカツか!!!」
「何が書かれていたでカツかー」
「今読んでいるところだよ」
「なになに......」
「あずきブレードに対抗できる可能性があるのは瓦せんべいソードのみである」
「瓦せんべいソードは瓦せんべいの妖精のみが作れる秘伝のソードである」
「つまり瓦せんべいソードがあれば剣豪あずきバー侍にも勝てるかもしれないでカツー」
「そうと決まれば早速瓦せんべい君に頼んでくるでカツー」
「1度精霊の国に戻って瓦せんべい君に頼んでくるけどカツオはどうするでカツか?」
「一緒に精霊の国へ行くでカツか?」
「ううん、授業があるから行けないよ」
「そうでカツな......」
「しばらくうまい棒空気味をカツオに預けるから守っておいて欲しいでカツ」
「必ず瓦せんべいソードを作ってもらって戻ってくるでカツ」
「わかった......」
「うまい棒空気味は僕が必ず守りきる!!!」
「安全第一で作ってもらってきてね」
「わかってるでカツ」
「それじゃあ精霊の国に行ってくるでカツ」
ビッグカツ坊やは瓦せんべいソードを求めて精霊の国へ旅立った。
******
「瓦せいべい爺さんは居るでカツか~」
「お~ビッグカツ坊やでワラか」
「久しいワラのお」
「今日はどうしたでワラか」
「瓦せいべい爺さんに瓦せんべいソードを作って貰いたいでカツ」
「瓦せんべいソードでワラか......」
「ビッグカツ坊やごときが扱えるとは思わないでワラが......」
「扱うのは僕じゃないでカツ」
「カツオでカツ~」
「お主でないならなおさらでワラ」
「カツオは凄いやつでカツ」
「瓦せんべいソードが無いとダメなんでカツ~」
「そこまでいうならワシの出す試練をクリアできたら作ってあげてもいいでワラよ」
「頑張るでカツ~」
******
「今日の授業は短距離走をします」
今から短距離走の授業をする。
「ビッグカツ坊や早く帰ってこないかなー」
「あいつが居ないと暇なんだよなー」
「授業中の話し相手もいないし......」
「それじゃあ10分間だけ休憩の時間にします」
「10分経ったら再開するからねー」
「最近暑いから水分補給だけはちゃんとするんだよー」
先生は行ってしまった。
「先生がどこかへ行くと決まってお菓子の国の精霊が襲ってきてたから、ついつい身構えちゃうね......」
「ビッグカツ坊や......早く帰ってこないかな~」
「まだここに居たでズキか......」
「さあ前の続きをするでズキよ」
「うわー!?」
恐れていた事態が訪れた。
ビッグカツ坊やが居ない状態で精霊と出くわしてしまったのだ。
しかも前回負けた剣豪あずきバー侍にだ。
「ん?」
「ビッグカツ坊やが居ないようでズキが......」
「もしかしてビビッて逃げたでズキか?」
「ビッグカツ坊やはそんなんじゃないぞ」
「前は負けたけど......今度は......負けないぞ......」
「どうしたでズキか?」
「前に力の差を分からせてやったでズキが、また教えて欲しいでズキか?」
「僕が弱いのは分かってる!!!」
「でも絶対に負けられない時があるんだ!!!」
「うまい棒1本を賭けてこの前と同じ内容で勝負だ」
「たああああああああああ」
カツオは竹刀で斬りかかった。
「どーう!!!」
パシィィィィィィィィン
カツオはがら空きの胴体で1本取られた。
「さあさっさとうまい棒空気味をよこすでズキ」
カツオは素直にうまい棒空気味を1本差し出した。
「ごめん......この1本は後で絶対に取り返すから......」
「もう一度勝負だ!!!」
「何度やっても同じでズキよ」
「やってみないと分からないぞ」
「たああああああああああ」
「めーん!!!」
パシィィィィィィィィン
カツオは面で1本取られた。
「さあとっととうまい棒空気味をよこすでズキ」
カツオはうまい棒空気味を剣豪あずきバー侍に1本渡した。
「うう......」
「ビッグカツ坊や......早く帰ってきて......」
「やっぱり僕一人じゃ勝てないよ......」
「......いや弱気になっちゃだめだ」
「次こそは絶対に勝ってみせる......」
「もう一回だ!!!」
「そろそろ面倒になってきたでズキ」
「お遊びに付き合ってやるのも最後でズキ」
「たああああああああああ」
「こてー!!!」
パシィィィィィィィィン
カツオは小手で1本取られた。
「さあうまい棒空気味をよこすでズキ」
カツオはうまい棒空気味を1本渡した。
「めんどくさいから次負けた方が全てのうまい棒空気味を渡すことにするでズキ」
「ま、まって、1本ずつにしよう」
「雑魚にかまってる時間は無いでズキ」
「このままじゃ100回やって100本奪われるだけでズキ」
「大人しく持っているうまい棒空気味を全て渡すでズキ」
「ここまでか......」
カツオは持っているうまい棒空気味を全て差し出すことにした。
「本当にここまでなのか......」
「ごめんよ......ビッグカツ坊や......」
「カツオー!!!」
「間に合ったでカツか~」
「!?!?!?」
「ビッグカツ坊や!!!」
「待ってたよ!!!」
「ん?」
「逃げたと思っていたビッグカツ坊やじゃないか?」
「今頃現れてどうしたというんだ?」
「お前を倒すために色々策を練ってたでカツ」
「お前なんてカツオが一発で倒すはずでカツ」
「はっはっは」
「中々面白いことを言うでズキ」
「今その強いカツオ君を一方的に叩きのめしていたところでズキ」
「もはや貴様など敵ではないでズキ」
「カツオ!!!」
「瓦せんべいの精霊に瓦せんべいソードを作ってもらったでカツ」
「受け取るでカツ」
カツオは瓦せんべいソードを受け取った。
「そんな刀1本で何が変わるでズキ」
「さあ次は全てのうまい棒空気味を賭けて勝負といこうではないでズキか!!!」
「わかった」
「けど刀1本で一体どうしよう......」
「さあ皆ー休憩終わり~」
「短距離走を再開するよー」
「って校庭がボロボロになってない!?」
「しかも生徒もボロボロになっていない......」
「これはきっと夢ね......」
先生は気絶してしまった。
「短距離走......短距離走......」
「そうでカツ!!!」
「短距離走でカツ!!!」
「カツオ!!!」
「短距離走を思い出すでカツ!!!」
「そうか!!!」
「その手があったか」
そう言うとカツオは床に手をついた。
「なんだその構えは!?」
「これが僕が考えた必殺の構え......」
「いざ、勝負でズキ!!!」
「たああああああああああ」
「めーん!!!」
「な、なに!?」
「その構えはクラウチングスタートの予備動作だったでズキか!?」
剣豪あずきバー侍は一瞬だけ反応が遅れた。
そのため、剣でガードをした。
パキィィィィィィィィィン
あずきブレードと瓦せんべいソードは砕け散った。
「な、なにー!?」
「我が秘伝のあずきブレードが折れただとー!?」
「カツオ!!!今でカツ!!!」
「覚悟するんだ剣豪あずきバー侍!!!」
「正義のビッグカツパンチ!!!」
「どーう!!!」
カツオの一撃が剣豪あずきバー侍の胴に入った。
「私はここで何をしていたでズキ......?」
「剣豪あずきバー侍はブラックサンダー将軍のブラックオーラで操られていたでカツ」
「うまい棒空気味のためにカツオに勝負を挑んでいたでカツ」
「それはすまなかったでズキ」
「謝るでズキ」
「お詫びに今まで狩ったうまい棒空気味をあげるでズキ」
「これで許して欲しいでズキ」
「いいでカツよ」
「あと、ここまで走ってきたからのどが渇いたでカツ」
「アイスが欲しいでカツ」
「それならあずきバーを飲むがいいでズキ」
「実質ぜんざいでズキ」
剣豪あずきバー侍とビッグカツ坊やは仲良くなった。
「あれ......校舎はボロボロじゃない......」
「子どもたちも元気ね......」
「私は倒れちゃったけどいつも通りね」
先生が目を覚ました。
「はーい皆~」
「短距離走を再開しますよー」
「番号順に並んで~」
「今回は強敵だったでカツな」
「もう駄目かと思ったよ」
「でも、あと少しのところでビッグカツ坊やが助けてくれたんだ」
「ありがとう、ビッグカツ坊や」
「どういたしましてでカツ」
カツオとビッグカツ坊やはいつも通り楽しく会話をした。